出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
ロエルが交通事故に遭って、私に会いたがっている…?そう告げられて、ヒラリーは戸惑いを隠せなかった。ある事情から、大富豪ロエルと入籍はしたものの、4年前から一度も会っていない。私は誰も知らない妻なのだ。ヒラリーが病室に駆けつけると、ロエルは記憶を失っていた。当然のように私を妻だと思い込みー夜には求めてくるだろう。ロエルは知る由もなかったが、ヒラリーは彼を愛していた。だから、罪の意識にかられながらも言い出しかねていた。自分が男性経験すらない、みせかけの妻だということを。
イタリアの悪魔との偶然の再会に、ベスは血の気が引いた。 この無慈悲な弁護士ダンテのせいで無実の罪を着せられて、 まだ10代だったベスは、奈落の底へと突き落とされたのだ。 冷たいほどに端整な、その憎い美貌を再び見ることになるとは。 だが、彼女を忘れているらしいダンテに情熱的に迫られて、 しだいに拒みきれなくなり、ついにベスは一夜を明かしてしまう。 忌まわしい、あの過去の呪縛から逃れたいと願っていたのにーー しかも2週間を過ぎて、突然ダンテが現れ、詰め寄ってきたのだ。 「答えてくれ、妊娠したのか、していないのか」
3年ぶりのフレイアは変わらず美しく、エンリコは心を乱された。かつてフレイアは、大企業の社長であるエンリコのもとで働き、彼の豪邸に住み、彼のベッドで眠った。だが全ては偽りだった。あの日、出張から帰ったエンリコが見たのは、彼のベッドで、半裸のフレイアに覆いかぶさるいとこの姿。屈辱の光景がいまも脳裏に焼きついて、怒りに胸がたぎる。優しい美貌の裏に、人をも欺く心が潜んでいたとは…。ふと、エンリコは彼女の側に小さな男の子がいるのに気づいた。彼は我が目を疑った。あれは僕の子か?それともいとこのー
恋人に弄ばれ、捨てられた、垢抜けない娘ナターシャ。路頭に迷っていた彼女を、大富豪ラファエルは気まぐれに拾い、4年前に、住み込みの家政婦として雇ったのだ。ある日、失恋から彼の妹が心を病み、入院したことで、世間を騒がすことを恐れたラファエルは、ふと妙案を思いつく。自分が電撃的に婚約を発表してマスコミの注意を引こう。妹が快復したら、解消すればいいーと。そんな便利な婚約者として、ナターシャに白羽の矢を立てた。彼女がひそかにラファエルを愛しているとは思いもせずに。
ニースのヴィラ・ジャスミンで催されるパーティは盛況だった。 主催者はジョアンヌの母。輝くばかりの美貌の持ち主である。 その母親の陰で、ジョアンヌは20年間ひっそりと生きてきた。 ところが、巨額の財産を一世代で築き上げた 投資家ベンとの出逢いが、ジョアンヌの運命を狂わせる。 彼の心を射止めたくて、生まれて初めて化粧をし、 消え入るような思いで真紅のドレスに身を包んだのだ。 だが、彼は見もせず、母のもとへと向かった。 胸の痛みに耐えかねて、ジョアンヌはそっと顔を伏せた。
スイスの寄宿学校を卒業したレクサは、2年ぶりに家族が待つロンドン郊外の屋敷に戻ってきた。母を亡くした今となっては、誰とも血のつながりはないが、それでもレクサは心待ちにしていたー義父や義兄たち、何よりひそかに慕っている長兄ジェースとの再会を。実業家として成功したジェースはさらに大人の魅力を増して、彼を前にするとレクサの胸は高鳴り、頬はおのずと赤らんだ。もちろんそのときは知る由もなかった。淡いこの恋が、家族を壊してしまうほど辛い愛の始まりだとは。
麻薬や銃による犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部、通称“ダ・フォース”。ニューヨーク市警3万8千人の中でも最もタフで最も優秀で最も悪辣な警官たちを率いるデニー・マローンは市民のヒーローであり、この街を統べる刑事の王だった。だが、ドミニカ人麻薬組織の手入れの際におこなったある行動をきっかけに、栄光を約束されたマローンの人生は、転落の道をたどりはじめる…。
ダ・フォースの中にネズミー裏切り者ーがいる。FBIが汚職警官を極秘裏に捜査するなか、1人の刑事が拳銃自殺を遂げた。仲間内に衝撃と疑心暗鬼が広がる一方、街場ではラテン系、黒人ギャング、マフィア新旧入り乱れる権力抗争が激化していた。複雑に絡み合う悪に追いつめられていく刑事マローン。やがて哀哭の街で男たちを待ち受ける血みどろの結末とは?圧倒的熱量を放つ渾身の警察小説。
