出版社 : 小学館
樋口毅宏2年半ぶり待望の長編小説! 上司の妻を寝取ってやる!! 大手文具メーカー「あねちけ」に勤めるうだつの上がらないサラリーマン・富岡兼吾は、普段から自分に厳しい昭和の体育会系上司・下永良一に不満を持っていた。 ある日、酒に酔った下永を家まで送ることになった兼吾は、下永の妻・秀子と出会う。そのとき、兼吾の心に復讐のためのある企みが芽生えたのだったーー。 過激で大胆な性描写と、繊細な心理描写で「週刊ポスト」連載時より大きな反響を呼んだ長編小説がついに単行本化。
国民的「食」コミックの映画版ノベライズ! ネオンきらめく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃、「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、「深夜食堂」とよばれている。 メニューは豚汁定食と酒のみ。でも、「あとは勝手に注文してくれりゃあ出来るもんなら作るよ」というのがマスターの営業方針だ。 久しぶりに店に顔を出したたまこは、愛人を亡くしたばかりで新しいパトロンを物色中。隣の席にいた年下の男とナポリタンを食べたのが縁で、付き合い始める。(第一話「ナポリタン」) 無銭飲食をしたのを機に、手を怪我したマスターの手伝いを兼ねて住み込みで働くことになったみちる。確かな料理の腕をもつ彼女はいつしか店になじむが、過去にはなにか深い事情があるようで……。(第二話「とろろご飯」) 福島の被災地からやってきた謙三は、夜な夜な店に現れては常連のあけみに会いたいと騒ぎ、トラブルに。あけみが謙三を避けるのには理由があった。(第三話「カレーライス」) マスターが作る料理の懐かしい味にふれて、ちょっとワケありの客たちは心の重荷を下ろし、胃袋を満たしては明日への一歩を踏み出していく。 国民的食コミックの映画版を完全ノベライズ! 【編集担当からのおすすめ情報】 巻末特典として、映画に登場する飯島奈美氏監修のオリジナルレシピを収録!
時は一九七〇年代。田舎町に住むヤンチャでムチャでワンパクな男子高校生と町の駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦、第二十二弾は、「花ちゃん番外編」。井上君という許嫁のいる花ちゃんは、厳しい祖父母の元、普通に恋もして、京都でおてんばな女子高生として過ごしていた。一方ママチャリたちは、あいもかわらず悪戯と喧嘩三昧な毎日を送っている。しかし、井上家に届いた和菓子の箱から、ママチャリたちは、井上君の「もうひとりの女」の存在に気づくのだった。花ちゃん視点と、ママチャリ視点の同時進行でスリリングに描かれる、ベストセラーシリーズの最新巻!
東京からきた多岐川優の活躍で、消滅の危機を脱した止村。あれから4年ー。駅前のシャッター通り商店街、再開発か、現状維持か!?優との行き違いから家を出ていた美穂は、劣勢側の駅前商店街保存に奮闘するが…。地方が直面する問題に切り込む、地域活性エンタテインメント!人口減少社会の希望がここにある!!
