出版社 : 新潮社
癌で夫を亡くし、暗い日々を送っていたジャネットは、あるパーティーで魅力的な男性シェリダンと出会う。二人はやがて、結婚の約束を交わすまでの仲に。が、幸福の絶頂で事件は起きた。シェリダンがレバノンでテロリストに誘拐されたのだ。しかも、彼の正体はCIAのスパイ。人質解放交渉は遅々として進まず、CIAの対応に業を煮やしたジャネットは、単身、中東へ飛んだが…。
ハーマン・ゴールドは〈ゴールド航空アンド運輸〉の経営者として航空機製造に精魂を傾け、優秀な戦闘機乗りになった息子のスティーブンは各地を転戦し、次々と戦功をたてる。熾烈な新機種開発競争、受注をめぐる虚々実々の駆け引き、落とすか落とされるかの息詰まる空中戦、パイロットたちの熱い友情…。第二次大戦から朝鮮戦争までの時代を背景に、大空に憑かれた男たちの活躍を描く。
閑散とした真冬の避暑地ノース・ウォルポールで、ボストンの大富豪ドレグゼル夫人が殺された。そして、明らかにされた彼女の遺書には、巨額の遺産を自然保護団体に遺すことが記されていた。死体の発見者で元新聞記者のマックは、記事の執筆を元依頼され、取材を開始する。夫人が殺されたのは開発絡みなのか、それとも…。大富豪未亡人殺人事件の謎に挑む元新聞記者マックの活躍。
「見晴しが丘」はかつて「雷山」と呼ばれ富士山の見える「のぞき岩」があった。この地で育った中年サラリーマンと、地方出身の青年フリーター。“故郷をなくした”二人の人生が交叉する一瞬…。都市郊外の光景と人間模様を鮮かに描く長編小説。
ふとした出来心で、追い詰めた強盗から金を受け取り、目こぼしをしてしまった浜吉親分。そのために御用聞をお役御免となり、百叩きの刑にあって、5年の所払いで江戸を逐われた。年期があけて江戸にもどった浜吉は、風車を作って生計をたてるが、昔鳴らした腕の冴え、捕物の虫はおさまらない。幼なじみの喜助親分の配下留造に知恵をさずけ、難事件を見事に解決。連作短編12編。
アラフラ海に浮かぶリゾート・アイランド、パウイ。アメリカの鉱山会社ネクサスの最高幹部は、毎年恒例のバカンスに、夫人同伴でこの地を訪れた。が、政情不安なこの島にクーデターが発生、重役たちは射殺され、それを目撃した妻たち5人は、未開のジャングルに逃げ込んだー。上流階級の女たちは、未開のジャングルで生き残ることができるか?迫真の大型サバイバル・ストーリー。
自然の猛威、追撃する軍隊、人喰いの風習を持つ原住民。上流階級の女たちは、諍いを繰り返しながらも、ジャングルで生き残る方法を逞しく学んでいく。一方、ネクサスのオーストラリア支社長スコットは、彼女らの無事をあくまで信じ、執拗な捜索を続行。それを知る筈もない女たちは、決死の脱出行を決意したー。南国のパラダイスでのサバイバルを描く、超大型エンターテイメント。
IRAに家族を殺され、復讐の鬼と化した男、サマービル警部。体力はもちろん、武器の扱い、盗聴、戦略、すべてに長けた恐るべきこの〈人間兵器〉に、ある者はショット・ガンで頭を吹き飛ばされ、またある者は首をひねって殺された。ヘリから雨のように降り注ぐ弾丸の中を逃げ回り、クルーザーを乗っ取り、サマービルは敵の黒幕へと迫っていくー。スーパー・アクション・サスペンス。
僕が一番輝いていた年は、僕もアメリカも若かったあの1954年-。熱風のように通り過ぎた黒人女性との禁断の恋、病んだアメリカを予感させる魅力的な娘との恋、作家フォークナーとの出会い、ロックンロール…。すべて、あの年の出来事だ。旧世界のフランスから新しい国アメリカに留学した少年が、異文化との接触の中で、大人の世界へ移行する心騒ぐ時期を描くフランスのベストセラー小説。
〈ビデオ・ギャラリー〉のイタリア取材に、女性スタッフとして加わった森口恵。彼女は同行した青年演出家の津山章司に強く惹かれた。しかし、彼の背後には大人の女の魅力を感じさせる丹野燿子の影が…。真紅のケシに彩られた中世都市アッシジを舞台に、美貌の青年をめぐり、成熟した妖艶な女性と若く大胆な娘が奏でる危険な愛のコンチェルトー。表題作など4編を収める恋愛小説集。
空前のヒット商品となったディス・コン・ゲーム「ライフキング」。ある日、そのソフトをめぐる奇怪な噂が子供たちのネットワークを駆け抜けた。「『ライフキング』には呪われた第5のバージョンがある」。学校で、塾で、そして電話回線の中で噂は増幅し、変貌し、ついに臨界点がやって来たー。世界を破滅から救うため戦闘を開始した子供たち。今、彼らはゲームを越えた。
若い愛人が電気屋につくった借金を返すため、心ならずも再びジャガーを狩る羽目になった中年インディオは、謎の美女に導かれて異界へと足を踏み入れる…。現代の南米を魔術的リアリズムで描く表題作のほか、全長200メートルの巨大な竜をめぐる途方もないファンタジー「竜のグリオールに絵を描いた男」など、全米SF界を瞠目させた驚嘆すべき珠玉作全8編。世界幻想文学大賞受賞。
KGB大佐ササノフの亡命を成功させ、彼と結婚したダビナ。が、2人の居所を突き止めたKGBによってササノフは爆殺される。傷心のダビナはSISに戻り、報復を決意。折も折、アメリカ政府高官の妻が、ワシントンのイギリス大使館に駆け込み、夫はKGBのスパイだと訴えるという事件が起こる。彼女の学友だったダビナは相棒のロマックスとワシントンへ飛んだ。シリーズ第2作。
いつもと変わりなく月曜日がやって来る。10時間つづけて眠り、ようやくきみは目を覚ます。日曜日のことは誰も知らない…。ニューヨークの一流出版社調査課に勤めながら、毎夜ナイトクラブに通い、コカインに溺れる「きみ」。きらびやかな大都会に生きる若者の姿を静かな声で語って絶大な反響を呼んだ、「心に真っ直ぐ突き刺さってくる小説」。80年代アメリカ青春小説の金字塔。
川添千秋の安穏とした日々は母の遺書によりある日突然終わりを告げる。戦死した青年軍医・川添耿一ではなく隻眼の元巡査・木倉徳松が実の父親であるかもしれないと、しかも戦時中母を凌辱したのだと知ったときの衝撃。妹・悦子とはからずも関係をもってしまったことに対する深い苦悩。徳松の後妻・道代との房総への逃避行の果ての、親と子の運命ともいえる対決。戦後日本の風土を背景として悪のもたらす宿命的悲劇を力強く描きあげる。豊穣な大河ロマン小説の新たなる誕生。
木曽川・長良川・揖斐川の合流する伊勢湾河口地帯に、無数に浮かぶ輪中(わじゅう)=水の砦-。阿弥陀仏を信じ、自由を求めるその土地の民百姓を、天下布武のため根絶やしにしようと押し寄せる信長軍-。門徒勢の若き鉄砲組頭を主人公に、5年にわたって信長を押し返し苦しめた長島一揆の壮絶果敢な戦いを、初めて正面から活写した力作長篇。