幼くして母と別れたルーシーは、一人で苦労しつつ育った。今はウエイトレスをしているけれど、稼げるお金はわずかだ。その日、彼女が緊張しながらコーヒーを運んだのは、かつての恋人、ギリシアでも有数の大富豪イアスだった。だが彼の目は、ルーシーへの怒りと軽蔑で燃えていた。ひょっとして…イアスは真実を知ったのだろうか?2年前、彼に捨てられたあと妊娠に気づき、一人出産したことを。悲しい衝撃とともに、ルーシーは悟った。つまり今後、私はイアスから逃げられないのだ。娘を取りあげられたくなければ。
異国の君主は傲慢に口づけた。 “妹の婚約者の愛人”の私に。 「僕の妹の婚約者には、二度と会わないと約束したまえ」 王族らしい高慢さをたたえ、カシムは嘲るような口調で言った。 君のような女に妹の晴れ着を作らせるわけにはいかない、と。 カシムの妹のドレスを縫うことになっているアンジェリクは、 内気ながらその美貌ゆえにありもしない男性遍歴を噂されていた。 私は彼の愛人じゃないーー必死の抗弁は聞き入れられず、 アンジェリクは気づくと力強い腕に抱きすくめられていた。 「もう話すことは何もない。君の特技を見せてもらおうか」 熱を帯びた褐色の瞳に絡めとられ、彼女は我知らず唇を開いた。 目もくらむほどの喜びに、互いの立場を忘れるふたり。秘めやかに熱い夜を重ねる一方、カシムの花嫁選びは着々と進んでいて……。思いがけず禁断の恋に落ちた無垢な乙女の、儚く切ない愛の軌跡。
あの夜、天使を授けてくれた彼が 血も涙もない大富豪だったなんて。 「子供の父親が僕だと言い続けるなら、君を名誉毀損で訴える」 1年ぶりに会ったコルテスの瞳の冷たさに、エリンは凍りついた。 迷うことなく純潔を捧げた魅惑の恋人はどこへ行ったの? 私は彼への想いを胸に、必死に息子を産み育ててきたのに……。 相変わらず強烈な彼の魅力に心乱されるエリンをよそに、 コルテスはDNA鑑定で親子関係が証明されると 母子をプライベートジェットでスペインの屋敷へ連れ去った。 ひたむきに息子を愛するエリンの素顔を見ようともせず、 金目当ての俗悪な女と決めつけたまま。 大金と引き換えに息子を置いて去れという要求をエリンが拒絶すると、コルテスは結婚を迫ります。別人のように優しくなった彼とのめくるめく蜜月の果て、ある出来事を機に再び愛は壊れだして……。繊細かつドラマチックなシンデレラ・ロマンスをご堪能ください。
赤ちゃんのことを告げられなかった。 まさか、こんな形で知られるとは……。 旅で訪れたギリシアの島で気品に満ちた男性と出会ったベス。 浜辺で言葉を交わすうち強く惹かれ合い、めくるめく夜を過ごしたーー 連絡先も名字も告げず、ただ思い出だけを分かち合い、ふたりは別れた。 やがて妊娠に気づいたベスは厳格な両親の不興を買って実家を出たが、 数カ月後、仕事でロンドンにいる間に激痛に襲われ、破水してしまう。 搬送先の病院で早産の赤ん坊を取り上げることになったのは、 なんと、あの忘れえぬ一夜を共にした、おなかの子の父親エリアス! 再会の衝撃に動揺するベスとは対照的に、彼はいたって冷静だ。 生まれてくるのが我が子だと知ったら、彼はなんと言うかしら? しかし、エリアス側にもまた、重大な秘密があるのだった……。 命の現場にたずさわり、自らの人生経験が遺憾なく発揮された真に迫る作品で人気の作家キャロル・マリネッリ。本作では、牧師の娘として生まれた内気なヒロインと、高貴な生まれゆえに懊悩するヒーローとの、劇的なシークレットベビー・ロマンスを満喫できます。
嵐が運んできたのは、 結ばれぬ運命の哀しき恋ーー 貧しい家に生まれたクレアは幼少期にいじめられ、今は身寄りもない。 苦学のすえ弁護士になるも、同僚の陰謀で失業してから孤島暮らしだ。 ある日、嵐の海で溺れかけていた男性ラウールを助け、 彼女はしだいに友情以上の気持ちを抱くようになっていった。 そんな中、ラウールが衝撃の告白をする。「僕はさる国の皇太子なんだ」 驚き、動転するクレアに、彼は一緒に王国へ来ないかと提案した。 彼女は悲惨な身の上から、人前に出るのが怖く、内気だった。 妃なんて務まるはずがない。つかのまの慰み者になるのがおちだわ。 しかし、平民と皇太子の間に未来なんてないと知りつつも、 彼を愛してしまったクレアはつかのまの夢に溺れていくのだった……。 壮絶な人生を送ってきた天涯孤独のヒロインが恋に落ちた男性は、王位を受け継ぐために国王夫妻から帰国を求められているプリンスでした。一筋縄ではいかない身分違いの恋の結末やいかに? 人気作家マリオン・レノックスが贈るシンデレラ・ストーリーの決定版!
