出版社 : 勁文社
焼却炉の中から死体で発見された女が残した1枚の手紙。そこから判明した消防士・有本の殺人動機。だが有本は、湘南で起きたLPG運搬車爆発事故で多くの人命を救い、現場に居合わせた梶の記事もあいまって、一躍英雄として注目される。捜査陣の困惑をよそに続く“火”の惨劇と連続殺人。狂気の炎はさまざまな人間の愛憎を巻き込み、事件はクライマックスへと燃えあがる。大河ミステリー第2部完結篇。
南国生れの小麦色の肌。その若々しい健康な肉体を狙う野獣たち。磨き上げた肉体を武器に野望と欲望の渦巻くファッション業界にのしあがろうとする麻紀。ようやくたどりついた専務秘書その華麗な響きとは裏腹の欲望処理の牝奴隷。花淫に専務のペニスを口喉にカメラマンのペニスを男の体液にまみれながら終わりのない凌辱の饗宴に汚辱はエクスタシーへと昇華する。
風間カホ、15歳の夏、子持ちの中年画家・青木丈史に一目惚れ。なんとか画伯の気をひこうと夏休み、ベビーシッターをかってでた。だけどこの日吉丸、ぜんぜんカホになつかない。ことあるごとにママとくらべられる。エッ!?ママって確か死んだはず。「画伯〜ママって誰のことですか」画伯によると、画伯には婚約者がいる。けれど親の反対にあって彼女は家にとじ込められているという。大ショックのカホだったけれど涙をこらえて画伯のために愛のキューピッド。まってて日吉丸、ママにあわせてあげるから。
春スキーで賑う月山で、凍死した中年男の死体が発見された。だが、地元の警官隊が現場に到着したときには、あったはずの死体は忽然と消えていた。状況から判断して、消えた死体の身元は、鶴岡市役所農務課長の紺野秀一と推定されたものの、死体の行方は杳として知れなかった。紺野の妻・由岐は、死体発見者の一人である貝原佐緒里を介して盲目の郷土史家・実相寺禅堂に助力を求めた。だが禅堂と佐緒里が調査をはじめたとたん、ふたりは異形の山伏の集団に襲いかかられた…。出羽三山に根強く残る民間信仰に題を取った、書下ろし長篇ミステリー。
「中国奥地でなにか起っている」テレタイプをのぞきながら新聞記者山崎はつぶやいた。-中ソ国境に近い新疆ウイグル自治区に突如かけられた未確認物体からの攻撃。未曾有の事態に、情報公開を迫る米国に対し、中国はそれを拒否、情勢はソ連をも巻き込む国際緊張へと発展した。だが、その間にもエイリアンの攻撃は地球的規模に広がり、影響はついに日本にまで…。人類滅亡の危機に鋭く迫る、本格長篇SFの名著。
神奈川県芽ヶ崎署管内の個人病院で、院長と出入りの貿易商が刺し殺され、院長の娘婿が傷を負った。目撃者はなく、警察が聴取できたのは、娘婿のー二人は口論のあげく、刺し違えたーという証言のみ。だが、警察は彼の傷の位置に疑念を持った。あきらかにためらい傷…!?証言の信憑性を疑った警察の、威信をかけた捜査が始まった。ドキュメントタッチで描く迫真の警察小説。
吉見礼子は、ふつうの人よりちょっぴり霊感の強い、高校3年の女の子。そんな礼子が、ある日街なかで見かけた青年は、若かりしころ失恋のすえ自殺した、吉見家のご先祖さま!?でも、どうして今ごろになってご先祖さまの霊が…!?突然の霊の出現を不思議に思った礼子は、いつものようにトランプ占いで、ご先祖さまの自殺の真相を探ってみた。だけど、その結果、とても恐しい事件が…。
真下ひかるは、中学3年生の占い大好き少女。受験生だけど、夏休みは遊びまくろうと仲良し3人組で決めたところ。でも、ひかるが胸キュンとなった相手は、学校一の秀才で勉強一筋。思いきって“海へ行こう!”とデートにさそったの。彼は来てくれるかな?不安になったひかるは、得意のトランプ占いを始めたのだけど、出るのは悲惨な結果ばかり。果して、彼は…。ドキドキハラハラちょっぴり大胆なサマー・ラブ・スキャンダル。
