小説むすび | 出版社 : 小学館

出版社 : 小学館

大きな玉ねぎの下で大きな玉ねぎの下で

著者

中村航

出版社

小学館

発売日

2024年8月22日 発売

今夜、武道館で。切なく響く約束の物語。 80年代。小田原の高校で放送部に所属する虎太郎は、部長の大樹がFM雑誌の文通コーナーに気まぐれで募集をかけた高校生・今日子との文通の代筆を頼まれる。お互いの写真交換をしてテンションのあがる大樹に、書道二段の虎太郎は断れなかった。まわりで話せない好きなハードロックの話でしだいに盛り上がるふたり。やがて、虎太郎は今日子に好意を抱くようになっていた。 現代。都内の美大に通う美優は、卒論制作に気持ちを傾けることが難しくなっていた。まわりのレベルの高さと自分を比べてしまい、心の支えになっていたはずの恋人の彰も社会人になり、距離を感じる日々が続いていたのだ。そんな美優は、あるラジオ番組に耳を傾け続けていた。 映画『大きな玉ねぎの下で』ストーリー原案者が贈る、もうひとつの約束の物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 80年代の名曲、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」が、時を経て、小説と映画でまったく別のストーリーとして展開します。 映画『大きな玉ねぎの下で』は25年2月7日、神尾楓珠さん、桜田ひよりさん主演で全国公開予定。 本小説の著者・中村航さんがストーリー原案を担当しています。

ナゾトキ・ジパング HANABIナゾトキ・ジパング HANABI

出版社

小学館

発売日

2024年8月21日 発売

留学生探偵vsロス帰りキレモノ美人刑事? 精南大学のキャンパスに夏がやって来る! 日本文化が大好きで洞察力にすぐれた留学生ケビン・マクリーガルと、学業はからっきしながら人望は厚く寮生代表の秀次は、獅子辰寮のルームメイト。六月の末、秀次の幼馴染・理沙の課題につき合って、二人は銀座の刀剣専門店を訪れた。その後、店に居合わせた男の遺体が発見される。遺体のポケットには、ケビンの名前の書かれたハンカチが入っていた──!! 何かと事件に巻き込まれてしまうケビンと秀次の前には、警視庁捜査一課の田中撫子が部下の浦辺とともに現れる。「ロサンゼル帰りのキレモノ美人刑事」を自称しているが、アメリカ仕込みのウィットに富んだトークは常に空回り。推理についてもケビンのほうが一枚上手で、現場ではあたかも自分が考えたかのように、ケビンの推理を披露する。海パン一丁で阿波踊りを踊ったり、妖怪のコスプレをしたり、獅子辰寮の個性的なメンバーも大活躍!? KATANA! SUSHI! HANABI! KWAIDAN! KAMAKURA! 日本の名所名物をめぐって起こる数々の事件の謎を解く、絶好調シリーズ第2弾! 【編集担当からのおすすめ情報】 「むかしむかしあるところに、死体がありました。」シリーズが大ヒット、『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』はNetflixで映画化など注目を集める著者の新シリーズ第2弾!

愛しい婚約者が悪女だなんて馬鹿げてる!(上)愛しい婚約者が悪女だなんて馬鹿げてる!(上)

愛しき人のために悪しきフラグを叩き折れ! 結婚式の前日。レイナード・ローデリック公爵は、愛しい婚約者であったはずの侯爵令嬢リリアナ・フォルティスに「二度と私の前に現れないでくれ! 婚約解消だ!」と、言い放った。 困惑した顔を見せる「悪女」リリアナ、振り返ることのないレイナード、そしてその傍らには、リリアナの妹であるミレイア・フォルティスの姿があった。 ーーという、夢を見た。 目覚めてみれば、結婚式はまだ三カ月も先。 レイナードは婚約者であるリリアナを愛しているし、彼女が悪女だなんて万が一にもありえない。ましてやリリアナを捨てて妹のミレイアを選ぶはずもない。 そのはずなのに……。 どう考えても現実とは思えない「望まぬ未来」の悪夢が繰り返しレイナードを苛む。 これはただの悪夢なのか? それとも、未来で実際に起こる出来事なのか? やがて繰り返しやってくる夢は、現実と符合していき……襲いかかる全てのフラグをへし折って、レイナードは愛しい婚約者と無事結婚式を迎えることができるのか!?

