出版社 : 幻冬舎
金融庁・金融危機対応室に勤める香月彩は、業績悪化の一途を辿る地銀と中小企業のテコ入れを図る一方、父親の死の真相を探っている。11年前、父は、祖父が経営していた運送会社の粉飾決算に荷担していた。良心の呵責に耐えかね、金融庁が所管する証券取引等監視委員会に告発を試みた父だが、告発文は握りつぶされ自死してしまったのだ。もみ消した人間は金融庁内部にいる。絶対見つけ出し復讐するー。必死に勉強し金融庁に潜り込んだ彩の悲願は、果たして叶うのか。
元総理が凶弾に倒れ、その場にいた一人の男が捕まった。 日本の未来を奪った2発の弾丸。 本当に“彼”が、元総理を撃ったのか? 日本を震撼させた実際の事件をモチーフに膨大な取材で描く、傑作サスペンス。 奈良県で日本の元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。その場で取り押さえられたのは41歳男性の容疑者。男は手製の銃で背後から被害者を強襲。犯行の動機として、元総理とある宗教団体とのつながりを主張したーー。 日本史上最長政権を築いた元総理が殺された、前代未聞の凶行。しかし、この事件では多くの疑問点が見逃されていた。致命傷となった銃弾が、現場から見つかっていない。被害者の体からは、容疑者が放ったのとは逆方向から撃たれた銃創が見つかった。そして、警察の現場検証は事件発生から5日後まで行われなかった。 警察は何を隠しているのか? 真犯人は誰だ?
挫折を味わいながらもひたむきに生き、大人の階段を上っていくー。中学校で出会った最高の仲間たちとの関係、それはずっと続く。生きていく上で、大切なことを教えてくれる儚くも尊い青春ストーリー。
新婚で妊娠中だった美春は、夫を事故で失い、そのショックで流産してしまう。どうにかうつ病から回復し、会社に復帰した美春の前に、一台の奇妙なバスが現れる。バスの終点となる、潰れたはずの旧市立病院で美春を待ち構えていたのはー。(あなたの子供が生みたかった)表題作ほか、「明るい葬式」「湖の記憶」「連続無差別殺人事件」「終着駅」「背徳の精算」「トモちゃん」「クレヨンで描いた町(大人のための童話)」全8編を収録。
「百歳まで生きてもらう」と節制した食事を強いる長男の嫁。生きているうちに好きなものを好きなだけ食べさせてほしい、と切に願う老夫婦が案じた一計とは…?人の温かさをユーモアたっぷりに描く「生きる幸せ」をはじめ、心を癒し、日々に彩りをそえる六篇の老話を収録。
あなたに秘められた可能性で、よりよい人間関係を築く。日本風イラストで親しみやすい。自分や相手の深層心理を知り、家族や仲間、組織のメンバーとよい関係作りを手助けするリーディング。一般社団法人日本占術協会認定鑑定士による、初心者にも分かりやすいタロットカード入門書。
おひとりさま満喫中のアラフォー女子・結迦。いつの頃からか信長に心惹かれるようになっていた彼女は、彼の面影を辿り安土城址を訪れる。その夜、信長に心の中で呼びかけると、本人から返事が返ってきて…。信長と異空間を旅するうち、明らかになる結迦との魂の縁とはー。
量子コンピュータが実用化し、AIが人間とともに活動する世界。アイルランドとAI先進国エストニアは、サイバー空間に、これまでの国家の枠組みを超えた全地球的な電子共同体「世界政府」を設立すると発表。それを阻むサイバーテロが頻発し、世界は混乱に陥る。過激化するテロの脅威と戦うことになったのは、日本人研究員・奥本真が率いる研究チーム、そして、同じ大学で思想研究に勤しむ学生・アンネマリーだった。アンネマリーが担ったある重要な役割、そしてテロの「首謀者」の正体とは。
ジパングの神秘にとりつかれ、命を落とした考古学者の父。同じ夢を追う衝動に駆られる息子・健のもとに突然届いたベネチアへの招待状には、健親子はマルコ・ポーロの末裔だという衝撃の内容が綴られておりー!?幻の国を追い求め、友と世界を駆け抜ける!壮大なスケールで描かれる青春冒険ファンタジー。
頑張れないのにだって理由がある。 朝、起きられない「起立性調節障害」という病を抱え、学校に行けなくなった中学生の実話の物語。 うちら今、笑ってんだよ、生きてんだよ。 人生の負け組だった。いや、いつだって負け組だ。今日も明日も。なんなら死ぬまで負け組だ。それでも、奇跡は少しずつ転がっている。今日、食べた朝ご飯。今日、歩いた道。今日、聞いた音楽。今日、話した友達。保健室の片隅で死んでいた二人が、今、笑ってる。16歳で書いた鮮烈なデビュー作。
郊外のペンシルハウスに暮らす普通の主婦、奥寺色葉は夫と息子との3人暮らし。ある日引きこもりで大人気ゲーム実況YouTuberの息子に1千万円の税金の督促状が届きー。家のローンもあり、夫は詐欺にあっている。そんな大金、払えるわけがない。そんな時、高校の同窓会で久しぶりに会った同級生とついつい不倫をしてしまいー。弁護士の彼に「節税のために、宗教法人をやれば?」と持ちかけられるが。まさかこんなことになるなんて!
「二間先の音まで聞こえるが、 上様の言葉だけ聞き取れない。 せめて、お心は解したいーー。」 青名半四郎。又の名を、万里。 徳川吉宗・家重の将軍二代に仕えた御庭番は、 江戸城の深奥で、何を見、何を聞いたのか? 隠密秘話に胸熱くなる、『まいまいつぶろ』完結編。 麻痺を抱え、廃嫡も噂されていた九代将軍・徳川家重と、 彼の言葉を唯一聞き取ることができた側近の忠光。 二人の固い絆を描き、 日本中を感涙の渦に巻き込んだ『まいまいつぶろ』から一年。 徳川吉宗の母・浄円院の口から出た孫・家重廃嫡の真意とは。 老中首座を追われた松平乗邑が向かった先は。 家治が父・家重の言葉を聞き取れなくなった理由。 折り紙一枚も受け取るなと厳命された忠光の妻・志乃の胸の内。 そして、全てを見てきた隠密、万里が最後に会いに行った人物とは……。
高校三年生の秋。代わり映えしない僕の日々を変えたのは、東京から転校してきたという美しい少女、夏子。謎めいた過去を抱える彼女が僕だけに秘密を打ち明けたことをきっかけに、心の距離が急速に縮まっていく。コスモスが咲く美しい丘で、白銀の雪景色の中で、僕たちは愛を誓った。しかし、どんな困難も乗り越えて幸せになると決意した矢先、それは突然に訪れたー。運命に導かれた二人のかけがえのない時間を描いた、愛おしくも切ない物語。
愛する人の命が尽きる、その前に。癌を患った妻には、わずかな時間しか残されていなかった。「どうか、心から喜んでほしい」その一心でまっすぐな愛情を注ぎ続けた、かけがえのない日々の記録。
セルビア共和国出身の著者が日本語で執筆した渾身の13篇。この世の不条理には、想像力とユーモアで立ち向かえ。誰もが知る名作や聖書から着想を得た、不思議な物語がここに。独自の文体と世界観に圧倒される実験的作品集。
春造は、いつも道端にしゃがみ込んで虫や草花をながめています。そんな姿についたあだ名は“しょぼくれしょぼ造”。ある春の日、突然のカミナリで両親を亡くしてしまった春造は妹のオトを守るため生きていくことを決意します。大切なものを守りながら大人へと成長してゆく物語。