出版社 : 徳間書店
信州毎朝新聞の牧田編集局次長が水内ダムで絞殺死体で見つかった。前夜、牧田と口論していた部下の中嶋が疑われてしまう。新婚早々の出来事に、中嶋の妻・洋子は困惑する。その後、恵那山トンネル、長楽寺、寝覚ノ床で次々と遺体が発見され、洋子は長野の県歌「信濃の国」に出てくる地名と現場が一致していることに気づく。信濃のコロンボ・竹村岩男警部は四人の被害者を結ぶ糸口を探り出した!
エレベーターが綺麗かどうかはマンション管理のバロメーター。管理会社は担当物件を格付けして手を抜きまくるー妻恋坂マンションに入居した大竹次郎は、理事会に出席して驚愕した。不審な外壁修繕工事費処理が発覚しても認めず丸め込もうとする管理会社。追及どころか大竹を排除しようとする理事会。このマンションはおかしい…大竹のたった一人の叛乱が、やがて大きな不正を暴きだす!書下しマンション問題“警発”小説。
公安で培った術を駆使して解決のためならなんでもあり、捜査一課きっての実力行使派明日香。わけあって所轄署に飛ばされてもなお、冷静な分析で事件解決の糸口を見つける地味系心理捜査官爽子。男社会の警察で、眼の前の事件以外のものとも闘いながら、女だてらにと眉をひそめる男どもを尻目に、女だからこその度胸で難事件に立ち向かうー。本書のための書下し新作ほか極上の全三篇!
宝暦8年(1758)の京都。若手公卿と浪人者の間に、徳川幕府を倒そうとする動きが起こりつつあった。一方、見目麗しい女たちが次々と神隠しに遭うという奇怪な事件が発生、ついには花道家元の娘・椿まで行方知れずになる。騒然とする都で、若き妖草師・庭田重奈雄の前に現れた、美しき青年公家の秘された正体とは? 怪奇小説の雄・上田秋成、与謝蕪村らも登場。激闘、死闘の一大スケールで描く妖草師シリーズ最新作!
鬼は外、福は内。外へ外へと追われた鬼はいったいどこへ行けばいいの?ひなぎくは心を痛め、心で呼ぶのです。鬼さんこちらへいらっしゃい。「ここ」なら誰もあなたを嫌わない。魔法の力に祝福され、不思議を招く竜宮ホテル。今回のお話はひなぎくと節分の夜の物語、「水仙の夢」。小さな書店を響呼が訪う、「椿一輪」。玩具の白猫の魂と懐かしい奇跡の物語、「見えない魔法」など四編。
男と女の間に流れる深い川。そこに広がる暗さは当事者にしかわからないというーー。ASV特務班。通称「α特務班」はDVやストーカー、虐待などの犯罪に特化し、所轄を渡り歩きながらそのスキルを伝える特任捜査チームである。シングルマザーの女刑事・夏目凜子を軸に、女性監察医、熱血若手刑事、元マル暴のベテラン刑事などの個性的なメンバーたちが男女の闇に切り込んでいく。大人気「警察庁α特務班」シリーズ第四弾!
気象環境研究所のエミリーは、生物全てが突然死したシルクロードの村を調査するため赤い国に入国し消息を断った。彼女は収容所で性奴隷となっていた。時宗首相は親戚にあたるエミリーの救出を仙石文蔵ら超人四人組に依頼する。地獄から奇跡的に救出されたエミリーは強い正義感から今度は森林破壊調査のため南米アマゾンへ向かう。そこでは大国のエゴが絡む恐るべき実験が進んでいた…。ハードロマン巨篇、仙石文蔵シリーズ白熱の第4弾!
あたし、○○なんです。 ヒロインのモノローグ文体を確立し、官能小説界に革命を起こした伝説の作家、宇能鴻一郎の代表作を復刊! 東大大学院在学中に芥川賞を受賞し颯爽とデビューを飾り、その後官能小説家へと転身。 「あたし、」で始まる語り口、オノマトペの多用、思いもよらない文の切れ目。 みずみずしくってまったく新しい!
