出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
各地を転々としながらその日暮らしを続けるクィン。里親からの虐待、孤独、人間不信。彼女の人生は試練の連続だったが、新天地ラスベガスへ向かうその道中でも、新たな試練がクィンを襲う。交通事故現場で少年を保護した直後、何者かの発砲を受けたのだ。しかし、瀕死で警察署に逃げ込んだ彼女は知らなかった。たくましい腕で抱きとめてくれた刑事が、かつて一人だけ心を許した少年ー20年前に同じ里親のもとで絆を結んだ、ニック・サルダーノであることを。あの頃の少年少女は、一人の男と女として、いま再び巡り逢った。
16歳のとき、クリスタベルは酒に酔った父親から手ひどい暴力をふるわれた。窮地を救ってくれたのはテキサス州騎馬警官のジャド・ダン。父親はすぐに逮捕され、病弱な母親と幼くして残されたクリスタベルだが、そんな彼女を守るためにとジャドは名目だけの結婚を提案するークリスタベルが21歳になるまでの期限つきで。あれから5年、いまだ二人はキスすらしたことがなく、クリスタベルは純潔のまま。夫ジャドへの想いをひそかに募らせる日々だ。気がつけば二人が他人同士に戻る期限の日まで、あと2カ月になろうとしていた…。
灰かぶりの乙女は、ある夜、社交界一の放蕩男爵と出逢ったーー 情熱のシンデレラ・ヒストリカル・ロマンスをご堪能あれ! 両親の死後、アレグラを引き取ってくれたおじが、献身的な看病の甲斐なく亡 くなった。悲しみにひたる間もなく、翌日アレグラは、意地悪なおばの仕打ち で埃まみれの使用人部屋に追い払われる。やがて、ようやく夜会で社交界デビ ューを果たすことができたが、悪名高き放蕩男爵ウィリアム・タヴァナー卿に 目をつけられてしまった! “うぶな生娘を手玉に取るなど彼にはたやすいこ と”--悪評に震え上がるアレグラは、案の定ウィリアムに求婚される。実は ある事情から都合のいい花嫁を探している彼に、熱く唇を奪われた瞬間……。
アニーがカバーモデルを務める高級モード誌が、 世界的な宝飾デザイナー“エダマス”との契約に成功した。 だが素顔が謎に包まれた彼は、一つの条件を提示してきた。 撮影は彼が指定する地で、極秘裏に行うこと。 不安を覚えつつも、アニーは指示どおりに飛行機を乗り継いだ。 そうしてたどり着いた孤島には、思わぬ人物が待っていたーー 先日、あるパーティで怒りに満ちた視線を浴びせてきた謎の男。 まさか、あの人が“エダマス”だったなんて! 驚くアニーに、君を呼んだのは復讐のためだ、と彼は告げた。
大学を休学中のアンジーは独り立ちの必要性に迫られていた。 そんな折、あるお屋敷でメイド頭を探していると聞き、 なんとか面接してもらえないかと知人を通じて頼みこんだ。 噂では、屋敷の主マーク・アレンはとても気難しい人物らしい。 若い女学生ではとても信用を得られないだろうと考え、 アンジーは一計を案じた。地味な服に身を包み、髪を引っ詰め、 眼鏡をかけて、貫禄ある年配女性に変装したのだ。 自信満々で乗りこんだアンジーだったが、結果は予想外だった。 知的で気品漂うアレン様に、ひと目で恋してしまったのだ!
