著者 : 高松雄一
ユリシーズ 3ユリシーズ 3
午後10時。ブルームは国立産婦人科病院の談話室でスティーヴンに注目する。舞台は娼家へと移り、現実と幻想の間を彷徨するブルームはスティーヴンに死んだ息子の姿を重ねる。第十四、第十五挿話。
ユリシーズ 4ユリシーズ 4
ブルームはスレィーヴンを自宅へ案内して語り合い、彼の帰った後、今日一日のことをモリーに報告する。そしてYesで始まりYesで終わるモリーの内的独白で幕は閉じられる。第十六、十七、十八挿話。
ユリシーズ 2ユリシーズ 2
図書館を出たブルームは、モリーのために猥本を探し、酒場でナショナリストと口論。浜辺で若い女の下着に欲情、モリーら女たちに思いを巡らす。読みやすい訳文、詳細な訳注で大作の全体像に迫る。
ダブリンの市民ダブリンの市民
陰鬱で閉塞的な地方都市ダブリンから希望に溢れる外界への脱出を夢に描き、挫折していく人々の生きざまを、幼年・思春期・成年・老年という人生の諸相においてとらえた短篇集。自然主義リアリズムと象徴主義、さらには「意識の流れ」の手法が複雑微妙に融け合い、壮大なるタブリン交響楽を奏でている。
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