出版社 : 勁文社
一流商社マン松平京一郎は、人気歌手マヤと結婚し幸せの絶頂にあった。引退し、家庭に入るマヤは、芸能界の匂いのない慎ましい女性。新婚生活は順調にすべり出したかに見えた。だが、マンションの真下の部屋の主婦が殺されたその日から、マヤはタバコや酒の臭いを身に染み込ませ、人が変ったような言動をとり始める。やがて、京一郎に小さな疑惑が芽生えたー。
情欲の火焔に身悶えする人妻ー。不倫、近親相姦、火種は尽きない。細くしなやかな指先が花淫を割って、妖しく蠢めく洞穴の奥先で魔物が男を誘っている。満たされない体の疼きに、禁断の世界を彷徨う女たちは熱い樹液を全身に浴び、忘我の境地にむせび泣く。
内裏を舞台に行われた大江山の「鬼」達との壮絶な戦い以来、京には束の間の平和が訪れていた。そんなある日、宴の席で、碓井貞光から一条戻り橋に出没するという橋姫の噂を聞き、一人戻り橋に出かけた渡辺綱は、そこで妖しい魅力を湛えた謎の女、茨木と宿命的な出会いをするのだったが…。そして、息子への帝の寵愛を妬む源頼光の父・鎮守府将軍満仲、内覧の藤原道長の地位を狙う伊周、権力を巡る男達のどす黒い野望は、大江山の首魁・呪天童子の、新たな魔手を呼び寄せることとなるのだった-。戦うことに悩みながらも「鬼」との壮絶な戦いに巻き込まれていく頼光と綱達。好評ファンタジー伝奇ロマン第三巻。
小諸久美子は、27歳のベテラン看護婦。葬式の帰りという喪服の4人が、交通事故の重傷患者として運ばれてきた。3人は滝川建設の社員で、残る1人は好意で葬儀場から乗せた男。その男は付添婦・石室嘉代に『金子』と名乗って死亡した。だが、それは偽名で、滝川建設のライバル東丸不動産のエリートだったことが判明。しかも、東丸側は男の行動を否定した。やがて、石室が失踪し、滝川建設の社員が殺される。久美子は石室の子を預かって、事件の解明に挑むのだが-。書下ろし長篇サスペンス・ミステリー。
健治たちが化石採取に出かけた時のこと、変な男に声を掛けられ、三葉虫の化石を手渡された。それは、“復讐ノ時ハ迫レリ、反銀河同盟”と書かれた挑戦状だった。きっと、健治たちが以前やっつけた時間犯罪人たちが、再び活動を開始したに違いない。彼らは悪人を追ってデボン紀にタイムスリップー。そこでは、時間の流れを変えようとする恐ろしい企てが…。
男の欲望をそそる紺の制服に身を包んだスチュワーデス亜佐。人気のない機内で豊満な肉体を晒す。男を惑わす秘密の花園は馨しい香りをはなち、男の熱い欲望を子宮奥深く注ぎ込まれる。淫花から蜜を垂れ流し、熱く燃えたぎった肉体を制服に包んだスチュワーデス亜佐の淫らなフライトはー。
早坂宗吉は、独身サラリーマン。社長に愛人の子を認知してほしいと頼まれた。報酬は莫大な認知料と重役昇進。いやいやながらひき受けた早坂だったが、世の男性が同じ悩みをかかえている事に目をつけ、商売にできないかと考えた。働かずして収入を得る新手のビジネス・認知業は大当り。だが…。表題作をはじめとする異色官能サスペンス集。
バイロン抹殺のため“デウス”の敢行した軌道上からのレーザー攻撃は、瞬時にロスヴィオスの街を壊滅させた。間一髪シャトルで脱出したバイロン達だが、彼らを乗せた船は、船内で対立するブレイン、ラングトン、ファレルの思いをよそに、何者かに操られ軌道上に浮かぶ“デウス”の本拠地ディープ・ムーンへと加速しつつあった。時を同じくしてディープ・ムーンの中枢ともいうべき集中管理システム「ミダス」が暴走をはじめ、コロニー各所の端末ディスプレイには、「BYRON」の5文字が狂ったように明滅していた-。巨大なコロニーを舞台に自らの過去と対峙するバイロンの凄絶なバトル、待望のシリーズ完結編。
