小説むすび | 出版社 : 彩流社

出版社 : 彩流社

エドワード・ネヴィルエドワード・ネヴィル

時は清教徒革命から王政復古へいたる動乱期、 幽閉された伯父のもとへ、ひとりの若者が馬を駆るー ジョージ・エリオット14歳の筆になる、未完の歴史ロマンス。 作者のマリアン・エヴァンズ(1819-80)はのちに男性名のペンネームを用いて作家となり、小説(『サイラス・マーナー』『ミドルマーチ』など)、エッセイ・評論を執筆。「ジョージ・エリオット」という名はイギリス文学史に深く刻まれた。 本書では、第一部で『エドワード・ネヴィル』のテクストにC・アレグザンダー、J・マクマスター教授らによる詳細な解説を付した「ジュヴェニリア出版」版(オーストラリア)の翻訳を、第二部では『エドワード・ネヴィル』の主要登場人物のひとりヘンリー・マーテンと彼が生きた清教徒革命の時代、舞台となった場所などを詳しく紹介。大作家となる以前のひとりの少女の想像力と創作の過程を追う。 はじめに 第一部 『エドワード・ネヴィル』/マリアン・エヴァンズ著 ジュリエット・マクマスター他 編  はしがき                     ジュリエット・マクマスター  本文についての覚書              ボニー・ヘロン/タニア・スミス  『エドワード・ネヴィル』    マリアン・エヴァンズ(ジョージ・エリオット)  注解                          ジュリエット・マクマスター   解説                       ジュリエット・マクマスター  史的事実についての後記                    タニア・スミス  引用文献および参考文献  第二部 『エドワード・ネヴィル』をめぐって/ 樋口陽子 著  第一章 『エドワード・ネヴィル』について     一 作者/二 未完の歴史ロマンス/三 ジュヴェニリア出版  第二章 副主人公ヘンリー・マーテン     一 親族/二 ヘンリー・マーテンと清教徒革命  第三章 ゆかりの地を訪ねて     一 チェプストウ教区教会とチェプストウ博物館   二 チェプストウ城とティンタン修道院/三 ピアスフィールド   四 ハンティンドン博物館/五 ケンブリッジ大学シドニー・サセックス・コレジ  参考書目    あとがき  年表

糸杉の影は長い糸杉の影は長い

ノーベル文学賞の受賞に限りなく近いといわれたスペインの国民的作家ミゲル・デリーベスの「ナダル賞」受賞の長編! ミゲル・デリーベスは2010年3月12日、故郷バリャドリッドで亡くなった。スペイン国民はその死を悼み喪に服した。 本書は、デリーベスのデビュー作で、スペインの芥川賞とも言うべき「ナダル賞」受賞作品であり、デリーベスの生涯のテーマである「幼年時代への回想と死へのこだわり」が糸杉の影に託して色濃く投影された作品である。 第1部では孤児で育った主人公ペドロが同じく孤児の境遇にある12歳の親友を肺結核で失い、幼くしてすでに人生に深い虚無感を抱く過程が描かれる。 第2部では、少しでも俗世間を離れるべく船乗りの職業を選ぶのだが、ふとした機会に最愛の女性に巡り会う。人生を厭い、すべてに懐疑的なこれまでの生活を捨てて彼女の手を取り、希望の未来へ向けて歩み始めたばかりのところで身重の妻を交通事故であっけなく失ってしまった。ここに親友の死と最愛の妻の死とがひとつに重なって主人公を悲嘆のどん底へ突き落とすのだが、やがてそこから瞳をあげて明るい将来へ踏み出すまでの姿を描いている。

王妃ラクシュミー王妃ラクシュミー

19世紀半ばのインドーー 大英帝国の植民地支配に反旗を翻したひとりの王妃がいた。 英国軍司令官は彼女をジャンヌ・ダルクにたとえ、「もっとも勇猛に戦った戦士」と褒め称えた。 インドの独立運動に大きな影響を与えた王妃ラクシュミーを描く歴史物語。 はじめにーー物語の背景 プロローグ 第1章 チャビリー 第2章 お転婆マヌ 第3章 縁談 第4章 結婚式 第5章 騎馬隊の結成 第6章 ジャンシー城 第7章 ヴァラナシー巡礼(1) 第8章 ヴァラナシー巡礼(2) 第9章 王子の誕生 第10章 国王逝く 第11章 王国没収 第12章 金髪のエリス 第13章 ラング弁護士 第14章 ハミルトン特使 第15章 牛の屠殺解禁 第16章 山賊サガール・シン 第17章 モチ・バイの冒険 第18章 不穏な動き 第19章 スケーンの危機 第20章 セポイの反乱 第21章 オルチャの侵攻 第22章 ローズ将軍の作戦 第23章 王妃の決断 第24章 ジャンシー攻防戦 第25章 月夜の脱出 第26章 総攻撃 第27章 作戦会議 第28章 クーンチの戦い 第29章 カルピー城 第30章 退却と転進 第31章 グヮリオール城 第32章 ヒンドスタンの明日の空へ エピローグ 日本の読者の皆さんへ 訳者あとがき 王妃ラクシュミー関連年表 《地図》一八五七年当時のインド/現在のインド 《主な用語解説》/《主な登場人物》 ■(社)日本図書館協会 選定図書 ■書評……井上貴子氏(大東文化大学教授・南アジア地域研究)〔北海道新聞(2008年12月7日)〕

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