著者 : 青山美智子
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家。つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの思いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいくー。最後に仕掛けられた驚きの事実と読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ心震える傑作小説。本屋大賞2年連続第2位。
メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画」。日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく。一枚の「絵画」をめぐる、五つの「愛」の物語。彼らの想いが繋がる時、驚くべき真実が現れる!仕掛けに満ちた傑作連作短篇。
お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?悩める人々が立ち寄った小さな図書室。不愛想だけど聞き上手な司書さんが思いもよらない選書と可愛い付録で人生を後押しします。『木曜日にはココアを』の著者が贈る、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。
ある朝、目を覚ますと腕に大きく「神様当番」という文字が!突如目の前に現れた「神様」のお願いを叶えないと、その文字は消えないようで…?「お当番さん、わしを楽しませて」幸せになる順番を待つのに疲れたOL、理解不能な弟にうんざりしている小学生の女の子、SNSでつながった女子にリア充と思われたい男子高校生、学生の乱れた日本語に悩まされる外国人教師、部下が気に入らないワンマン社長。小さな不満をやり過ごしていた彼らに起こった、わがままな神様の奇跡は、むちゃぶりなお願いから始まってー。ムフフと笑ってほろりと泣けて、最後は前向きな気持ちになれる。5つのあたたかい物語。
高田総合地所の社運を賭けたリゾートプロジェクトチームのリーダーに抜擢され、張りきる優。残業中、夜の社内で梓に後ろからやさしく抱きしめられるが、そのあと何もなかったかのように振る舞う梓の態度に戸惑いを隠せない。一方、隆一は優の存在に焦りを感じながらも、梓との結婚準備を着実に進めていた。プロジェクトの最終プレゼンが迫るなか、優のところに黒沢から一本の電話が入り…。運命的な兄弟を描いた話題作、いよいよ待望の完結!
父が社長を務める高田総合地所に勤務する高田優は、幼いころから成績優秀な兄・隆一ばかりを寵愛し、自分には無関心な父親の愛情に飢えていた。ある日、優は会社の創立50周年記念パーティーで、矢作梓という女性にシャンパンをかけてしまう。そして後日、偶然にも梓とともに社内の一大プロジェクトチームに選ばれた優は、仕事や思いもよらぬ出来事を通し、次第に彼女に恋愛感情を抱きはじめる。しかし、皮肉にも梓は、隆一の恋人で…。
特別養子縁組には、いまの日本が抱えるさまざまな社会問題が見え隠れする。救いようのない不幸の連鎖を断ち切るための、一縷の望みーそれが何なのか、多くの母子を見守ってきたNPO代表の貴子は知っていた。中京テレビ制作ドラマ『マザーズ』『マザーズ2015〜17歳の実母』完全ノベライズ版!日本民間放送連盟賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞受賞!