一流商社部長の愛人が誘拐された。内閣調査室の捜査官・黒岩は異例の命令を受け、女の捜索に着手、犯人を突き止める一方、同じく女を追う組織暴力団の存在を察知した。内調と暴力団、相反する巨大組織が、何故一女性の行方を?任務に疑問を抱いた黒岩は命令に背き、真相解明へひとり乗り出す。暴力団から商社部長への繋がりを辿り、事件の裏に、内調によるおそるべき計画が進行していることを知って黒岩は、自らの組織に闘いを挑むことを決意するが…。長篇ハードロマン。
秋田県・男鹿で、大晦日に初嫁が殺された。動機不明の殺人に、調査依頼を受けた郷土史家・実相寺禅堂とアシスタントの佐緒里を待っていたのは、ナマハゲによる威嚇と警告だった。ところが、殺された初嫁は中国人で、しかも、太平洋戦争中の日本で起きた中国人暴動事件の生き残りの娘だったとわかり…。戦時下の日本の暗部をえぐる書下ろし長篇ミステリー。
帝の勅命により「鬼」退治を命ぜられ京に上った上総の国守源頼光は、渡辺綱、卜部季武、坂田金時、碓井貞光らの活躍により羅城門において首尾よく「鬼」を倒すのだが、意外にも彼らが倒した「鬼」の姿は人間と寸分違わぬものだった。これが人を食らうという「鬼」なのか?人もまた「鬼」になれるのか?人を遥かに越えたあの力は何なのか?彼ら五人の心の中には、しだいにその正体に対する疑問が脹らみつつあった。そんなおり、頼光とその一党は帝の住吉神社参詣の供を命じられるのだったが-。「鬼」の正体とは何なのか、その真の目的とは?平安京を舞台に新鋭が描くファンタジー伝奇ロマン第二巻。
良平は、警戒心を抱きながら、死んだようにぐったりなっている絵里の、しっとりとした花唇の縁に手を伸ばした。クリットに触れ、あたりをなぞる。そうしながら、とにかく気のかわらぬうちにと、かぶさり、挿入を試みようとした。そのとたん、絵里の体が硬直し、「こわい、こわい」と、口走る-。南部良平30歳。仕事は有能かつハンサム。一見完璧な男なのに、結婚となると失敗ばかり。一計を案じ、様々な女を徹底研究しようと決意する良平だが、その切磋琢磨の成果は?長篇官能ロマン完結編。
夏休みのこと、健治とその仲間はある実験中、摩訶不思議な異常現象に巻きこまれ、一瞬にして暗黒の世界に飛ばされた。そして、気づいたときは、獣がさまよう深い原生林の中にいた。健治たちは氷河期に入っていた五万年後の地球にタイムスリップしていたのだ。それを星座の形から判断した彼らは、この世界で生きのびるべく、勇気と英知をふりしぼる…。
銀座にある老舗宝石店の美貌の女社長・真澄。その美しさゆえ、淫獣の生贄と化す。成城の屋敷の地下室に幽閉され、凌辱の限りを尽くされる。ひっそりと息づく可憐な菊門に灼熱の肉棒が押し入り、柔襞を引きさかれ、獣のように犯される真澄の身体の中に芽生えてくるものは…。
奮い立つような色香をふりまく若妻に、少年の心と肉体は妖しくときめく。若妻のしとどに濡れた淫花は、少年の哮り立った肉茎を優しく迎え、熱い樹液を中いっぱいに受けとめ、ひそやかに蠢めく。少年の若々しいペニスに溺れていく若妻の柔襞は…。