ジャンル : ノンフィクション > 文庫(ノンフィクション)
夢見がちで泣き虫な成屋詩織はひと一倍“センチ”な女子高生。ある日、ボーイフレンドとのデート中に強盗事件に巻き込まれてしまう。身の上話を聞いているうちに、強盗に同情し放っておけなくなった詩織は、彼の妻・啓子と赤ん坊を引き取ることに。しかし啓子は暴力団の娘だったことが判明し、大騒動!長編ユーモア・ミステリー。
“アカツキ強盗団”として昭和の犯罪史を彩った五郎、幹雄、誠の3人も、今や後期高齢者に突入し、神保町で喫茶店を営む悠々自適の日々。だが、幹雄の大甥・飛露喜に泣き落とされて現役復帰を決意する。狙うは現金輸送車の強奪。3人は知恵と経験を武器にハイテク警備に挑む。一方、定年後の日々を持てあます元刑事の小栗忠正は、ふとしたことから神保町の喫茶アカツキに注目。3人組の監視を始める。かつてプロフェッショナルとして生きた矜持を胸に着々と計画を進めていく“爺”たち。そして、遂に決行の日がやってきたー。痛快ユーモア犯罪小説。
ホテル櫻葉に、女神が主催する「バザー」の招待状が届く。以前、ホテルで開かれたイベントに触発されて、女神や女妖怪も自分たちでなにかやってみたくなったのだという。ホテル櫻葉には、バザーに参加する女神や女妖怪が、大荷物を抱えて続々と泊まりにやってきて、時町見初たちは大忙し。そんな中、暗闇を少しでも照らす夜の太陽になりたくて、ランプ屋を営んでいるという女妖怪「火呉」がホテルにやってくる。
動物看護士の優生が病院から忽然と姿を消した。ただただオロオロとする亜希。そんな亜希を心配して手伝いに来ていた手塚だが、見知らぬ女性から鳥かごを預かる。中には、優生が可愛がっていたオカメインコのぴよ次がいた。数日後、亜希と手塚は優生の家を訪ねてみるが、そこには飼っている動物たちの姿も見られない。失踪は計画的なものだったのか?そんなある日、フランスにいるはずの祖父から、消印のないハガキが届くー不思議な力を持つ獣医と動物たちを描いた、人気シリーズ第4弾!
還暦間際に妻と一人息子を航空機事故で亡くして6年。ある晩、葉加瀬一郎は、ふらりと入った不思議なバーで悪魔メフィストから自身の寿命を告げられる。しかし、自慢じゃないが一郎は、これまで亡き妻ひと筋。このまま他の女を知らずに死んでも死にきれない。懇願する一郎に、メフィストはある提案をする。それは、この世に未練を残す彷徨える魂を身に宿し、彼らが思いを寄せる5人の女たちとセックスするということ。悪魔との契約書にサインした一郎は、かくして性の終活に向けて走り出す。エロスとタナトスが交錯する昇天必至の傑作官能。
神田相生町の万両分限、河内屋又兵衛の屋敷に何者かが忍び込み、金唐革の煙草入れを残していった。その三日後、又兵衛の孫の喜太郎が死体で見つかり、さらには又兵衛の末娘のお富も殺される。だが、浮上してきた下手人には鉄壁のアリバイがあり…。謎の遺書に密室殺人、アリバイ崩しまで、明神下の平次親分が江戸で起きる難事件の真相に挑む!昔も今も何度読んでも面白い、名作シリーズのテーマ別傑作集第3弾。
火事で焼けだされ「かわうそ長屋」から八丁堀に近い坂本町に移った芸術の珠子と桃子の母娘。どうしても孫の桃子の側にいたい元目付の愛坂桃太郎は、親友の朝比奈留三郎を誘って同じ長屋に住むことに。八丁堀という土地柄に安心していたのも束の間、元目付の目でよく見てみれば、胡乱な奴や奇妙な出来事が多すぎる。愛する孫の安寧を守るため、桃太郎の「枯れ葉の剣」が舞う。大人気シリーズ第二弾!
