ジャンル : ノンフィクション > 文庫(ノンフィクション)
<内容紹介> 小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉ーー。 三日月堂が軌道に乗り始めた一方で、金子は愛を育み、柚原は人生に悩み……。そして弓子達のその後とは? 三日月堂の「未来」が描かれる番外編。 <プロフィール> ほしおさなえ 1964年東京都生まれ。小説家。1995年『影をめくるとき』が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。『銀塩写真探偵』『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』「菓子屋横丁月光荘」「活版印刷三日月堂」シリーズなど著作多数。
<内容紹介> 「当たり前」の就職活動になじめず、内定のないまま卒業式を迎えたマヒコ。仕事も住居も危ぶまれる中、ひょんなことから東京の下町にある築100年の銭湯「刻の湯」に住むことに。そこにはマヒコに負けず劣らず”正しい社会”からはみ出した、くせものばかりがいてーー。! <プロフィール> 小野美由紀 1985年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業。2011年、震災を描いた絵本「ひかりのりゅう」の発売のためクラウドファンディングを立ち上げ、2014年に出版。著書に『傷口から人生。』(幻冬舎文庫)、『人生に疲れたらスペイン巡礼』(光文社新書)がある。
彼氏ナシ職ナシのお疲れ女子・衣都。定職につけず、唯一の肉親・祖父には「結婚して安心させてくれ」と言われる日々。ある日、お客様の“ご縁”を結ぶ不思議な喫茶店で、癒し系のイケメン店主・響介に出会う。三十歳までに結婚しないと縁結びの力を失ってしまう彼と、崖っぷちの衣都。気づけば「結婚しませんか⁉」と衣都から逆プロポーズ! 利害の一致で“かりそめ夫婦”になったふたりだが、お客様のご縁を結ぶうち、少しずつ互いを意識するようになって…。
「あなたが死ぬ日付は、7日後です」-突如現れた死神に余命宣告された渚。自暴自棄になり自殺を図るが同級生の女子・帆波に止められる。不愛想で凛とした彼女は、渚が想いを寄せる“笑わない幼馴染”。昔はよく笑っていたが、いつしか笑顔が消えてしまったのだ。「最後にあいつの笑った顔が見たい…」帆波に笑顔を取り戻すべく、渚は残りの時間を生きることを決意して…。刻一刻と迫る渚の命の期日。迎えた最終日、ふたりに訪れる奇跡の結末とは…!?感動の青春恋愛小説!
妹に婚約者を奪われ、婚約破棄を言い渡された貴族令嬢のエリカ。しかし同時に、温泉好きのOLだった前世の記憶が蘇る。家に居場所がなくなり、さびれた村でひっそり暮らしていたエリカだったが、その村も財源の危機に陥り、村興しのため一念発起!前世の知識を活かし、みんなが癒される温泉宿を作ることに。旅の途中だという謎の美青年・ライも加わり、旅館風の露天風呂付き温泉宿と名物料理を完成させるべく、ドタバタの日々が始まり…!?
高二の芹澤心菜は、東高のボス、不良で名高い及川聖と付き合っていた。ある日一緒にいたふたりは覆面の男に襲われ、聖だけが命を落としてしまう。死後の世界で聖の前に現れたのは、天国に行くか地獄に行くか、49日の間に自分で決めるようにと告げる天使だった。自分を殺した犯人を突き止めるため、幽霊の姿で現世に戻る聖。一方、聖を失った心菜も、榊という少年と共に犯人を探し始めるが──。聖の死の真相に驚愕、ふたりが迎える感動のラストに落涙必至!