僕たちがゲームに人生を賭ける理由僕たちがゲームに人生を賭ける理由

著者

涌井学

出版社

小学館

発売日

2024年8月7日 発売

舞台はゲームの甲子園。熱い夏が始まる! 「ゲームで日本一を目指しているって本気で言える場所がやっと見つかったんだ」──。 きっかけは味気のない告知投稿だった。会場である逗子・葉山の温泉旅館「乙や」に集まったのは、レトロゲームのプレイ動画配信をする高校二年生の神谷かんなと、就活中の大学生・永倉水芭蕉の二人だけ。大会はグダグダに終わったが、主催者である瀧口一路にはある強い想いがあった。 思わぬ形で出会った三人の力が、全国高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0」を前にかちりとはまる。親が与えてくれたものと、自分たちがこれから新たに創り出すもの。大人になる一歩手前の高校生たちが、自分たちの力だけで全国制覇を目指す。 いま目撃しなければ、きっと後悔する。令和のウェブ世界で生き方を探る、Z世代とその親たちのまったく新しい青春小説! 【編集担当からのおすすめ情報】 高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0(ステージゼロ)」公認!高校生たちの闘いと奇跡を描いた、大人も子どももいま必読のeスポーツ小説ができました。 大会アンバサダーの田中卓志さん(アンガールズ)と、「フォートナイト」のゲーム実況・解説などを行うYouTuberのPolsさんが推薦コメントを寄せてくださいました。Polsさんは作品全体の監修も行ってくれています。 2024年8月11日(日)・12日(月)には「STAGE:0」フォートナイト部門の決勝大会が行われます。ぜひあわせてお楽しみください!

人質の法廷人質の法廷

著者

里見蘭

出版社

小学館

発売日

2024年7月3日 発売

法治国家の欺瞞を暴くリーガルサスペンス! 駆け出し弁護士・川村志鶴のもとへ、突如、当番弁護の要請が入った。荒川河川敷で起こった女子中学生連続死体遺棄事件ーー遺体には証拠隠滅のため漂白剤がまかれ、冷酷な犯人像が推測された。容疑者には被害者の中学校に侵入し、逮捕された過去があったが、断じて犯行には関与していないと志鶴に訴える。警察による自白強要が疑われた。 志鶴が刑事司法を志した背景には、高校時代の友人のバイク事故死がある。自動車運転過失致死と処理されたが、彼女は冤罪を疑っている。そんな過去を持つ志鶴は、依頼人の潔白を晴らすため奔走する。 そこに立ちはだかるのは起訴有罪率が99・9%という現実だった。逮捕イコール犯人という世間の目。「人質司法」とも称される長時間勾留で有利に捜査を進めようとする警察・検察。共同弁護を務める先輩すら有罪前提の弁護方針を説き始めるなか、孤立無援の志鶴は依頼人を救い出すことはできるのかーー? 構想・取材期間8年に及ぶ超弩級リーガルサスペンス。 【編集担当からのおすすめ情報】 国家が犯す最大の犯罪である冤罪ーーその絶望と向き合う個人の闘いを、圧倒的リアリティをもって描き切った本作品に、各界から称賛の声が寄せられています。 この国の刑事司法に「正義」はあるのか。それを知りたくて、一気に読みましたーー村木厚子(元厚生労働事務次官) 自由と民主主義と法の支配を標榜する「近代国家」日本には「人質司法」という名の迷宮が潜んでいる。ときに市井の民が予期せずにこの迷宮に囚われる。われわれ刑事弁護人は、迷宮に落ち込み、出口を求めて奔走する人々の伴走者である。里見蘭はこの伴走者の苦悩と矜持をリアルに描くことに成功した稀有な小説家であるーー高野隆(弁護士) ** 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。 本書巻末よりお申し込みください。 ** 序章 予震 第一章 自白 第二章 窒息 第三章 物証 断章 増山 第四章 狼煙 第五章 目撃 断章 鴇田 第六章 焦点 第七章 追跡 第八章 審理 第九章 終結 終章 余震