母を亡くし、施設に引き取られてきた少女・志場崎安那。彼女は持ち前の明るさで、辛い経験を持つ仲間たちを盛り上げていく。十五年後ー。突然のニュースが舞いこむ。アンナが男を刺して逮捕された、と。何がアンナにあったのか。彼女と出会い、かけがえのない時をすごした仲間が集まり、奔走をはじめる。やがて、アンナがひた隠しにしていた過去が見えてくる…。著者自身も愛読した名作へのオマージュをこめた、感動の物語。
世界でただひとり、彼にだけ与えられた肩書き「電球交換士」。こと切れたランプを再生するのが彼の仕事だ。人々の未来を明るく灯すはずなのに、なぜか、やっかいごとに巻き込まれるー。謎と愉快が絶妙にブレンドされた魅惑の連作集。
親友の正美に「青春共和国へ行こう」と誘われたが断った英子。夏休みが明けてみると、正美が亡くなっていると知る!しかも、若者たちの夢の島、あの共和国で崖から落ちたと…。え?正美は高所恐怖症だったはず。正美と知り合いだという青年からもらった奇妙な地図を手掛かりに、英子は彼氏の純夫と正美の事件をたどる。謎だらけの青春共和国をめぐって、冒険が始まろうとしていた。
神君家康の遺宝をめぐる争いで若侍・織江緋之介に煮え湯を飲まされた老中松平信綱は、南町奉行神尾元勝に“浪人狩り”を命じる。機に乗じて緋之介を投獄し意趣返しを遂げる狙いだ。当の緋之介は危機を察しながらも徳川光圀から託された探索に乗り出す。三年前、光圀が懇意にする保科家の夕食会で起きた悲劇。その裏で何があったのかーー。深まる謎、迫る刺客。死闘の果てに待つ衝撃の真相とは。
厄介事を起こすのは、いつだってよそ者だ。七十歳の光太郎は憤慨していた。われわれが町を守らなくてはーー。そこで互助会の仲間たちと手を組み、トラブルを起こす危険人物を町から追い出し始める。その手段はなんと嫌がらせ!? 老人だからこそできる奇想天外な作戦はなかなか好調に思えたが……。大家と揉めていた男を次なるターゲットに決めたことから、事態は思わぬ方向へと動き始める。
愛する王子が隣国の姫君と結婚した日、人魚姫は、自らに剣を刺し、泡となって消えた。 しかし、その翌日、王子が殺される。 王宮が動揺するなか、王子の側近くにいて、消えた人魚姫に疑いがかかるが……。 同じ頃、宮廷に出入りしていた少年アンデルセンは、海辺で人魚姫の妹に出会った。 そして、アンデルセンと人魚の少女は、グリムの協力を得て、事件の真相を追及することに……。
京都鷹ヶ峰にある幕府直轄の薬草園で働く元岡真葛。ある日、紅葉を楽しんでいると侍同士の諍いが耳に入ってきた。「黙らっしゃいッ!」--なんと弁舌を振るっていたのは武士ではなく、その妻女。あげく夫を置いて一人で去ってしまった。真葛は、御典医を務める義兄の匡とともに、残された夫から話を聞くことに……。女薬師・真葛が、豊富な薬草の知識で、人のしがらみを解きほぐす。
老女のひき逃げ事件に不審な出来事が次々と重なり…(高嶋哲夫「連鎖」)。暴力団元構成員が殺害された。この任地では嫌なことばかりだ…刑事の瓜生は苛立つ(西村健「出戻り」)。-こんなはずじゃなかった。思いもよらぬ事態が積み重なり、事件は意外な方向に。望まざる状況に立たされたとき、彼らは何を見るのか。当代きっての書き手が贈る、疾走感溢れるミステリーアンソロジー。
ベトナムが行う極秘作戦の「援護」を目的に、世界最強のステルス戦闘機F22でスプラトリー諸島へ向かったアメリカ空軍。しかし正体不明機による攻撃を受けてしまう。世界最強の空軍を手玉に取る“見えない敵”とは……。アメリカ空軍が自衛隊にDACT(異機種間模擬格闘戦訓練)を申し込んできた因縁の経緯が明らかになる。大人気航空活劇シリーズ!
十津川警部の部下である西本刑事は、深夜、自宅前で倒れていた赤いレインコートの女を救護するが、逆にレイプ犯として告訴されてしまった。現職刑事がレイプ!騒ぎ立てるマスコミから逃れるため西本は国東に旅立った。十津川は、そこに罠があることに気づき、西本を救うため立ち上がる。しかし、二重の罠が西本を殺人犯に仕立て上げたのだ!捜査線上に浮かんだ犯人の狙いは?