出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
貧しい家に生まれ、身持ちの悪い母と姉を見て育ったアイリーン。彼女はただ一つ、自分に誓っていることがあったー愛する人とめぐり逢い結婚するまで、純潔を守り通すこと。だが親友の結婚式で彼を見たとき、一瞬その決意が揺らいだ。プレイボーイとして知られ、異国の王族の血を引くシャリフが、あまりに美しく、あまりにセクシーで、あまりに尊大だったから。彼は無垢なアイリーンを誘惑し、強引にベッドへ運ぼうとするが、生まれて初めて女性に拒絶されて驚き、困惑して立ち去った。翌朝現れたシャリフは態度を一変させ、予想外の提案をする。挙式間近の妹の世話係になってくれたら高額の報酬を支払う、と。
あなたが無理やり私と結婚したのは、 亡き婚約者の面影を私の中に見たから? ロクサーヌは生まれてすぐに母親を亡くし、 父親と乳母から厳格なしつけを受けて育った。 ある日、ロクサーヌは親友のバースデーパーティで、 スペインの血を引く大富豪フアン・アルマンド・ラミレスと出会う。 漆黒の髪と鋭い瞳を持つ彼は、鷲を思わせる威圧感を漂わせている。 射抜くような視線を向けられ、ロクサーヌはおののきながらも、 経験のない胸のときめきを感じ、気づけば彼とダンスを踊っていた。 これが運命の出会い? だが、うぶな彼女は想像もしていなかった。 まさかフアンが意図的に彼女の名誉を傷つけ、 彼の妻にならざるを得ない状況を作り出すとは! ハーレクイン・ロマンス黎明期を支えた人気作家アン・ハンプソンの旧作『悪魔に娶られて』を改題してお届けします。純真な令嬢と陰りのある大富豪の詩情あふれる王道ロマンスをこの機会にぜひご堪能ください。鮮やかな場面転換の秀逸な筆致もお見逃しなく!
けなげでいじらしいヒロインの心に小さな恋が芽生え、ゆっくりと時間をかけて大きな愛へと昇華する“癒やしのロマンス”。大人気ベティ・ニールズの甘く切ないシンデレラ・ストーリーをはじめ、温かな読後感をお約束する珠玉の短篇集をご堪能ください。
エイミーが社長ジェイクの個人秘書になって2年、 女性を大勢泣かせてきた彼の犠牲者にならぬよう慎重にふるまってきた。 そんなわけで、エイミーは不実な恋人に捨てられてどん底にあっても、 ボスの前では弱った姿を見せるわけにいかなかった。 なのに、秘書が失恋したと知ったジェイクはすかさず、 甘く優しい誘いをかけてきた。警戒を怠らないエイミーだったが、 元恋人が不意に現れ、あてつけのためジェイクとの親密さを見せつけた。 そしてとうとう、長年避けてきた事態を迎えてしまうーー甘美な一夜を。 でも、職場で気まずくなりたくない。この関係は続けられない。 そうボスに告げたエイミーはやがて、彼の子を妊娠したことに気づく……。 世界中のロマンス作家やファンに惜しまれつつこの世を去った名作家、エマ・ダーシーとミランダ・リー。天才姉妹を偲んで、珠玉作を選りすぐってお届けいたします。本作は姉エマ・ダーシーが描いた、悩める秘書の物語です。
深く傷ついた初恋のせいで男性を信じられなくなったモデルのヘザー。24歳になった今も、彼女が恋愛未経験であることは誰も知らない。その証拠に、ヘザーには、美貌を武器に次々と恋人を作っては容赦なく捨てる女だという評判がいつもつきまとっていた。そんな彼女に、またも言い寄る男がひとりー女性との噂が絶えない、危険な魅力をたたえた会社重役のレイス。「僕はきみが欲しい。きみも僕を求めるようにさせてみせる」高らかに宣言する彼に恐れをなしたヘザーは、ロンドンを出てスコットランドにある知人の別荘へ逃れた。翌朝目覚めると、驚愕の光景が待っていた。なぜ…レイスがここに!