憧れの人と結ばれた夢の一夜は、 悪夢のような結婚への序章。 スキは人生最高の25歳の誕生日を迎えた。 密かに片思いをしてきた、親友の兄ラモンとついに結ばれたのだ。 だが、実業家と芸術家という二つの顔を持つ魅惑的な彼にとって、 身分違いのスキとの一夜はほんの気まぐれだったのだろう、 翌朝ラモンの姿は消えていた。10カ月後、親友が事故で急死し、 思いがけず再会したラモンは、怒りもあらわにスキに詰めよった。 なぜ妊娠したことを僕に知らせず、勝手に中絶したんだと。 違う、誤解よ! 赤ちゃんは……ショックで取り乱すスキの耳に 冷酷な命令が響いた。「君には後継ぎを産んでもらう。償いとして」 憧れの人ラモンと夢のような一夜を過ごしたスキは、やがて妊娠に気づきますが、喜びは一転、絶望のどん底へ……。二人の間に隠された秘密とは? 円熟の人気作家が描く、ほろ苦いロマンスです。
“薄汚い娼婦”キーリーはアリストンから受けた侮辱を忘れない。8年前、18歳だった彼女が奔放な母親の起こした不祥事のせいで深く傷ついたとき、優しく慰めてくれたのは彼だけだった。ところが、甘いキスを交わし陶然となった彼女を突然突き放すと、アリストンは罵声を浴びせ、振り向きもせず立ち去ったのだ。今やギリシア一の海運王の彼は、再会するなりこう切りだした。キーリーを多額の報酬で使用人として雇いたいというのだ。また私を侮辱するつもり?でも介護施設の母にはお金がかかる。承諾したキーリーは、まだ知らなかった。彼の非情すぎる計画を。
指輪なんてほしくない。 私がほしいのは、あなたの心だけ。 両親に結婚を強要されたソフィーは故郷シチリアを出て、 ローマの五つ星ホテルでメイドとして働き始めた。 ある日、彼女がスイートルームに朝食を届けに行くと、 イタリア人大富豪バスティアーノがベッドに横たわっていた。 同郷の彼に惹かれ、ソフィーは魅入られたように純潔を捧げる。 3カ月後、再び訪れたバスティアーノと甘い夜を過ごした翌朝、 突然罵声が飛んだ。「盗んだ指輪を返せ! あれは母の形見だ」 酷いわ、濡れ衣よ! だが結局ソフィーは職を解かれ、彼も失う。 泣く泣く彼女は帰郷した──おなかに彼の子を宿して。 『愛を授かりしベネチア』、『儚い愛人契約』に続く関連作をお届けします。愛する人にあらぬ疑いをかけられ、逃げるように故郷へ帰った身重のソフィーの運命は……? 感動のフィナーレです!
目を覚ましたとき、ロギーはローワンに抱きかかえられていた。3年ぶりに彼に会って、どうやら気を失っていたらしい。億万長者のローワンは危険が迫っているとロギーに教え、なぜか国外にある彼の城で保護したがった。しかし、彼女にはどうしても国を出られない理由があった。バージンを捧げたローワンに、一夜で捨てられたからではない。私の父が原因で、彼に死ぬほど憎まれていることも関係ない。気絶してできた怪我も忘れて、ロギーは勇気を振り絞った。私たちには2歳になる娘がいるの、と告白するために…。
深い悲しみを背負ったふたりが、 うたかたの愛を紡ぐときーー 雇い主ブラムの姿をひと目見た瞬間、臨時秘書のルビーは呼吸を忘れた。 “この世のものとは思えないほど美しい異国の大富豪”-- 5年も隠遁生活を送っているにもかかわらず、その魅力は健在らしい。 初対面の臨時秘書に不信感をあらわにするブラムだったが、 彼はルビーが天涯孤独だと知ると、驚くことに便宜結婚を申し出た。 祖国に戻ることになり、花嫁を連れ帰る必要に迫られているのだと。 大富豪の妻なんて大それた役が、私なんかに務まるのかしら……。 ルビーは悩んだ末、亡父の負債を返済するために依頼を引き受けた。 口裏合わせのロマンスを創作し、ブラムの優しさに触れるにつれて、 つのる想いに苦しむことになるとは思わずに。 相思相愛の妻としてブラムの国を訪れたルビーは、彼が弟のために自ら国を追われ、その背景に愛する女性の存在があったことを知って苦悩します。期限つきのはかない恋の結末は……? RITA賞受賞作家L・フィールディングが繊細に紡ぐ、美しき千一夜物語。
