出版社 : 勁文社
かつて、彼女の恋心も知らず、彼女を別の相手に譲ってしまった男ー律子にとって、それは二十年ぶりの彼との再会だった。初恋の想いを今に秘め、積年の身体の疼きを一夜にかけた人妻の、むせかえるようなセックスを描いた表題作のほか、結婚を決意した平凡なOLが、上司との恋の清算に、最後に燃えた「色づく初夏の風」など、女の肉体と情感を女流作家の鋭い感性で写した官能傑作集。
ロンドン郊外のお城で、偶然知りあったマイケルは、白馬にのったステキな王子さま。もう二度と逢えないと思ってたのに、突然あたしの学校に、留学生としてやってきた…。親友の朝子なんか、もう大騒ぎ。そして、あたしのハートも〓@76B6だけど、この留学生、チョット変。青白い顔で、極度の貧血症。血に対して異状な反応をする。そのうえ、柔道部のジローさんの首を、いきなり締めつけたり、真夜中行方不明になったかと思うと、あたしの首に…!あたしの中にひろがるギワク。でも、イイのだ。母性本能をくすぐる、かわいいあいつが、あたしの血で元気になるのなら…。でも、この恋の行方、どうなるのかしら…?
美人の評判の保母・芝山里枝が顔を滅多打ちにされて惨殺された。新聞記者の根津が、死体に化粧を施す仕事に従事する影の薄い、老婆のような中年女に会ったのはその葬儀の日のことだった。事件を追う根津の前に、やがて明らかになるこの2人の女の因縁。そして真相に迫る根津にとりついたあの女の不気味な死の影ー表現作のほか、4篇の傑作ホラー・ミステリーを収録。
「どう?…触ってもいいのよ」少年の、唾を呑みこむ音が響くー。美人のスタイリスト・小夜子は、若くしてファッション界に君臨し、まだ初々しさの残る少年モデルを物色しては、貪り喰っているー。そんな小夜子を付け狙う男は、少年との写真をネタに脅迫する。凌辱の限りをつくした男の欲望で、初めて被虐の悦びを知り、果てもなくつづく獣欲に、小夜子は牝の泪をながすー。
東京原宿午前4時、始発直前の地下鉄表参道駅の線路上で、カラスについばまれた無惨な男の刺殺体が発見された。前夜終電後、シャッターに閉ざされて完全密室となった駅構内での殺人事件だった。地下鉄開業以来60年、前代未聞の出来事に、営団首脳部はエリート広報課員藤林を警察に派遣、捜査の協力にあたらせた。地下の鉄道網に精通する藤林は、構内に入り込んで死体に群がり、そして忽然と消えたカラスに着目、事件解明の突破口をつかむ。だがその矢先、地下鉄日本橋駅で第二の殺人が……。地下鉄道の特殊な構造が生む無気味な闇の中で、恐怖とミステリーが交叉する事件の真相は!?
あたし、まだ18歳の新人ストリッパーなんです。中学生で、義父に処女奪われた頃から、お色気がムンムンしてて、男心をそそったみたい。あたしの白い肌と豊かな胸、ムッチリとした肉体を見つめるお客さん達の視線が快感で、もう病みつきなんです。今夜も舞台のあと、好色そうな和尚さんが仲よししたいっていうから…。熟れた桃代・18歳新人ストリッパーのお色気淫行記。
ふらりと立ち寄った異国に寒村で、村人から聞かされた保護鳥〈アルプ〉の名。絶滅の危機に瀕しているこの鳥を、村人たちは独自に保護しているという。だが鳥のことを話すとき、村人が見せる得体の知れない“脅え”に、男は興味を覚えた。その姿をひとめ見ようと保護区域に足を踏み入れる男。しかし村人たちの“脅え”の裏には、恐ろしい秘密が…。表題作のほか6篇を収録したSFホラー傑作集。
偶然女の痴態を覗いた日から少年は女の虜となり、逞しい牝へと変貌し、女ー冬子は少年の幼くも荒々しい淫戯にわななき、艶めかしく濡れそぼつ肉襞を妖しく蠢かせ、灼熱の肉茎を自ら呑み込んでいく。