唯一の身内だった祖母を亡くし、天涯孤独となった高校生の彩葉。残されたのは祖母が営んでいた小料理屋だけ。そんなある日、謎のあやかしに襲われたところを、白蓮と名乗るひとりの美しい男に助けられる。彼は九尾の妖狐ーー幽世の頂点に立つあやかしで、彩葉の前世の夫だった!?「俺の嫁になれ。そうすれば守ってやる」--。突然の求婚に戸惑いながらも、白蓮の営むあやかしの宿で暮らすことになる彩葉。得意の料理であやかしたちの心を癒していくが…。
「トップナイフ」とは医師の中でも超一流の技術を持つ者にのみ与えられる最高の称号。東都総合病院脳神経外科に集う凄腕医師たちのまとめ役・深山瑶子、「世界のクロイワ」黒岩健吾、「若き天才」西郡琢磨、頭でっかちの新人・小机幸子。不可思議な病を抱える患者と出会い、彼らの人生も変化していくー。脳外科医たちの苦悩と希望を描く、感動のヒューマンストーリー。ドラマ原作。
あなたって、どこでも傍観者なのね。家を出た妻にそう告げられ、47歳の会社員・青柳誠一は呆然と佇む。そして災厄は会社でも──。窓際部署に異動か、社が後援するバレエ団への出向、どちらかを選べと迫られた青柳は「白鳥の湖」公演の成功を目指すことに。スポーツトレーナーの瀬川由衣や天才バレエダンサー・高野悠らと共に突き進むが、次々と困難が……! 読めば力湧く崖っぷちお仕事小説。
万葉歌人は、じつは恋愛下手でしたー。若い大伴家持から恋歌を贈られた年上女性の、理性と情熱の揺らぎを描く「年下の男」。夫に愛想を尽かした妻が出した結論「しゑやさらさら」。恋の歌が苦手な女の前に現れた庭を愛する男との、不意の出来事が胸を焦がす「恋の奴」。その他、下級役人の滑稽な同棲「紅はかくこそ」など全七編。歌人たちのおおらかで不器用な恋の一瞬を、みずみずしく描く傑作。
豆のスープをかき混ぜてもの思いに遊ぶ黒い〈奇異茶店〉。サングラスの表面が湖の碧さで世界を映す眼鏡屋。看板文字の「白薔薇」が導くレジスタンス劇。カント、マルクス、マヤコフスキー。ベルリンを幾筋も走る、偉人の名をもつ通りを、あの人に会うため異邦人のわたしは歩く。多言語の不思議な響きと、歴史の暗がりから届く声に耳を澄ましながら。うつろう景色に夢想を重ね、街を漂う物語。
ピカソやゴッホ、マティスにモネ、そしてセザンヌ。市美術館の珠玉のコレクションに、売却の危機が訪れた。市の財政破綻のためだった。守るべきは市民の生活か、それとも市民の誇りか。全米で論争が過熱する中、一人の老人の情熱と一歩が大きなうねりを生み、世界の色を変えてゆく─。大切な友人や恋人、家族を想うように、アートを愛するすべての人へ贈る、実話を基に描かれた感動の物語。
三津谷咲良、結婚4年目の34歳。成功しない不妊治療に焦燥を感じ、大学講師の夫とは微妙な関係に。徳永多実、咲良の小学生時代の親友。恵まれた家庭に育った優等生の咲良と異なり、高校を1年で中退、パートで働くシングルマザー。二人が19年ぶりに再会し、止まっていた刻が再び動き始めたらー。生まれも育ちも、そして住む世界も違う二人の女性の友情と葛藤と再生を描く、感動の文庫書下ろし。
娘の無念を晴らしたいー伊地知耕介に連絡をしてきたのは元上司。彼の娘は28年前に惨殺され、犯人は不明のまま。その事件の真相を獄中の死刑囚が語り始めたという。一方、伊地知はカメラアイの能力を持つ部下の悠希と「地銀の雄」さざなみ銀行の不正融資疑惑を追う。ふたつの事件が交錯するとき、伊地知は拳銃に手をかける。江上剛史上最もキケンな、ハードボイルド金融エンターテインメント!
孤独で、孤高。それが架見崎の、最強。男は毎日、同じ行動を繰り返す。起床し、新聞を読み、改札で電車を待つ。月生亘輝。架見崎で最強と称される人物。そんな月生に対し、遂に二大勢力が行動を起こす。チーム内で派閥抗争が続く「PORT」。実質的指導者の交代で揺れる「平穏な国」。それぞれの思惑が交錯する共同戦線で、香屋歩は何に怯え、何を考え、どのような真実を見出すのか。死と涙と隣り合わせの青春劇、第3弾。
母なる女神よ俺の声は届いていますか? 生きることに前向きになり始めた碧だったが、一方で相棒の桐島の元に不穏な影が迫っていた。彼の過去を無遠慮に暴き立てるその人物の目的もわからないまま、桐島は追い詰められていく。あえて遠ざけられた碧は、従兄の涼から、カカノムモノを呪いから解放するための衝撃的な方法を告げられる。はたして碧はどんな決断を下すのか。そして呪いの意味とは──。シリーズ最終巻。
あふれでる財力と権力で難事件をスピード解決! 超絶的資産家にして日本皇室と英国王室の血筋をひく公爵令嬢、警察庁監察特殊事案対策官・西有栖宮綾子警視正は、今日も自家用オスプレイに弾薬10トンをぶちこんで出動する。検察の裏組織〈一捜会〉の隠謀によって引き起こされた全国警察の重大不祥事を秘密裏かつ迅速に解決するために。「悪魔の証明」をも可能にする彼女に不可能は無い。未だかつて見たことのない警察ミステリ、開幕。
ボストンバッグを大事そうに抱く、挙動不審の男と会った河津三郎。 男を尾行し、怪しげなボストンバッグを巧みにすり代えた河津が見たものとは…! バッグを失ったと知った男は、上野公園内の五重の塔頂上で縊死をとげる…、 青年素人探偵の河津三郎が巻き込まれし奇妙な事件! =幻の作品『悪霊』を収録= 推理小説の専門誌『新青年』に1933年(昭和8年)11月号から翌年の1月号まで連載された。 乱歩が途中で創作意欲をなくし、2号続けて休載した後、4月号に読者への詫び状を書いた上で連載中止。 その後も執筆が再開されることはなく、乱歩の死によって永遠に未完の作品となった。