娘を見るたび、まぶたに浮かぶ彼の姿。 ある日、本当に彼を目にするとはーー! 乗馬中にぶつかった男性が顔を上げた瞬間、メリッサは息をのんだ。 シルバーグレーの瞳。傲慢そうな顎。間違いない。ローレンスだわ。 この20カ月、かたときも頭を離れなかった男性ーー ファーストネームしか知らなかった娘の父親が、目の前にいる。 「メリッサじゃないか! その子はいったい──」 「ローレンス……」腕のなかの娘を強く抱きしめ、一歩後ずさる。 都会に憧れる世間知らずの男爵令嬢が、使用人の姿で訪れたロンドンで 素性の知れない男と恋におち、身ごもった。家名に泥を塗ったと 激怒する両親の反対を押し切って、メリッサは娘を産み育ててきたーー。 「とても美しい子だね。君の夫は幸せ者だ」 「夫はいないわ」その言葉に“ウィンチカム伯爵”は顔色を変えた。 メリッサが自分の子を産み育ててきたことに責任を感じてローレンスは、彼女に求婚。彼が裕福な伯爵と知って大喜びする両親をよそに、メリッサは哀しみに沈みます。彼が欲しいのは私ではなく娘だけだから……。リージェンシーの切ないシークレットベビー物語!
私を鳥籠に閉じ込めた張本人に、 ふたたび心を奪われるなんて。 かつて憧れだった10歳年上のドラムが、伯爵となって帰ってくる。 レベッカはその知らせに動揺した。今や彼は誰より憎らしい相手。 7年前、出征を明日に控えたドラムが別れを告げに来たとき、 無断で彼の愛馬を駆ったレベッカはひどく叱られ、お仕置きされた。 そして彼の提案によって、牢獄のような寄宿学校へやられたのだった。 いよいよ再会の瞬間、昔とは違う熱いまなざしを向けられて戸惑うが、 あの時の仕打ちを忘れられず、レベッカはよそよそしくふるまった。 ところが後日、親代わりの祖父が旅で不在にすることになり、 ドラムの後見のもと、伯爵邸での同居を余儀なくされる! レベッカは震えた。大嫌いな彼にまた惹かれてしまうのが怖くて……。 子供の頃、兄と慕うドラムにお尻を叩かれたことを根に持っているレベッカ。大好きの裏返しで、ドラムなんて大嫌いと意地を張りますが、彼に魅了されるのも時間の問題でーー。元気いっぱいで天真爛漫なヒロイン像に定評のあるアン・アシュリーの名作です!
獣医師のフランチェスカは愛犬とともに現れたヴィンチェンツォ王子をひと目見るなり、激しい恋に落ちた。しかし王子には婚約者がいたうえ、フランチェスカには秘密があった。実は私はあなたの婚約者のいとこだと、どうしたら言えるだろう?事情があって違う姓を使っているから、気づかなくても当然だけれど。それでも愛する男性に嘘はつけず、彼女は正直に告白した。ヴィンチェンツオはその勇気に感動し、婚約は先日破棄されたので問題はないと言って、それからも二人は会いつづけた。魅力的な彼と過ごせて、フランチェスカは天にものぼる心地だった。まさか、王子の元婚約者が妊娠したと言ってくるとは夢にも思わず…。
また、あなたに恋してしまう。 それがなにより怖くて……。 2年前に別れた夫マイケルが事故に遭ったという一本の電話ーー それは、エイミーをつらい過去へと引き戻すものだった。 事故で記憶を失った彼の面倒を見てほしいと彼の姉に頼まれたが、 できれば、二度とマイケルには会いたくなかった。 まだ赤ん坊だった愛娘の死にも涙一つ流さなかった冷たい彼には……。 けれど放っておけず、気づけばエイミーは元夫のもとに駆けつけていた。 元妻のこともあの悲劇のことも忘れ、明るさを取り戻したマイケルに、 エイミーは愚かにもすがりたくなってしまう。 彼の記憶が戻れば、耐えがたい絶望と孤独に慟哭した、 あの時の涙がまた流れるというのに。 北米ロマンス小説界の最高峰、RITA賞を受賞した実力派、カレン・ヴァン・デア・ゼーの名作をお贈りします。自分が離婚した妻だともし告げれば、マイケルに追い返されるだろうと思い、エイミーは今も妻としてふるまいます。やがて真実に気づいたとき、彼はーー。
