出版社 : リフレ出版
ひろ子、ひろ子、どうしたんや。慌ててひろ子の横に膝を落とし、体を揺すり、何度も呼んだが、ひろ子は、死んだように動かない。 倒れてから何時間が経っているのだろう。直ぐに電話をしようとしたが、発信ボタンに指先がはじき返され、愛しさがこみ上げ、唇を重ねた。 ベッドの横で倒れている妻が、16歳で脳腫瘍を患い逝ってしまった息子に重なり、病院への不信感、怒りが渦巻く……。
自分に正直に生きた奴らは未来を掴もうとしていた! 半世紀前のイカしたロックンロールバンドルーシーの物語。 ルーシーは革ジャンとリーゼントがトレードマークだったが、今では白髪が目立つ行雲流水の好好爺に見えた。しかし、彼らの「尖った反骨精神」はあのときと何も変わらず社会に憤慨している。そう、「LUCEAWAY」なのだ。(本文より) LUCEAWAY パイプライン 黎明期 ★ルーシー誕生★ 葦 ハローヤング ロックンロールツアー
「日本留学は父の為、いいえ、私達家族全員の願いなんです」戦時中、祖母と一人の日本人が愛し合って父が生まれた。日本に引き揚げる祖父は必ず戻り一緒に暮らすと祖母に誓うが、全くの音信不通に。祖母は毎回政治運動の審査を受け、その文化大革命中に苦しみ抜いた挙句に自殺した。父も子供時分には差別され、私までも子供の頃には心の中に暗い影を引きずってきた。日中友好の切なる思いのこもる「長編小説」
人は生きる為に食べ、食べる為に生きているような気がするんだけど…、だからこれからの僕みたいに、遠い将来も食べていけるように、今は勉強して進学して、何かの仕事に就けるように頑張ってるんだ。感性豊かな青年に巡り合わせの女性との情感的な行く末とは。母と女たちの迫間に揺れ動く青年の未来とは…。
明治初期、行政や学制の様々な変革が続く中、信州の伊那・木曽で教員として奮闘した坂井茂。京都を出るとき、母の「自分のために生きるのではなく人のために生きなさい」という言葉を胸に。神坂学校で島崎春樹(藤村)を教え、その父・正樹とも交流があった、茂の波瀾万丈の人生を描く。
人は何故研究をするのか。研究の自由とは。研究者としてどのように生きるか。大学院博士課程の学生として研究の自由が必要であると痛感し、それを勝ち取ろうと奮闘する。苦難を乗り越え、博士課程を修了し、助教授という立場に。そして学生たちとの葛藤。研究をすることの意味を導き出していく。
古本屋で拾った謎の紙きれをヒントに、藪田は「自分を成長させる方法」を発見した。自分を成長させるには、ターニングポイントを先取りすることだと判断し、財前と積極的に付き合っていく。しかし、性格の合わない蕪木に何かと彼女の学級の問題を相談される。本来なら断るところだが、何事も乗り越えなければ、成長はないと、藪田はターニングポイントを信じて前向きに取り組んでいく。考え方を変え、行動を変え、習慣を変え、余裕を作った藪田だが、選んだ山に思わぬ落とし穴が…。
遙香が閉じこもる狭い部屋に、アンネ・フランクたちが突然現れる。そして強引に住み着いていく。アンネたちはここで奇跡を待つのだと言う。当惑し混乱し反発する遙香。だが、やがて遙香とアンネとのあいだに深い友情が芽生えていく。閉ざされた遙香の心が動き出す。絵本・児童文学研究センター主催、第25回児童文学ファンタジー大賞奨励賞受賞作。
あれから…結婚、出産。少しずつ成長していく美奈と俊夫。日々の暮らし、夫婦の心情、友情を描く。女目線と男目線でストーリーは展開。平凡な暮らしだが、小さな心のすれ違い、葛藤、喜びは誰でも経験する。そして、また大人になっていく。明るい明日へ向かって。