著者 : 高橋ブランカ
私たちはみんなテスラの子供 後編 セルビア文学界において押しも押されぬ大御所、 ゴラン・スクローボニャ氏の社会派超大作 「私たちはみんなテスラの子供」の完結編。 物語は1919年6月、コラーラツ記念館・儀式の間で開催されている マックス・プランク教授(ノーベル物理学賞受賞)の講演会で 教授が「テスラ氏は学問の父」と発言し、 テスラの業績を格調高く賞賛するところから始まる。 講演を終えたプランクと講演を見ていた女スパイのアンカ・ツキチは ミリヴォイェヴィチに誘導されるかのように白蓮の間に入れられ、 プランク教授は暗い人影の手により何かを顔に押し付けられ倒れ、 アンカも同じ手口により虚無の彼方へと溶けていった。 プランク教授に忍び寄る影の正体とは? 天才的科学者ニコラ・テスラとの初会談は実現するのか……。 そしてアンカは忍び寄る影に対抗できるのか!? 手に汗握る歴史改変SF小説。(SVA TESLINADECA gy Goran Skrobonja)
「宇宙を変える世紀の発見」をめぐり、数多の「思惑」と「陰謀」が暗躍する。 マックス・プランクの偶然の発見ーー全宇宙の運命を変えるかも知れない発見ーーを説明できるのは、二コラ・テスラだけだ。 一九一九年にプランクは、テスラと共にこの発見の核心に迫るためにベオグラードにやって来た。 バチカンが送り込んだ暗殺者、強大な力を持つ闇組織、極東から来た極道……といった連中が、プランクをテスラと会う前に暗殺しようと狙っていた。 セルビアの秘密警察の長、アピス大佐はあらゆる手段を講じてプランクの生命を守る。 国家の名誉が、現代科学全体の将来がかかっている。 危険を取り除き、プランク・テスラ会談を断固として実現させることができるのは、美しき女スパイ、アンカ・ツキチだけである。 「ゴラン・スクローボニャ氏は、セルビア文学界においては、押しも押されぬ「大御所」であり、同国内では、村上龍氏の『昭和歌謡大全集』を翻訳し、広く知らしめた。 しかしながら、スクローボニャ氏の最大の武器である、そのずば抜けた筆力と構想力は、残念ながら、日本ではまだ知られていなかった。--今日、本作が出版される以前には」 (訳者・夏井徹明氏)