若き薬学者・皆川洪志が、謎の秘薬・冬虫夏草を探して蔵王へ出かけたまま、消息を絶った。自宅に残された多額の通帳に、犯罪の臭いを感じた婚約者の桂木由美子は、皆川の行方を追うが、その矢先、失踪の鍵を握る男が、奇怪な姿で殺されてしまった。皆川の生死も不明のまま、由美子は再び蔵王へ発つ。だが、そこでは第二の殺人が!謎の連続殺人に挑む長篇本格ミステリー。
永禄3年、激しい戦いの末、飯盛山城を落城された三好長慶は、城内で女陰に男根を挾み込んだまま吊されていた若い裸女の無残な死体を発見した。しかも腹部には“八百比丘尼”という謎めいた血文字が記され…。800年もの間眠り続けているという伝説の美女ー八百比丘尼に崇られた三好一族の悲惨な末路を描く『比丘尼草子』他傑作時代ホラー小説集。
シャネルの香りにまじりあう獣めいた雌の匂いー。貪欲な真弓の亀裂はむせるような魔性の香りを放ち夜ごと男を惹付ける。パトロン、若い部下、ゆきずりの男、そして、実の弟までもー。男たちは肉の奴隷となってその淫れた性宴は輪舞曲のように果てしなく続く。
深夜のコンビニエンスストアに出入りする様々な女たちー。医者の年若い後妻は18歳の熱鉄のような肉茎を求め、美貌の女弁護士は店長の巨根に淫蜜をあふれさせ、満たされない人妻は初めての絶頂に涙をながすー。獣欲渦巻く中、バイトであらわれた16歳の美少女。新たな凌辱の獲物に牡たちの肉茎は先ばしりを滴らせはじめる。
小柳丸雄は産婦人科医。近所で評判の開業医だが、好色なのがタマにキズ。ある日の昼休み、待合室でぼうっとしていた小柳のもとにその女性はやって来た。小柳は女の顔を見てびっくり。彼が大ファンの有名女優そっくりだったのだ。持ち前の好色がムクムクと頭をもたげてきた小柳は、診察にかこつけてスキ放題。ついにはSM道具まで持ち出した。だが、女が妻のお茶会での相弟子だったからサァ大変。しかしそこは一筋縄ではいかない小柳。こともあろうに自宅の茶室で妻を目の前にして…。人妻から中学生まで、診察室を訪れる美女たちとの“獣の宴”の数々を描く、連作長篇官能小説。
神宮外苑でホステスの絞殺死体が発見された。警察は客や男友達を洗ったがシロばかり。だが、女の陶酔感ただよう死顔と、全身に残されたおびただしい火傷の痕に興味をもった刑事が再度、女の身辺を洗いなおすと、背後に意外なグループの存在がー。獣的で残忍な行為によってのみ、快感を極めるサディストたちを描く表題作など、8篇を収録した官能サスペンス集。
淫靡な覗きで知った美しい義母・芙美子の花蜜あふれる媚肉の乱舞。悪魔のような少年の強盗装う凌辱のはて、芙美子は艶麗な隷女と化す。牝犬の調教に励む少年の前に新たな生贄・小夜子が現われ、汚辱のパーティのなか姉妹ふたりの性奴たちは哀しい相姦の宴を繰り広げる。
アメリカ西海岸、L.A.にあるナイト・インダストリーズに、ふたりの黒い影がしのび込んだ。彼らは偶然にも黒いボディのクルマを動かしてしまった。しばらくするとL.A.の街は、その黒いクルマによって襲われてしまう。そのクルマこそ、KITT誕生前の試作車“KARR”だった。マイケルはKITTにレーザーを特別に装備し、KARRを捜しまわるが、今度は、ボニーまでが誘拐されてしまった。あせるマイケルに、KITTのターボ・ブーストが吠える。
あそこを元気にしてくれたら、望みをかなえてやるーという会社社長の治療に励むソープランド嬢由香は、短大卒1年目のOL志願。男性を回復させるべく献身的な愛撫とテクニックを駆使する健気さがやがて悦びを分かち合って…(「カメレオンのように」)。女子大生、ソープランド嬢、OL、人妻がさまざまに体験する淫らな冒険と快楽の時を大胆に描く官能傑作集。