著者 : 陸秋槎
女性私立探偵・劉雅弦の元へやってきた女学生・葛令儀。彼女は劉に、友人の岑樹萱を見つけてほしいと依頼する。劉は調査を始めるが、岑樹萱を深く知っている者は、一人もいなかった。さらに劉は調査の中で死体を見つけ、殺人容疑で警察に逮捕されてしまう……
第41回 日本SF大賞 特別賞を受賞した立原透耶編纂の中華SFアンソロジーがついに発売。 『時のきざはし 現代中華SF傑作選』に続き、掲載作家は『三体』の著者劉慈欣と並び称される、王晋康や韓松、何夕といったベテランをはじめ、梁清散、陳楸帆、宝樹など、中堅・新人の全15人。陸秋槎氏の新作「杞憂」の初邦訳作品をはじめ、20年前にこのコロナ禍を予言したかのような「死神の口づけ」(潭楷)ほか、SFから幻想譚まで豊富な内容で、表題作「宇宙の果ての本屋」(江波)は本好きなら誰もが感動する一編となっている。
ネットへの視覚的なアクセスを遮断する規制が敷かれた香川県からやってきた女子高生の大阪観光サイバーパンクの表題作、百合SFアンソロジーや『異常論文』へ書き下ろしとして発表された短篇群など、『元年春之祭』著者による知性と感情を揺さぶる小説全8篇
島田荘司、陳浩基、知念実希人、陸秋槎、林千早、石黒順子、小野家由佳の7名の作家によるアンソロジー。翻訳は『ディオゲネス変奏曲』や『元年春之祭』などを手掛けた稲村文吾氏。 台湾の金車・島田荘司推理小説賞の出世頭、陳浩基氏と、日本の福山ミステリー文学新人賞の出世頭、知念実希人氏(略)勢いのある二人の書き下ろし作を獅子のお頭に仕立てて、上り調子の書き手たちの新作や、未発表作(略)、将来有望な才能たちの習作などを後方にしたがわせて、いわば獅子舞を目論んだというところである。(島田荘司氏 前書きより)
本邦における中華SF紹介の第一人者たる立原透耶氏が、数多ある短編作品から十七篇の傑作を厳選。 劉慈欣と並び「中国SF四天王」と称される王晋康、韓松、何夕の三大家をはじめ、台湾SF界の長老・黄海から、ハードSFの江波、詩情に満ちた作風の潘海天、清朝スチームパンクの梁清散ら中堅・ベテラン作家、日本でもおなじみの陸秋槎、さらには糖匪、昼温ら、若手・女性作家の作品までを収録。全編本邦初訳。 表題作「時のきざはし」は、ここ数年次々と大きな賞を獲得している期待の新鋭、滕野の代表作のひとつ。 個性豊かな物語の紡ぎ手十七名による、多彩な現代中華SFを、存分にお楽しみください。 【収録作品】 「太陽に別れを告げる日」 江波 大久保洋子 訳 「異域」 何夕 及川茜 訳 「鯨座を見た人」 糖匪 根岸美聡 訳 「沈黙の音節」 昼温 浅田雅美 訳 「ハインリヒ・バナールの文学的肖像」 陸秋槎 大久保洋子 訳 「勝利のV」 陳楸帆 根岸美聡 訳 「七重のSHELL」 王晋康 上原徳子 訳 「宇宙八景瘋者戯」 黄海 林久之 訳 「済南の大凧」 梁清散 大恵和実 訳 「プラチナの結婚指輪」 凌晨 立原透耶 訳 「超過出産ゲリラ」 双翅目 浅田雅美 訳 「地下鉄の驚くべき変容」 韓松 上原かおり 訳 「人骨笛」 吴霜 大恵和実 訳 「餓塔」 潘海天 梁淑ミン 訳 「ものがたるロボット」 飛氘 立原透耶 訳 「落言」 靚霊 阿井幸作 訳 「時のきざはし」 滕野 林久之 訳
冬の朝、1人の少女が死体で発見された。雪に覆われた地面に犯人の足跡は残っておらず、警察は自殺として捜査を終える。それから5年後、学生寮長の顾千千は、生徒会長の馮露葵とともに、密かにこの事件のことを調べ始めるが……新たなる青春ミステリの傑作!
二千年以上前の前漢時代の中国。山中の名家を訪ねてきた少女は、かつてこの地で奇妙な殺人事件が起きたことを聞き、その推理を試みる。そこに新たな事件が! 不可能状況の殺人、二度にわたる「読者への挑戦」。気鋭の中国人作家による本格推理小説の新たな傑作