あれから時が過ぎた今もなお、 貴方への愛と失恋を繰り返している。 イタリア屈指の名家の御曹司ジオ・ヴァルティエリと、 そばにある農場の娘アニータは幼少期からの親友だ。 5年前に恋人同士となるも、その後突然ジオから一方的に振られ、 アニータはひどく傷ついた。それでも今なお、彼を愛し続けている。 あるとき、ヴァルティエリ一族の休暇旅行の直前にジオが大怪我をし、 アニータが身の回りの世話をすることになった。 二人きりの時を過ごすうち、ふたたび熱い情熱の火花が散ったが、 自分は不誠実で結婚には向かないと言うジオに、彼女は肩を落とした。 やがてそれぞれの日常へ戻ったあと、予期せぬ妊娠が発覚する。 義務感から求婚するジオに向かって、愛なき結婚はできないと、 心で泣きながらアニータは告げるのだった……。 アニータに拒まれてもなお、生まれくる我が子の面倒をみると主張するジオ。やがて、気まずく、切なく、熱い同居生活が始まりますが……。『フィレンツェで生まれた恋』の関連作。
持参金も、まともな服さえもない私に、 値打ちなんてあるはずがないけれど……。 屋敷と財産を賭博で失った父が蒸発し、シーアは独り取り残された。 父は最後にサー・デヴリンなる貴族を相手に大負けして、 彼女の花嫁持参金まで巻き上げられていた。 路頭に迷ったシーアは苦渋の選択でサー・デヴリンの館を訪れ、 切なる願いを申し出たーー私をもらってください、と。 デヴリンは突如現れたみすぼらしい身なりの女性の言葉に驚きつつも、 理想の花婿と見るやつきまとってくる貪欲な令嬢たちを退けられ、 跡継ぎも手に入るなら好都合と、彼女の願いを叶えてやることにする。 半年前に見かけた瞬間から彼に恋していたシーアは舞い上がるが、 初夜を迎えた翌日から、夫は急に冷たく無口になってしまい……。 貧しい姿に隠されたシーアの魅力を見抜き、一度は彼女を妻としたデヴリンでしたが、思うところがあって婚姻無効の申請をしようと心に決めます。そうとは知らないシーアは、情熱的だった次の瞬間には冷たくなるという彼の気まぐれな態度に大いに翻弄されて……。
男爵が求めるのは、お飾りの妻。 人形のようなつまらない花嫁……。 “利口すぎず、慎ましやかで、口答えしない、家柄のいい美人。 そんな娘がもしもいるなら、結婚を考えてもいい” 祖母に結婚をせっつかれている男爵チャールズは、 まだ独身を謳歌したくて、無理難題と言える結婚の条件を出していた。 ところが驚いたことに、そんな娘がいたのだ。 祖母の知人の紹介で引き合わされた彼女の名は、セラフィーナ。 面白みがなく従順そうで、天使のように愛らしいだけの彼女となら、 結婚後も自由にやれそうだ。高慢にもそう考えた彼はまだ知らなかった。 自分の目に映っているしおらしいセラフィーナが、 愛する家族を苦境から救うための、一世一代の名演技をしているとは! 本当は聡明で快活なセラフィーナは、大人しい仮の姿で高慢な花婿候補の希望に沿おうとしますが、男爵が恋に落ちたのは、彼女の妹“サリー”でした。じつのところサリーの正体は、元気な真の姿でふるまうセラフィーナなのですが、彼はそれに気づかなくて……。
亡き親友の兄で大富豪のリードのもとを訪れたライラは、黒髪と明るい緑色の瞳にたちまち心を奪われてしまった。だまされてはだめ。外見はゴージャスでも、彼の本性は傲慢で冷酷。妹がお金に困っていたときも、助けようとしなかったのだから。「この子はあなたのものよ」ライラは胸の痛みをこらえ、腕の中の赤ん坊ー親友の忘れ形見を伯父にあたるリードに引き渡した。そして、ナニーが見つかるまでの約束で子供の世話を引き受ける。リードの家でともに暮らすうちに、ライラは冷たい仮面の下の本当の彼を知り、惹かれる気持ちを抑えられなくなる。だが、彼が求めているのはベッドをともにしてくれるナニーで…。