かつての売れっ子作家・津田伸一は、いまは地方都市で暮らしている。街で古書店を営んでいた老人の訃報が届き形見の鞄を受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千万円を超える現金が詰め込まれていた。「あんたが使ったのは偽の一万円札だったんだよ」転がりこんだ大金に歓喜したのも束の間、思いもよらぬ事実が判明する。偽札の動向には、一年前に家族三人が失踪した事件など、街で起きる騒ぎに必ず関わっている裏社会の“あのひと”も目を光らせていた。
「このままじゃおれたちはやばい、ラストに相当やばい場面が待っているかもしれない。おれたちというのは、床屋のまえだとおれ、それにもちろん津田さんの三人組のことだ。だけど厳密にやばいのはあんただよ。わからないか。夜汽車に乗って旅立つ時だよ」いきなり退職金を手渡された津田伸一にいよいよ決断の機会が訪れるー忽然と姿を消した家族、郵便局員の失踪、裏社会の蠢き、疑惑つきの大金…たった一日の交錯が多くのひとの人生を思わぬ方向へと導いてゆく。
マジメだけど不器用、悩める女医が拾ったのは、患者の心の「○○」が聞こえる聴診器。患者とともに、“もうひとつの人生”を生き直すことになるがー!?女性から圧倒的な支持を受ける著者が描くヒューマン・ドラマ。
広島県在住、高校2年生、高木政弘、彼女なし。唯一の友人は、後ろの席の白井。おたくな俺に近寄る物好きな女子は、もちろんいない。だけどそれだけで狭い世界で生きる男と判断されちゃ困る。学校の奴らは誰も知らないけれど、深夜になれば全国のラジオリスターが俺のネタを待っている(ハズ)。俺のラジオネームは「ガルウイング骨折」。今日も深夜ラジオに下ネタを轟かせるぜ!全世界のラジオ好きの皆へ捧げる青春爆笑小説!第15回小学館文庫小説賞受賞作。
特製シール付きのスピンオフ文庫! 「デビクロくんの恋と魔法」の作中、主人公の書店員・光が夜な夜なボム(配布)行為を繰り返している不思議なビラ、デビクロ通信。 本作では、この「デビクロ通信」のことばを200点、名言集的に構成。そのうち、50点以上については、宮尾和孝氏が新たに描きおろすイラストがついたかたちになります。
早くも10万部突破!シリーズ最新作! ●第一話 敵討ち 神田の口入れ屋「もみじ庵」から1日2両という破格の付添い仕事が舞い込む。依頼人は、塚原七兵衛という老年の侍。塚原は二年前、息子の敵を討つために信州から江戸へやってきた。六平太は敵討ちの付添いを頼まれる。 ●第二話 用心箱 口入れ屋「もみじ庵」の斡旋した女が、奉公先の武家屋敷から金を盗んだという。逃げた女を見つければ、人宿組合から三両の礼金が入ると言われ、六平太は探索を引き受ける。犯人とされる女は、片方の眉がないという。 ●第三話 安囲いの女 谷中に住む、おようという香聞きの師匠が付き添いを求めているという。おようは、月に三度か四度、麻布谷町へ行き、二日ばかり滞在して谷中に戻る。実は、谷中で煙草屋の隠居の妾をやりながら、麻布では三人の男からそれぞれ月に一両二分の手当てで囲われていた。 ●第四話 縁切り榎 六平太は、材木商の飛騨屋の娘・お登世と、その友人であるおしのの灌仏会見物に付き添った。おしのは諸国産物を商う大店、日本橋「久野屋」の娘で、大名家の江戸屋敷に奥女中として奉公している。最近、お殿様の目にとまってしまい、このままでは寝所に行かされてしまうというのだ。 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ『鬼平犯科帳』『剣客商売』『水戸黄門』『御家人斬九郎』の 大物脚本家・金子成人による、波瀾万丈の人情時代劇! 第3弾となる本作のオビコメントは、里見浩太朗さん! カバーイラストは、今作も『JIN-仁』『龍ーRON』『六三四の剣』の 村上もとかさんです。 書き下ろし時代小説界最後にして最強の大型新人!
