出版社 : 新潮社
CBAはFBI、警察当局と別に独自の捜査班を組織し、その結果を毎日報道することにした。リーダーは、かつてスローンと、誘拐されているジェシカの愛を争ったこともある敏腕取材記者パートリッジ。彼の献身的な努力と、テレビ局の頭脳と取材能力の限りを尽した調査は実を結び、犯人像が少しずつ見えてくる…。報道機関の社会的使命と企業論理の対立を巧みにとり上げた人間ドラマ。
待たれていた男ー、チャーリー・マフィンがいよいよ帰ってきた。MI6の上級職員として復帰した彼だが、待っていたのは経費にうるさい次長と無能な新人。憂鬱な日々を送っていたが、ある亡命ロシヤ人の情報から要人暗殺計画の存在を嗅ぎつける。暗殺者も標的も、日時も場所も判然としないその計画とは?チャーリーは独自の推理でテロリストを追う。待望のシリーズ第8作、遂に登場。
1963年ハロウィーンの夜、ケネディの遊説をひかえて緊張するテキサスの重警備刑務所から、ブッチとジェリーが脱獄する。二人は8歳の少年フィリップを人質にして逃亡を計るが、少年に性的いたずらをしようとしたジェリーをブッチは射殺する。一方、ブッチを追うテキサス・レインジャー隊長レッドは、昔ブッチを少年院に送り込んだ人物であった…。ヒューマン・ドラマの話題作。
多感な少年たち、すり傷だらけの季節、海と工場と飛行場-。時代の風が、昭和30年代の町と人間を吹き抜ける。羽田空港に近い駅前商店街を舞台に少年たちの心と友情、家族の絆を描く長編小説。
広告業界で成功し、言葉だけで他人を思い通りに動かせると自信に満ちていたシャルル。が、「部屋貸します」の看板に誘われ入った古いアパルトマンで、突然エレベーターの中に閉じ込められてしまってからは、目の前を通り過ぎる未亡人、家政婦、郵便配達夫等、助けを求めた人々との会話はすべて擦れ違って…。エレベーターで飼われた男の物語。フランス小説ならではの小粋で皮肉な会話で綴る奇妙な三週間の体験。
吉原で遊んだあげく金も払わぬ鼻つまみ者の旗本たち。筋の通らぬことが大嫌いなおえんは、命の危険もかえりみず、彼らにツケの返済を迫った…。直参相手にタンカをきり、危ない場面は機転をきかせてやりすごす。妙案、奇策、丁々発止のやりとりで、侍たちを翻弄する、美しきヒロイン付き馬屋おえんの活躍やいかに…。時は文化文政の頃、粋なヒロインの活躍を描く痛快時代小説。
勇と滝子の前に再び高秋が現れた。学生時代、司法試験に敗れた勇は滝子との愛を得、試験に勝利した高秋は愛に敗北していた。滝子をめぐる三角形は微妙な緊張感を孕みつつ、20年という歳月を越えて再び揺らぎはじめた。海の底深く美しい光景の中での激しく狂おしい慕情の錯綜は、やがて、自壊の非劇へと転調してゆく。恋愛の生む全ての敬虔な悲しみと救済と贖罪を描く渾身の恋愛長編。
見合い結婚した津田とお延の夫婦と、津田のかつての恋人清子の三角関係を軸に、エゴイズムのゆくすえを追究した夏目漱石の『明暗』。漱石の死によって未完のまま閉じられた近代小説の最高傑作が74年ぶりに書き継がれた。東京を遠く離れた温泉場で二人きり、久々に対面を果たした津田と清子はどうなるのか?漱石の文体そのままに描く話題の続編、遂に刊行。芸術選奨新人賞受賞。
離婚するのかしないのか、夫と話し合う喫茶店。洋子と背中合わせの席から「馬鹿だな」という声が聞こえてきた。若い娘と向かい合って座る灰色のコートの背中。淋しそうなその肩を、洋子が忘れるはずもなかった。意地悪な偶然に弄ばれ、かつての恋人の述懐を背中越しに聞かされる人妻の緊張を描く表題作を始め、ふとしたきっかけで日常の裏側を垣間見る女たちを描く21の短編。
アナコフ大佐には野心があった。ハインドを改造した最新鋭ヘリ・ヘルハウンドで、特別部隊を編成しようというのだ。彼にとって目の上のこぶともいうべき存在は、かつてそのヘルハウンドを撃墜した、天才的ヘリ・パイロット、デヴィッド・プロス。プロスとその愛機リンクスを抹殺しなければ、アナコフの将来はない。両者の決戦の時は刻々と迫っていた…。迫真の軍事サスペンス。
美貌の広告会社副社長、フレーム・ベネットと危険な魅力を持つやり手ディベロッパー、チャンス・スチュアートは会った瞬間に激しい恋に陥ちた。ところが皮肉なことに、チャンスを憎む伯母のハッティが彼に遺産を譲らなくてすむように探しあてた相続人がフレームだったのだ。彼が進めているプロジェクトにはその遺産がぜひとも必要だったー。愛と憎悪、打算と欲望が渦巻くロマンス。
チャンスに利用されたと思い込んだフレームは深く傷つき、復讐の炎を燃やす。以前から言い寄っていたデパート・オーナーのマルコムに身体を許し、チャンスの計画を潰すための資金を引き出すことさえ辞さなかった。その頃から彼女の周囲に不穏な影がちらつき始めた。繰り返し脅迫電話がかかり、車が追突され、銃弾が撃ち込まれた。それは果してチャンスの仕業なのだろうか。
1938年夏。ナチ党支配下のベルリンは緊迫した空気に包まれていた。私立探偵グンターは富豪の未亡人からゆすり事件を依頼されるが、犯人と目される男は何者かによって消されてしまう。一方、刑事警察首脳の脅しによって、アーリア人少女連続殺人事件の捜査の指揮を執ることになったグンターは、ゆすり事件との奇妙な符合に気付いた…。絶賛を浴びたグンター・シリーズ第2弾。
もう何年も恋らしい恋をしていないサバンナ。離婚したてのバーナディン。いつも男にだまされるロビン。仕事と息子だけが生きがいのグロリア。アリゾナ州フェニックスに住む、パワフルで、シニカルで、ファニーでタフな4人の主人公たち。’90年代の都会に生きる大人の女たちのホンネを辛辣なユーモアをまじえてリアルに描き、全世界の女性から共感をもって迎えられたベストセラー小説。