小説むすび | 出版社 : クオン

出版社 : クオン

設計者設計者

ある日突然、人が死ぬ。自然死でもなく病死でもなく、暗殺によって。 表向きには事件性のない死として処理されるよう、設計者が綿密に計画を練り、それを暗殺者が実行する。 さまざまな矛盾を孕むことでしか生きられない人間存在の哀しみを描いた、韓国エンターテインメント小説の最高傑作。 【人間存在を根底から問い直す、 韓国エンターテインメント小説の最高峰。】 女子修道院のごみ箱に捨てられ、殺し屋として育てられたレセン。何も考えず人の命を片付けてきた彼のねじまきが、ふと、止まる。そして、彼は、考えはじめる。誰がこの暗殺を設計しているのか、僕はいったい何者だ? 歴史に残る暗殺の背後には、高度の知的能力を持った設計者たちがいた。時代の変化とともに衰退しつつある殺し屋事務所のタヌキ親父は、新しく浮上してきたハンザの保安会社と衝突しはじめる。タヌキ親父の養子であるレセンは、ハンザによって大切な人を失う。やがてレセンは独自の道を歩みはじめ、巨大な設計の世界に立ち向かう。一方、設計によって家族を失った天才少女ミトは、設計の世界を滅ぼすために、レセンに接近する…… ページの隅々で繰り広げられる悲しいほど美しい血の饗宴!韓国推理小説の歴史に光る話題作。

都市は何によってできているのか都市は何によってできているのか

本作は深い内省と探求から生まれた8つの短編で構成されていますが、それらは、独立した物語でありながら、同時に1つの長編小説のようにつながり合い、互いに共鳴し合っているのです。 【全部読まねば「都市」が見つからない。パク・ソンウォンワールドの八篇のストーリー】 この作品には短編集『キャンピングカーに乗ってウランバートルまで』と『都市は何によってできているのか』の小説が同名2作目まで収録されており、「キャンピングカー」にでてくる「僕」が「都市はー2」にも登場するという、ユニークな構成になっています。二つとも違う背景の作品ではありますが、「僕」が家族を通して追求していた幸せの理想は「何」なのかが淡々と語られ、遊牧民のような「放浪生活」をし続けていく「僕」の話は私たちの話でもあるような気がします。軽いタッチで書かれたパク・ソンウォンワールドの「放浪」をお楽しみください。  姉と僕は誕生日が数日しか違わない。そんな姉を姉とよんでいいのかどうか、僕は昔から何とも判断が付きかねている。早い話が僕は父の隠し子だ。それも本妻と同じ時期に妊娠させたというから、その手際の良さには舌を巻く。父はたぶん当時から遊牧民気質を持っていたのだろう。  -「キャンピングカーに乗ってウランバートルまで」から

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