親に捨てられ、シチリアの小さな村の修道院で育ったアリーチャ。ミラノに出て、ホテルの客室係として働き始めたのは、この街で消息不明になった親友を捜すためだ。偶然にも初恋の人ダンテがホテルに滞在しているとわかり、アリーチャは今や大富豪となった彼に協力を願い出ることに。だがすぐさま金目当てだろうと罵られ、はねつけられてしまう。ひどいわ!あの優しかったダンテはもういないの?呆然とするアリーチャに、彼は思いがけない提案を持ちかける。「ただし僕の家族の会食に恋人として同行するなら、考え直す」
人生の半分の期間、 あこがれ続けた人だからーー 「財布は必要ない。ここでは君は僕の客だ」 ストーカーの脅威に悩まされて心身ともに限界だったローラは、 兄の親友ニールの自家用機に乗せられ、目覚めると豪奢な別荘にいた。 厚い胸板の前で腕を組んだニールは、厳しく非情に見える。 少女のころからあこがれ続けた初恋の人、ニール。 大人になってからも、事業で成功を収めて大富豪になった彼を 新聞や雑誌の記事で追いかけ続けていたけれど……。 強引なニールに過剰な反感を抱くローラだったが、 心の奥ではすでに気づいていた。さえない会社員の自分が、 身のほど知らずの恋に傷つくことを恐れているのだと。 兄代わりとして保護者ぶるニールと、積年の恋心をひた隠すローラ。ひとつ屋根の下で暮らすうち、互いの魅力に抗いきれずついに結ばれますが、彼には人を愛せない理由があって……。“みにくいあひるの子”ヒロインの無垢ゆえに熱い恋。A・ウエストの真骨頂です!
はねつけられ、遠ざけられても、 この想いだけは止められない。 サラは親同士の再婚で家族になった義兄と二人で暮らしている。 ある日、義兄に付き添って出席したパーティで、 サラはハンサムで洗練された名門銀行の頭取ニックに出会った。 一瞬で惹かれるが、どうしたことか彼の態度は刺々しい。 義兄との仲を勝手に誤解し、ふしだらな女と言わんばかりに サラを非難すると、強引に唇を奪ったのだ。 私のことなど何も知らないくせに、なぜそんなに傲慢なの? さらにニックは自信満々に、サラを必ず手に入れると言い切った。 無垢なサラは動揺するばかりで、気づきもしなかったーー ニックの瞳の奥に揺らめく、隠しきれない嫉妬と情熱の炎に。 歴代ハーレクイン・ロマンス作家の中でもとくに、稀代のストーリーテラーとして愛され、今もなお語り継がれるシャーロット・ラム。素直になれないヒーローと無垢なヒロインが織りなす、せつなくももどかしいクラシック・ロマンスをお楽しみください。
モデルのクリスは滞在先のニューヨークで驚愕の手紙を受け取った。疎遠になっていた従姉妹が突然亡くなり、その一人娘の後見人にクリスが指名されているのだという。急いで帰郷したクリスを、亡き従姉妹の夫スレイターが迎えた。19歳のころ、クリスは恋人のスレイターに夢中だったが、彼と従姉妹との親密な場面を目撃し、故郷を飛び出したのだった。それから7年、懸命に彼を忘れようとしてきたのに…。懐かしい屋敷で再会したとたんスレイターは嘲りの笑みを浮かべ、冷ややかな声で言った。「きみはぼくに借りがある」借りですって?戸惑うクリスに、彼はいきなりキスを浴びせ…。
交際中の恋人に、やっと純潔を捧げる覚悟ができたモーガンは、金髪美女をベッドに連れ込む彼を見てショックを受ける。隣室に駆け込むと、そこには彼の兄コンスタンティンが。ギリシア神のように逞しい美貌の彼こそ、本当は会った瞬間、惹かれるものを感じていた相手。モーガンは誘われるまま、魔法にかかったようにコンスタンティンに純潔を捧げてしまった。その翌朝、不幸にも恋人が自動車事故により帰らぬ人となる。5カ月後、モーガンは膨らみかけたお腹を抱え途方に暮れていた。コンスタンティンに打ち明けなくては。子供の父親はあなただと。だが彼は冷然と言った。「僕の子であるはずがない」