情熱の一夜のあとで去っていった彼。 この子の存在を知ったらなんて言うかしら? 亡姉の子を代理出産したケイラは、赤ん坊の父親、ドノバンを訪ねたーー 姉の葬儀の日の夜、たった一度だけ情熱を分かち合った魅惑の大富豪を。 生まれた子にきょうだいを作ってやりたいという姉の望みを叶えるには、 彼にもう一つの受精卵を使用する許可を得なくてはならなかった。 「この子はあなたの娘よ」 だが自分にそっくりな目を持つ赤ん坊を見ても、ドノバンは冷淡だった。 「受精卵は破棄する約束だった。それに、ぼくには婚約者がいる」 頼みをはねつけられ、肩を落として帰宅したケイラを悲劇が待ち受けていた。 あろうことか、住み込みのナニーに貯金を全額盗まれてしまったのだ。 困り果てたケイラが、もう一度ドノバンを訪ねると……。 我が子を見ても眉一つ動かさなかった、億万長者との悲しい再会。かつて一度だけ関係をもったヒロインに彼がつらくあたるのには、ある特別な理由がありましたが……。波瀾万丈なストーリー展開とセクシーな作風で人気のイヴォンヌ・リンゼイの力作です。
父の死後、ペイジは妹とふたり、叔母の家で貧しい暮らしに耐えていた。ある日、再会したのは、ギリシア海運王ニコラス・ペトロニデスー4年前、18歳だったペイジがひと目で虜になり、純潔を捧げた男性。夢の日々を過ごし、その後悲嘆のどん底に突き落とされるとも知らず。彼は資金難の父の事業に投資するふりをして近づいてきただけだったのだ。あんな仕打ちをした彼が、なぜ今になって現れたのだろう?「友人の娘の家庭教師としてギリシアに来てほしい」ニコラスの言葉にとまどうペイジだったが、折悪しく妹の非行が叔母の逆鱗に触れて家を追い出され、やむなく仕事を引き受けることに。二度と彼に心を奪われてはいけない。ペイジは固く胸に誓うが…。
21歳の掃除人マグダは、派遣先の豪奢な邸宅で、若きイタリア人実業家ラファエッロと初めてはち合わせた。ハンサムな顔に思わず見とれていると、彼がいきなり申し出た。10万ポンドの報酬で、半年だけ僕の妻になってくれないか、と。亡き友人の赤ん坊を育てるマグダは、戸惑いながらも引き受けるが、「跡取り息子が不器量で貧乏なシングルマザーを嫁にした!」と、由緒あるラファエッロの実家の逆鱗に触れてしまう。それこそ、両親と確執のある彼の思惑どおりだったのだが、あまりの責めを受ける彼女を不憫に思ったか、ラファエッロはマグダを美容室に連れていき、ドレスも買ってやる。すると…。
名家の御曹司マックスとケイトは、誰もが羨む理想の夫婦だった。 ところが、父親の汚いビジネスを継ぐことを嫌ったマックスが 怒りを溜めこみ冷たくなり、思い余ったケイトは家を出た。 まだ彼に知らせていないお腹の子のために、できるだけ遠くへ。 時が過ぎ、入院中の家族を見舞いに訪れた病院で、 ケイトは偶然にマックスと8年ぶりの再会をはたす。 かつての夫の姿がよみがえり、ケイトは恐れおののくが、 彼は初めて恋した頃の、穏やかな自信あふれる男性になっていた。 でも彼の魅力に屈してはだめ。だってわたしには秘密が……。 そのときエレベーターの扉が開き、7歳になる娘が走り寄ってきた。 HQイマージュで長年ベビーもののロマンスを書いて人気の作家スーザン・メイアーが贈る、夫婦の復活愛とシークレットベビーの物語です。問題を克服し、継いだ会社を健全な方法でさらに大きく成長させた元夫に惚れ直すヒロイン、共感度100%です。
敏腕弁護士ホークは、シリの父親の共同経営者だ。 少女の頃から、シリはハンサムなホークに夢中だった。 だがホークはシリを子ども扱いし、想いを隠せない彼女を叱責する。 一度など、ホークの髪に思わず指を絡めた彼女に激しく口づけ、 男を挑発したらどんな目に遭うか思い知れ、と脅した。 あるとき、シリはホークの出張に同行することになる。 ふたりの距離を縮められるかもしれないと期待するシリに、 ホークはまたも残酷な仕打ちで応えるーー 「子守りなんぞごめんだ」そう言い捨てると、 かつての婚約者とディナーに出かけ、朝まで帰らなかったのだ。 嫉妬に身を焦がし、涙に濡れ、今度こそあきらめようと誓うヒロインですが、年上の男性のほうにも、実は彼女にはわかりようもない“大人の事情”があってーー? 焦れながら読むのが楽しい、人気No.1作家ダイアナ・パーマーの初恋ロマンスをどうぞ!