南国の楽園で燃えあがった情熱の炎が、 おなかに新たな命をもたらした! キャロルは、不動産業界に君臨する億万長者ジェイクの秘書。 自家用機で世界中を飛び回るボスに、密かな憧れを抱いている。 ある日、彼女はジェイクから信じられない命令を突きつけられた。 「今度の週末、パーティーに同行して恋人役を演じてくれ」 まあ、大変! 地味な私にボスの恋人役が務まるはずないわ。 けれど、魅力の塊のような彼の命令を断ることなどできず、 出席したカップルだけの官能的なダンスパーティー。 ジェイクの熱い瞳と誘惑的な動きに導かれ、ビーチへ向かった彼女は 荒々しく彼に唇を奪われ、夢のような夜を過ごした。 だが、やがてキャロルは重大な事態に直面する。妊娠したのだ。 長らく刊行が待ち望まれていたシェリ・ホワイトフェザーの新作をお届けします。エキゾチックな南の島で、とびきりセクシーなボスの誘惑に抗えず、ベッドをともにした秘書ヒロイン。やがて予期せぬ妊娠に気づきますが、ボスは結婚や家庭を嫌悪する男性で……。
あきらめたはずの愛が再び燃えあがり、 彼女の心を焼きつくす。 嵐の夜、シャイアンは海で溺れかけた男性を助けた。 野性的な魅力をもつ彼の虜になり、純潔を捧げたあと、 しかし彼の正体を知って愕然とする。 カッター・ロードーー 名家の御曹司の彼はシャイアンを、弟をたぶらかす悪女と思い込み、 排除するために近づいたのだった。 私はカッターに騙されたのだ……。 シャイアンは絶望し、カッターの弟と形だけの結婚をする。 7年後、夫が亡くなり、カッターを頼らざるを得ない状況に追い込まれた。 息子を誘拐されたのだーー7年前に身ごもった、カッターの子を。 様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、野性味溢れるヒーロー像で大人気のベテラン、アン・メイジャー。シークレットベビーをテーマにドラマチックな愛憎劇を描きます。
キャメロンが戻ってきた。でも、今になってなぜ? 1年前の夏、リオーナの住むスコットランドの村に、 アメリカから大富豪キャメロンがやってきた。ふたりは恋におち、 紫色のヒースが咲き乱れる丘の上で、夢のような時を過ごした。 だが、ある日突然、彼はアメリカへ帰ってしまった。 まもなく彼女は妊娠に気づき、絶望の中でローリーを産んだ。 貧しくても、息子を心の支えに生きてゆく決意をしていたのに。 再び現れたキャメロンは、彼と結婚して半年ボストンで暮らせば、 将来、莫大な遺産をローリーに譲ると言うのだった。 ああ、彼に愛されないことを承知で妻になるほかないの? 〈ゴージャスな恋人〉と銘打ちお贈りする企画第3弾は、傲慢なヒーローとピュアなヒロインの王道ロマンスを描いて大人気の、寡作の名作家アリソン・フレイザー。海を隔てた遠い異国で、村娘がヒースの丘で見た夢はもう一度よみがえるのでしょうか?