津軽でイタコの修業を積み、江戸へやってきた百夜。修法師として、怨念を抱え蠢く物の怪や付喪神たちを次々と鮮やかに調伏する怪奇譚。夜な夜な、なをの枕元に現れる火消半纏を着た鯔背な男。この男に会えることを楽しみにしていたなをだったが、男の正体は…(『鯉と富士』)。一月の寒さ厳しい夜、江戸は京橋を歩いていた弥五郎が、突然左足を何かに取られる。そこには真っ黒い壷が。よく見ると、辺り一面に何百個という壷が転がっている。その不気味な光景に隠された悲しい歴史とは…(『壺幽霊』)。亡鬼たちの怪異物語全七篇。大人気百夜シリーズ第三弾。
湯けむり温泉殺人事件で風祭が大活躍…!? ワールド・ポリス・チャンピオンシップで優勝した風祭警部は、国立市の名誉市民に選ばれたお祝いとして、龍宮温泉にある温泉宿「浦島本陣」の宿泊券を贈られる。風祭は長年仕えてくれた忠実な熟年メイド・光川をねぎらうため、”美人の湯”として名高いその秘湯でともに休暇を過ごすことに。 しかし、到着早々、宿で殺人事件が発生。蔵の中で、血を流して倒れている女将の死体が発見されたのだ。蔵は完全な「密室」だった。 捜査の中から浮かび上がってきたのは、もともと浦島本陣を経営していた一族・安城家の呪われた歴史と、安城家に代々伝わる「国立小判」を狙う者は殺害されるという”白の祟り”の伝説だった。莫大な遺産と後継者問題を残した強欲女将惨殺事件は第二の殺人事件を引き起こし、謎が謎を呼ぶこの難事件を解決すべく、ついに風祭が立ち上がる。 大のミステリ愛好家である光川の名アシストを受けて、風祭の迷推理は真実へと近づいていくがーー!? 執事探偵の影山、お嬢様刑事の麗子に並ぶ人気キャラクター、風祭警部を主役にした同名のスピンオフドラマを完全ノベライズ。風光明媚な山奥の湯けむり温泉で、風祭のミラクルが冴えわたる!! 【編集担当からのおすすめ情報】 KYでちょっと”残念”だけど憎めない風祭警部の生い立ちや、トレードマークの白スーツの由来も明らかに!
西加奈子作家生活10周年記念作品 1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。 父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。 イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。 後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずにーー。
本年度最大の衝撃と感動。 一家離散。親友の意外な行動。恋人の裏切り。自我の完全崩壊。 ひとりの男の人生は、やがて誰も見たことのない急カーブを描いて、地に堕ちていく。 絶望のただ中で、宙吊りにされた男は、衝き動かされるように彼の地へ飛んだ。
インド人行者の不思議な旅を描く人生賛歌 インチキ苦行を見せ物にするヒンドゥー教のサドゥー(行者)、アジャタシャトルーは、彼を信じる人々から集めた金で格安航空券を買い、あのIKEAが発売した新型の針ベッドを買うためにインドからパリに渡った。全財産は、片面しか印刷されていない粗悪な偽造100ユーロ1枚のみ。タクシー運転手を偽札でだまして空港からIKEAへ、店内では気の優しいフランス人女性マリーから昼食をせしめたアジャタシャトルーは、目当ての針ベッドが発売開始される翌日まで店内モデルルームで過ごそうとタンスに隠れた。しかし深夜、展示替えのためそのタンスがトラックで搬出されてしまう。そしてイギリス、スペイン、イタリア、リビアへと、彼の奇想天外な旅が始まった…。 くすくす、爆笑、しんみり、じんわり…そして読了後はなぜかハッピーになれる、人生賛歌。フランスで30万部を売り上げたベストセラーがいよいよ日本上陸。
やさしいけど、ちょっとへたれな書店員・光にはもうひとつの顔があった。夜になると、「デビクロ通信」という謎のビラを、全力でボム(配布)するのだ。そんな光に、ある日、運命的な出来事が訪れるー。
不倫、だけど純愛。心に迫るラブストーリー 放送局に勤める倫子。3年近く一緒に暮らした局のディレクターである達彦が亡くなった。恋人として達彦と濃密な日々を過ごした倫子だったが、それは、許されぬ不倫の恋でもあったのだ。葬式の日に初めて会う達彦の妻・ひとみと娘。そちら側の席に自分ではない女性がいる現実に打ちのめされる。ストーリーは、葬式の日から遡り、二人の女性の間で揺れ動く達彦との日々を紐解きながら進んでいく。最後に妻ひとみから倫子へ手渡された達彦からの手紙。そこには倫子に対する深い愛情がしたためられていた。禁じられている恋だったかもしれない、だけどお互いが必要だと思えた確かな瞬間があればいい。「愛」だけを純粋に求め合った二人の軌跡をたどる物語。2007年4月に刊行した「六月の海を泳いで」からタイトルを変え、加筆改稿し待望の文庫化。 【編集担当からのおすすめ情報】 恋をしている全女性に贈りたい純愛ラブストーリー。倫子の気持ちが、時に淡々と、時に心乱れながらも、バランスを保っている様が真に迫る。愛する人を失うことが、逆にその人の存在を大きくするという事実に心が震える物語です。