アナは富豪カイオと結婚した。1年間限定、寝室は別との約束で。放蕩者で知られるカイオは先を見据え、“堅実で家庭的な実業家”のイメージを必要としていた。そこへ狡猾なアナの父親が、ビジネスとして娘を差しだし、契約結婚を持ちかけたのだ。だが1年後の離婚成立直後、アナは思わぬ事態に巻きこまれる。誘拐犯に追われ、ひと晩だけカイオと別荘に身を隠すことに。本当はずっと彼に惹かれていた。もう二度と会えなくなるなら、せめて最後に純潔を捧げたい…。あふれだすアナの想いに、カイオは厳しい顔で応えた。これは愛ではなく情事なのだと。
7年前、ロージーの初恋は終わりを告げた。父が教育係をしていたコルソは、地中海を望む王国の皇太子。コルソの25歳の誕生日の舞踏会に招かれたとき、ロージーは18歳で、貧しい家から何とか出席した。そして、王宮で部屋が隣り合わせた女性が、電話で話す声を耳にする。コルソを誘惑し、彼の子供を妊娠するつもりだと。大変だわ!意を決してコルソに打ち明けるが、彼は信じない。幼い恋心を打ち砕かれ、ロージーは逃げ帰ったー。7年後、国王となったコルソが、美しく成長した彼女を訪ねてくる。
両親に捨てられ、掃除人として身を粉にして働くタビーは、里親の元で姉妹のように育った親友を看取ったあと、遺された生後6カ月の赤ん坊の後見人となった。だが、独身で貧しい彼女に福祉局が養育権を認めず、悩んだ末、タビーは会ったこともない遺児の共同後見人ーギリシア富豪アケロンに協力を仰ぐことにした。巨大なビルの最上階で対面した彼は、恐ろしいほどハンサムで、とてつもなく冷酷だった。「その薄汚い女をつまみ出せ」にべもなく追い返されたタビーだったが、なぜか数時間後、態度を急変させたアケロンにプロポーズされて…。
看護師のジェインは祖母の看護のために仕事を辞めたが、祖母が亡くなり、途方に暮れていた。屋敷は見舞いにさえ来なかった従兄が相続するうえ、遺された祖母の愛犬1匹と愛猫2匹を連れて、数日中に出ていくようにと言い渡されてしまったのだ!新しく勤め先が見つかれば糊口をしのげるけれど、以前働いていた病院には空きがなく、行くあてもない。目の前が真っ暗になったとき、祖母を生前診てくれたヴァン・ダー・ヴォーレンホヴ教授が弔問に訪れた。ジェインは気がつくと、彼の胸に顔をうずめて泣いていた…。
ギリシア、イタリア、スペインが生んだ美形ヒーローとの、もどかしい恋物語3選!美しきギリシア人のアレックスと仕事をして2年。美人の恋人がいると噂の世慣れた彼を愛してしまったリースは、大きな決断をしなければならなかった。職を辞し、彼にさよならを告げるのだ。振り向いてくれないのにそばにいるのはつらすぎるから。夜ごと涙で枕を濡らし、いよいよ決心したリースは、最後の仕事へと向かうが…(「愛のシナリオ」(レベッカ・ウインターズ))。失恋旅行でローマへ来たシャーロットがホテルのバーで嘆息していると、魅力的な長身男性が隣に座った。「君、大丈夫?」優しい言葉をかけてきた裕福なイタリア人のルチオに惹かれ、身も心もゆだねるが、眠っている間に彼は忽然と姿を消したー“すてきな夜をありがとう”と書き残して。数週間後、彼女は妊娠に気づき…(「トレヴィの泉に願いを」(ルーシー・ゴードン))。弟が作った借金に頭を抱えるリアの前に、半年だけ恋人だったスペイン人実業家のアレハンドロが現れた。1人の女性と長続きする関係を持てない彼を本気で愛するようになってしまったリアは、ぼろぼろになる前に自ら身を引いたのだった。しかし今、彼は借金を肩代わりする見返りに、またベッドを共にするよう要求してきた!(「情熱の取り引き」(トリッシュ・モーリ))