女医の白い指が肉棒に絡みつき、愛液にまみれ、妖しく蠢く。柔襞をまのあたりにした時、男は、力を失っていた己の欲望が再び全身に漲るのを感じた。思いっきりぶち込んでやるー。陰唇を激しく嬲り、股間を押し拡げ秘肉を乱暴に割りさいて、激しく腰を打ちすえ甘い蜜襞の奥深く、白い精を解き放つ。
派闘争いに巻き込まれ、背任の濡衣を着せられて、大日本商事を辞めたエリートサラリーマン・谷沢。身の潔白を証明し、真相を究明する谷沢が、事件の鍵を握りながらも謎の失踪を遂げた元上司・佐々木の行方を追ううちに辿りついたのは、意外にも新興宗教団体〈浄霊九竜教〉の存在だった。しかも、調べを進めるにつれ教団の背後には麻薬とセックスを餌にした、とてつもない野望が浮び上ってきたのだ。谷沢は、教団本部に囚われているらしい佐々木の救出を決意。ひとり内部に潜入する。だが、そこで谷沢が眼にしたものは…。書下ろし長篇官能バイオレンス。
新宿発小田急線経堂行き最終電車が、ライフルを持った男にジャックされた。警察は直ちに犯人との交渉を開発した。だが、男は警官に発砲、その後は不気味な沈黙を守るだけだった。一方、唯ひとり人質にされたOL杏子は、恐怖に震えながらも、凶悪犯とは思えぬ男の優しさに、何か割り切れぬものを感じていた…(「朝の柩」)。都会の闇に、ポッカリと口を開けた落し穴に嵌った人間たちのあがきを活写する、異色作品集。
横浜の分譲マンションの地下受水槽から、若い女性の腐乱死体が発見された。そして、時を前後して起きた幼女誘拐事件。新聞記者・梶は、一見何ら関連性のない二つの事件に〈水問題〉が絡んでいる事に着目し、一人調査を開始する。だが、二つの事件は交錯しえないばかりか、関係者に失踪・変死が相次ぎ、混迷の様相を呈してきた…。著者の代表的長篇推理三部作の第一弾。(全二巻)
幼女を誘拐したまま犯人の連絡は途絶えた。二人の容疑者も連続して殺され、その葬儀と殺害現場に犯人からの雛罌粟の花が…。雛罌粟の示唆するものは何か?一方、腐乱死体の女性の過去を洗った捜査員は、思いがけない人物の影に遭遇した。ついに一点で交錯した二つの事件は、様々な運命を弄びながら、悲劇の終局を迎える…。大河ミステリー第一部完結編!(全二巻)
あたし高田周子、15才。あたしの特技は、毎晩、夢の続きを見られるってこと。2ケ月前、あたしはホンのいたずら心で、理想のカレの顔を描いた紙を枕の下に敷いて寝た。そしたらちゃあんと出て来たじゃない。あたしの理想のカレ。22才、オトナの香りがするけど、案外無邪気な人。その日以来、あたしは夢の中で毎日カレとデート。ところがある日、お姉ちゃんに誘われてテニスにでかけたあたしは、もうビックリ。だって、お姉ちゃんの恋人が連れて来た男の人、夢の君にウリふたつなんだもん…。夢と現実の間で揺れる周子の夏のラブストーリー。
純子は元気印の14歳。幼なじみの充弘をいじめて遊ぶ夏休みにあきたなーと思った夕暮れ時。ボーと歩いている純子を避けたバイク少年が、事故ってしまった。ヘルメットを取った彼は、まさしく理想の人。傷は浅かったけど、身寄りのない彼をしばらくあずかることになって純子は舞い上がる。そして、海辺で愛を告白された時には、これぞ幸福の絶頂!と思ったのだが…。なんと、初めて恋した人の正体は?夏に負けないピュアガールのロマンチックコメディ第1弾。
耶馬台国の女王・卑弥呼の娘・台与は海岸に流れついた若者を助ける。過去の記憶を失っていた男は、そのまま居つく。そんなある日のことだ。台与と若者は、耶馬台国を我ものにせんとして、卑弥呼暗殺が、いままさに実行されんとしているのを知り、救出にかけつける。その最中、男は自らに課せられていた、ある使命を思い出したー!傑作歴史伝奇&ミステリー集。