鳥と港鳥と港

出版社

小学館

発売日

2024年5月29日 発売

“これから”の働きかたの物語 大学院を卒業後、新卒で入社した会社を春指みなとは九ヶ月で辞めた。所属していた総務二課は、社員の意識向上と企業風土の改善を標榜していたが、朝礼で発表された社員の「気づき」を文字に起こし、社員の意識調査のアンケートを「正の字」で集計するという日々の仕事は、不要で無意味に感じられた。部署の飲み会、上司への気遣い、上辺だけの人間関係──あらゆることに限界が来たとき、職場のトイレから出られなくなったのだ。 退職からひと月経っても次の仕事を探せないでいる中、みなとは立ち寄った公園の草むらに埋もれた郵便箱を見つける。中には、手紙が一通入っていた。 「この手紙を手に取った人へ」──その手紙に返事を書いたことがきっかけで、みなとと高校2年生の森本飛鳥の「郵便箱」を介した文通が始まった。 無職のみなとと不登校の飛鳥。それぞれの事情を話しながら「文通」を「仕事」にすることを考えついたふたりは、クラウドファンディングに挑戦する。 『ブラザーズ・ブラジャー』『人間みたいに生きている』の新鋭が描く“これから”の働きかたの物語! 【編集担当からのおすすめ情報】 著者の佐原ひかりさんは、デビュー作『ブラザーズ・ブラジャー』で注目を集め、3作目の『人間みたいに生きている』で大ブレイク。司書として働きながら多数の連載を抱える、兼業作家の経験も活かして描いた、新しい時代を生きる世代の働き方の物語です。 仕事とはなんなのか、なんのために働くのか、好きなことは仕事にできるのか……仕事観を見つめ直すきっかけになる一冊です。 そして、作品の中に描かれる手紙のやりとりもとても魅力的です! 《便箋、インク、封筒、切手、気持ち、話題、ことば。すみずみまでこだわって、整理して。手紙を書くときに覚えるのは、心の手入れをしているような感覚だ》 読後、誰かに手紙を送りたくなるかもしれません。文通、しませんか? ** 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。 本書巻末よりお申し込みください。 **

愚か者の石愚か者の石

出版社

小学館

発売日

2024年5月29日 発売

生きることは、まだ許されている。 明治18年初夏、瀬戸内巽は国事犯として徒刑13年の判決を受け、北海道の樺戸集治監に収監された。同房の山本大二郎は、女の話や食い物の話など囚人の欲望を膨らませる、夢のような法螺ばかり吹く男だった。明治19年春、巽は硫黄採掘に従事するため相棒の大二郎とともに道東・標茶の釧路集治監へ移送されることになった。その道中で一行は四月の吹雪に遭遇する。生き延びたのは看守の中田、大二郎、巽の三人だけだった。無数の同胞を葬りながら続いた硫黄山での苦役は二年におよんだ。目を悪くしたこともあり、樺戸に戻ってきてから精彩を欠いていた大二郎は、明治22年1月末、収監されていた屏禁室の火事とともに、姿を消す。明治30年に仮放免となった巽は、大二郎の行方を、再会した看守の中田と探すことになる。山本大二郎は、かつて幼子二人を殺めていた。 「なあ兄さん。 石炭の山で泣いたら 黒い涙が出るのなら、 ここの硫黄の山で涙流したら、 黄色い涙が出るのかねえ」 【編集担当からのおすすめ情報】 直木賞受賞(『ともぐい』新潮社刊)後、第一作! 「地獄に光が差したとして、仮初めであってもお前はそれに手を伸ばすのか」 ーー河崎秋子 ブレイク作『絞め殺しの樹』に連なる、大河巨編! 河崎節が冴え渡る、圧巻の長編監獄小説!

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