小説むすび | 出版社 : 文藝春秋

出版社 : 文藝春秋

監禁面接監禁面接

『その女アレックス』の鬼才ルメートル、最新作。 徹夜必至。一気読み保証。 どんづまり人生の一発逆転にかける失業者アラン、57歳。愛する妻と娘たちのため、知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む! 鬼才のノンストップ再就職サスペンス! リストラで職を追われたアラン、失業4年目。再就職のエントリーをくりかえすも年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。だが最終試験の内容は異様なものだった。 〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ〉 重役たちの危機管理能力と、採用候補者の力量の双方を同時に査定するというのだ。アランは企業人としての経験と、同じく人生どんづまりの仲間たちも総動員し、就職先企業の徹底調査を開始した。そしてその日がやってきた。テロリストを演じる役者たちと他の就職希望者とともに、アランは重役室を襲撃する! だが、ここまでで物語はまだ3分の1。「そのまえ」「そのとき」「そのあと」の三部構成を操って名手はアランと読者を翻弄する。残酷描写を封印、ルメートルが知的たくらみと皮肉なブラック・ユーモアを満載して送るノンストップ再就職サスペンス!

ストロング・スタイルストロング・スタイル

著者

行成薫

出版社

文藝春秋

発売日

2018年8月9日 発売

プロレスラーの「どん底からの挑戦」を描いた青春人情小説。 「強さとは何か」父母や友人らの言葉を得て、二人のレスラーが、たどりついた「答え」とは。 『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』の著者 柳澤 健 氏、絶賛の人間ドラマ! 「憎しみも弱さも欲望も嫉妬も、そして虚構も、すべてをさらけ出してなお、プロレスは強い。だからこそ、プロレス小説を書くのは勇気が必要なのだ。この作者は果敢に挑み、白熱した試合と想像を超えるフィニッシュを作りあげた」(柳澤 氏) 父の影響でプロレスファンになった御子柴大河は、少年の頃からの夢を叶え、日本最大のプロレス団体・JPFのトップレスラーへの道を駆け上がる。しかし、プロレス人気は凋落の一途をたどっていて……。 一方、大河の同級生、小林虎太郎は、抜群の運動神経を持ちながら、体が小さいことを理由にイジメを受け、心に傷を抱えていた。その後、「イジメ撲滅」を標榜するインディープロレス団体に入団するが、ある理由から悪役レスラーに転向することに。 天性のスターと、不遇の天才。 境遇は違えども、「強さとは何か」を求め続ける二人。 団体経営に大きな影響力を持つマッチメイカーたちの思惑が交差する中、大河と虎太郎は、マットの上で、答えを見つけることができるのかーー。

利休にたずねよ利休にたずねよ

出版社

文藝春秋

発売日

2018年8月3日 発売

わしが額ずくのは、美しいものだけだ── 最後まで己の美学を貫き、天下人・秀吉に切腹を命ぜられた千利休。 その心の中にいつも棲んでいたのは、十九のときに、殺した女だった……。 利休に艶やかな感性を与えた、秘めた恋と人生の謎に迫る 山本文学の金字塔。 圧倒的な筆力をもって描かれた第140回直木賞受賞作。 2013年には市川海老蔵主演で映画化され、モントリオール世界映画祭で最優秀芸術貢献賞受賞。 本文より─ なぜだ。なぜ、あんなふうにいともあっさり、美しいものを見つけ出すことができるのか。 ─秀吉 ──聡すぎはしまいか。聡い男は重宝されても、聡すぎる男は、嫌われる。─家康 あなた、ほんとうにわたしでよいのでしょうか。─宗恩 2014年に惜しくも逝去された著者と浅田次郎氏との直木賞受賞記念対談も収録。 刊行にあたり浅田氏からは「対談によせて」というお言葉もいただいてます。 死を賜る ──利休 おごりをきわめ ──秀吉 知るも知らぬも ──細川忠興 大徳寺破却 ──古渓宗陳 ひょうげもの也 ──古田織部 木守 ──家康 狂言の袴 ──石田三成 鳥籠の水入れ ──ヴァリニャーノ うたかた ──利休 ことしかぎりの ──宗恩 こうらいの関白 ──利休 野菊 ──秀吉 西ヲ東ト ──山上宗二 三毒の焔 ──古渓宗陳 北野大茶会 ──利休 ふすべ茶の湯 ──秀吉 黄金の茶室 ──利休 白い手 ──あめや長次郎 待つ ──千宗易 名物狩り ──織田信長 もうひとりの女 ──たえ 紹鷗の招き ──武野紹鷗 恋 ──千与四郎 夢のあとさき ──宗恩 特別収録 対談 浅田次郎×山本兼一