「事件はもう時効ですから、僕がこの件を口外することはありません」時効を迎えた事件を趣味で捜査する男・霧山修一朗。総武警察署の面々と、時効捜査の助手・三日月とともに、ゾンビ映画の主演女優、お笑い芸人、プロレス団体CEO、メガネ会社社長、スピリチャル雨夜らを相手に、事件の真相を解き明かしていく。さらに霧山と三日月の恋の行方はいかに…!?一度ハマったら抜けられない“時効”ワールドをよろしくお願いします。
討論会の帰り、初めて立ち寄ったバー“スリーバレー”で、私は夏目漱石の『こころ』に関する女性バーテンダーの疑問点に答える羽目に。文学部教授である私が、まさかこんな場所で講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男が、あろうことか『こころ』を百合小説と断言したことで、議論は白熱し…。文学談義四編で贈る、文庫創刊60周年記念書き下ろし。
危ういところを助かったものの、体力が戻らない弥助を心配した玉雪は、弥助に食べさせる雪を探すうち、鈴白山に棲む冬のあやかし、細雪丸の歌声を聞く…「玉雪の子守唄」。初音姫の出産を前に、祝いの品を贈ろうと奔走するあやかしたち。津弓が、右京と左京が、王蜜の君が、そして弥助が考えた末に選んだ贈り物とは…「祝いの品」。全六編を収録した、大人気シリーズ第九弾。
特命捜査対策室九係は、「現行の捜査に対して、疑問=Qを持った事件」について、別の切り口で捜査する。故に、一歩間違えば、即廃止という崖っぷちの部署である。交通事故死した保坂敦の後を追って、妻が自殺。保坂の死を調べると、中国で臓器移植していたことが判明。手がかりを探るため、岩城は北京へと飛ぶ!現地で岩城に接触してきた美女。その正体は!?
将軍家毒味役を務める矢背蔵人介は、将軍の御膳の毒味中、毒が盛られていることに気づく。毒を盛ったのは、御膳所同心だと判明するが、その同心は蔵人介に謎の言葉を残す。背後を探る蔵人介だったが、陰謀を企んだ闇の勢力から矢背家が狙われる。蔵人介は窮地をどう乗り越えるのか。そして、見えざる「黒幕」の正体とはー。壮大な物語となるシリーズ二十八弾。
二〇年前、東京都練馬区で起きた放火殺人事件の現場から姿を消した謎の女、鮎子。定年間近の刑事・片倉康孝は、女の足取りを辿るため、秘境のローカル線・只見線に乗った。そして旅先の魚沼で、四〇年前に火事で鮎子という女が死んでいたことを突き止める。時空を超えて重なる「火事」と「鮎子」-二つの事件の関係は?迷宮入り事件の真相を追う、傑作警察小説。
新宿西口でマイクロバスが放火され、乗っていたモデルたちが焼死し、首都高速がダイナマイトで次々に爆破される。世の中を震撼させた事件の犠牲者家族から依頼を受けた私立探偵の見城豪は、真相に迫ったところで拉致されてしまう。もはや絶体絶命!?日本を恐怖に陥れた犯人とは何者なのか。見城の命運はー。甘く鮮烈なハードサスペンスシリーズ、戦慄の第六弾。
大阪立売堀で機械器具の会社を営む橋田は、人生最大の危機に直面していた。二十年をかけて築き上げた会社が詐欺にあい、倒産寸前にまで追い詰められていたのだ。もはや金策も尽き、旧知の同業者に、愛人の秘書・由美子を差し出すほかに道はなかったが…。男達の欲望の間で生きる薄幸な女を描いた表題作等、社会の歪みの中で蠢く人々の闇をあぶり出す傑作七編!!
片山晴美は、結婚式を挙げるために明日ハワイに旅立つ浅井啓子とケーキの美味しいお店で知り合った。その帰り道、啓子は何者かに刺殺されてしまう。遺体の上には、折紙で作られた花嫁人形が置かれていた。さらに、挙式を控えた女性の命を奪う事件が立て続けに起こる。現場には必ず花嫁人形が…。殺人鬼の正体と殺意の動機を、片山兄妹とホームズが暴く!
渋井和馬は売れないミステリー作家。実家の葬儀社のアルバイトで食いつなぐ日々だ。そんなある日、葬儀場のトイレで「お母さんを殺してしまった」という何者かの独り言を聞いてしまう。その日は、地元きっての資産家で、ドケチで有名だった女性の通夜の予定だった。三人の息子の誰かによる殺人!?和馬は、涙もろい僧侶の翠芳とともに真相解明に乗り出してゆく!
札幌での学会で、神楽坂愛里は若手奨励賞を受賞した。夢への第一歩を踏み出したが、ホテルに戻ると、学会長の芦屋充からセクハラ行為を受けてしまう!福豊颯太に助けを求めるも、火災報知器の誤作動騒ぎが重なり、ようやく部屋に帰ると、そこには芦屋の死体が…。どんな状況でも、証拠を重ねて真犯人を突き止める、リケジョ愛里、またも大活躍!!
八王子千人同心の家に生まれたが、研ぎ師となった荒金菊之助はある日、常陸屋に押し込むという男と女の話を耳にする。はたして常陸屋の主が殺され、五百両が盗まれた。下手人はその男女なのか、それとも、失踪した養子の貞助なのか…。人情にもろく、お節介な菊之助の直心影流の剣が冴える。人気時代作家・稲葉稔の原点シリーズが、決定版として新たに登場。