イゾベルが初めて彼に会ったのは、18歳の誕生日だった。 ラファエル・ロメローー傲慢で冷酷な大金持ちの若き実業家。 彼こそは、イゾベルがまだ8歳のときに決められた許嫁なのだ。 ラファエルの支援がなければ、彼女の家は破産の憂き目に遭う。 「あなたと結婚するくらいなら、死んだほうがましよ!」 爪を立てる仔猫さながら言い放ったイゾベルを、あろうことか ラファエルは抱き寄せて濃厚なキスをし、再会を約束した。 3年後、パリ。実家を出たイゾベルは貧しくも自由に暮らしていたが、 21歳の誕生日の夜、彼は現れたーー妻を迎えに来たと言って。 忘れもしないあのキスが、戦慄となってイゾベルの体を駆け抜けた。 アビー・グリーンの描くラテンロマンスは、まるでタンゴのリズムのように熱く激しく、速いテンポで読者を虜にします。「政略結婚なんかいや!」と抗うヒロインですが、心はあの18の夜、若く傲慢な富豪に既に奪われていて……。初恋と愛なき結婚の物語です。
内気なケイトは、旅先のミラノで出会った男性、 ジャンルカ・デ・ロッシと激しく惹かれ合い、一夜をともにした。 だがいたたまれなくなり、翌朝何も言わずに逃げ出してしまう。 どんな代償を支払うことになるのか、知りもせずにーー それは、予期せぬ妊娠と、ジャンルカとの思いがけない再会だった。 数カ月後、悪阻に苦しみながら新しい派遣先に向かったケイトは、 ジャンルカが世界的に有名な実業家だったことを知る。 「なぜ黙って僕のベッドから出ていった?」彼は激怒している。 彼のもとで働くなんて……ケイトは何も言えず、ただ震えていた。 いまも消えない彼への想いと、込み上げる吐き気と闘いながら。 初めて愛した男性に「ただの情事だ」と言われるのが怖くて、逃げ出してしまったヒロイン。けれど実はヒーローも、彼女に去られたことに傷ついていてーー。マギー・コックスが贈る大人のロマンスは、予期せぬ妊娠をきっかけにした、癒やしの物語です。
ジェシカは、勤め先の経営者であるライアンとつき合っている。 ライアンはハンサムで裕福で、まさに女性が理想とする男性だ。 関係を始める際、彼は4つのルールを定めた。 1彼に猫を近づけないこと。 2スキャンダルを避けるため、二人の仲は内密に。 3子どもは絶対につくらない。4もちろん結婚もしない。 ライアンを愛しているジェシカにとってはつらいが、 彼のそばにいられるならと、けなげにルールを守り続けた。 だが、交際も2年が過ぎたある日、ジェシカは衝撃によろめく。 わたし、妊娠している……愛するライアンの子を……! 秘密のオフィスラブで、もしも妊娠してしまったら……? そんな衝撃的な展開をテンポよく描くのは、HQディザイアの人気作家、テッサ・ラドリー。筋金入りの独身主義者が、恋人とおなかの子への愛に目覚め、誠実な男性へと変貌を遂げるさまは感動的です!
牧師の娘フィリーは気立てがよく、家族の面倒をみている。ある日、道に迷った魅力的な医師ジェームズを案内し、密かに心をときめかせるが、彼には美しい婚約者がいた。富も名声もある彼と、ただの家事手伝いをする村娘の私では、そもそも釣り合わないし…。あきらめようと思っても、その後も彼と偶然の再会をし、フィリーの心は切なさを増すばかりだった。(『ドクターにキスを』)。目が覚めると、フィリッパはすべての記憶を失っていた。聞けば、挙式直後に車で失踪し、事故を起こしたらしい。そんな彼女の前に、魅力的だが謎めいた実業家コラッドが現れるーこの人が私の夫?体が熱く反応し、自分が彼を愛していると本能的に悟った。だが、亡父から相続した遺産を、結婚と同時に彼へ譲るという契約書を発見し、彼女は胸騒ぎに襲われ…(『愛だけのために』)。母が死に際に詳細を明かした実の父に会うため、キャサリンはイタリアへ飛んだ。そこで待ち受けていたのは、ダビデ像のように美しい大富豪アレッサンドロ。父の若き友人である彼は、妻に先立たれて男手一つで息子を育て、もう結婚はしないつもりだった。そうとは知らないキャサリンは、父を待つ間、親身に話を聞いてくれる彼にどうしようもなく惹かれていく。(『結婚はナポリで』)