錆びた滑車錆びた滑車

出版社

文藝春秋

発売日

2018年8月3日 発売

【仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ最新長編!】 葉村晶は、吉祥寺のミステリ専門書店のアルバイト店員をしながら、本屋の二階を事務所にしている〈白熊探偵社〉の調査員として働いている。 付き合いのある〈東都総合リサーチ〉の桜井からの下請け仕事で、石和梅子という老女を尾行したところ、梅子と木造の古いアパート〈ブルーレイク・フラット〉の住人・青沼ミツエの喧嘩に巻き込まれ、怪我を負ってしまう。 住み慣れた調布市のシェアハウスを建て替えのため引っ越さなくてはならなくなった葉村は、青沼ミツエの申し出で〈ブルーレイク・フラット〉に移り住むことになるが、そこでは思いもかけぬサバイバル生活が待っていた。ミツエの孫・ヒロトと父の光貴は八ヶ月前に交通事故に会い、光貴は死に、生き残ったヒロトも重傷を負った。事故の前後の記憶をなくしたヒロトは、なぜ自分がその場所に父といたのか調べてほしいと晶に頼む。 その数日後、〈ブルーレイク・フラット〉は火事になり、ミツエとヒロトは死んでしまう……。 解説・戸川安宣 前作「静かな炎天」は文庫書き下ろしながら、「このミス」2位とミステリランキングでも好調、「読書芸人」のカズレーザーや、のん(能年玲奈)も絶賛など、話題になりました。 【2018年12月追記】「このミス」3位、「週刊文春」6位、「ミステリが読みたい」5位にランクインしました!

彼女は頭が悪いから彼女は頭が悪いから

出版社

文藝春秋

発売日

2018年7月20日 発売

私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの? 深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。 現実に起こった事件に着想を得た衝撃の書き下ろし「非さわやか100%青春小説」! 横浜市郊外のごくふつうの家庭で育った神立美咲は女子大に進学する。渋谷区広尾の申し分のない環境で育った竹内つばさは、東京大学理科1類に進学した。横浜のオクフェスの夜、ふたりが出会い、ひと目で恋に落ちたはずだった。しかし、人々の妬み、劣等感、格差意識が交錯し、東大生5人によるおぞましい事件につながってゆく。 被害者の美咲がなぜ、「前途ある東大生より、バカ大学のおまえが逮捕されたほうが日本に有益」「この女、被害者がじゃなくて、自称被害者です。尻軽の勘違い女です」とまで、ネットで叩かれなければならなかったのか。 「わいせつ事件」の背景に隠された、学歴格差、スクールカースト、男女のコンプレックス、理系VS文系……。内なる日本人の差別意識をえぐり、とことん切なくて胸が苦しくなる「事実を越えた真実」。すべての東大関係者と、東大生や東大OBOGによって嫌な思いをした人々に。娘や息子を悲惨な事件から守りたいすべての保護者に。スクールカーストに苦しんだことがある人に。恋人ができなくて悩む女性と男性に。 この作品は彼女と彼らの物語であると同時に、私たちの物語です。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP