出版社 : 早川書房
〈もはや存在しない場所〉の秘密を解く鍵は、予言者たちの町ケルにあることが判明。その地に保管されている『マロリーの福音書』にすべてが記されているのだ。さっそくガリオン一行はケルへと向かった。だが旅の途中、単独で行動していたガリオンは、奇怪な象の軍団に遭遇。しかも、この巨獣たちを率いる女こそ、宿敵ザンドラマスだった。魔女はガリオンに気づくとドラゴンに変身して、火を吐きながら襲いかかってきた。
いつの時代、どこの国とも知れぬ場所をさまよい旅をする自動人形のパルメラン。かつては、子供の歓声、メリーゴーラウンドの音楽、そんなさまざまな音に満ちあふれた遊園地の片隅でひっそりと将棋をさしていた。自動人形の中には小さな男がいて、将棋の勝負は負け知らず。だが、中の男が眠りこみ、遊園地が閉園になる前の日にパルメランはひとり外の世界へ足を踏み出した…。自動人形の幻想的な旅物語ほか、一篇を収録。
ある日、前庭で飼っているウサギの一匹が電話をかけてきた。「もしもし。前栽のウサギですが」…-ウサギや小鳥などペットたちとの交流を描く筒井康隆の「禽獣」。小説を書くため使いはじめたパソコンに、だんだんのめりこんでいく作家は…-栗本薫の「パソコン日記」、虚無の宇宙を描きつづける光瀬龍の「想い出と夢の間」等創刊400号を迎えたSF専門誌・S-Fマガジンに掲載された作品から選出した年刊アンソロジイ。
失踪した祖父が、遥か離れた町で発見された。交通事故にあって瀕死の重傷を負い、病院に収容されたのだ。祖父の行動の理由を探り始めたデイヴィッドは、さらに驚くべき事実を知った。第二次大戦中に迫害を受けたユダヤ人の祖父は、最近ナチの戦犯を追っていたという。黒い圧力を受けつつも、調査を続けるデイヴィッドは、純真な女性との運命的な出会いの果てに、邪悪な敵との対決の時を迎える。俊英の傑作冒険サスペンス。
英米情報部の密命を帯びた米空軍パイロットのミッチェル・ガントは、ソ連が開発した最新鋭戦闘機ファイアフォックスの強奪に成功した。だが、追跡機との空中戦で被弾したファイアフォックスは燃料漏れを起こし、中立国フィンランドの凍結湖に不時着した。消えた最新鋭戦闘機を手中に収めるべく、必死の捜索活動を展開する英米とソ連。一方、ガントはソ連軍に捕えられ、尋問のためにモスクワのKGB研究所へと送られた。
KGBの研究所から脱走したガントは、CIAの女性工作員アンナに窮地を救われた。彼女は、ガント逮捕の指揮をとるプリャービン大佐の恋人だった。ガントとアンナは陸路でフィンランドとの国境へ向かうが、これを察知したプリャービンは単身で二人の後を追う。一方、英米よりも一歩遅れて最新鋭戦闘機の所在を突き止めたソ連側は、奪還部隊をフィンランドへ侵入させた…。傑作航空冒険小説『ファイアフォックス』の続篇。
シカゴの郊外に住むマカリスター一家は、パリでクリスマスを過ごすため、しんせきの家族といっしょに出席した。ところがひょんなことから、7歳の男の子ケビンが家にとり残されてしまった。うるさい兄さんや姉さんたち、パパとママがいなくなって、ケビンは大喜び。でもそこへ二人組の泥棒が襲ってきたから、さあ大変。知恵と勇気をふりしぼって、ケビンは泥棒に立ち向かうが…。全米で人気爆発の痛快ホーム・コメディ。
1960年代、ロンドンの暗黒街を暴力と恐怖で支配した双子のギャング、ロナルドとレジナルドのクレイ兄弟。厳格な母親に育てられた二人はイースト・エンドで次第に頭角を現わし、一大犯罪帝国を築く。しかし、二人が逮捕されると彼らの実像を暴く衝撃的な証言が続々と現われたー。その特異な凶暴性や歪められた性格、秘められた同性愛と流血の抗争の日々。戦後イギリス社会最大の犯罪者の素顔を赤裸々に描いた戦慄の実録。
ホープの事務所を訪れたジャックの依頼は風変わりなものだった。豆栽培の土地を買うため代理人になってくれというのだが、その農地は豆もろくに育たぬやせた土地だった。無収入の若者がどうやって金をつくったのか?訝しむホープだったが、やがて、ジャックは刺殺死体となって発見され、金も跡形もなく消えた…。有名な寓話を素材に、才人マクベインが絶妙のストーリーテリングで料理する殺人童話。好調シリーズ第四弾。
高名なアルピニストが、アルバイト先の建設現場で謎の転落死を遂げた。彼は数週間前にも登山中に岩場から転落し、奇跡的に無傷で生還したばかりだった。死因に不審を抱いたマクリーシュ警部と恋人のフランチェスカは、建設会社の人間関係にわけいっていくうちアルピニストが資材横流しにかかわっていたとの噂を耳にする…。CWA賞受賞の新鋭が、おしどりコンビの活躍を知的でスタイリッシュに描く注目の新シリーズ第二弾。
“少し話しませんか”-突然コンピュータ画面に現れる謎のメッセージ。それは殺人者の罠だった。パソコン通信で若い独身女性にアクセスし、次々と殺人を重ねながらまるで証拠を残さない犯人の正体とは?被害者の父に請われ、元刑事のハニガンは見えない犯人を追って調査を始めるが…。映画的カットバックを駆使して描く、ノンストップ・サスペンス。
遥かなる未来、地球は砂漠に覆われ、以前は隆盛をきわめていた世界各地の都市も無人の廃墟と化している。かつては宇宙を自由にかけめぐり、華麗なる文明を築いていた人類もいまは見る影もなかった。ただひとつダイアスパーだけが最後の都市として、ほそぼそと生き延びていた。永遠の生命をもっているダイアスパーの住人は、すべての労働を機械にゆだね、安楽で満ち足りた日々をすごしている。だが、ダイアスパーで七千年ぶりに生まれた子供アルヴィンは、変化のない生活に飽きたらず、外の世界を探険しようと都市の境界をめざしていくが…。巨匠クラークの名作『銀河帝国の崩壊』を第1部とし、クラークの描いた壮大な世界を、ハードSFの第一人者ベンフォードがあらたに展開した傑作未来叙事詩。
〈ジュラシック・パーク-恐竜王国〉。そこでは、バイオテクロノジーを駆使して現代に甦ったティラノサウルスをはじめとする15種類の恐竜たちが、コンピュータで管理された環境の中を闊歩していたのだ!オープンをひかえて、創設者のハモンドは視察のための顧問団を島に迎えることになった。古生物学者、古植物学者、数学者-それにハモンドの係である二人の子供たち。さっそく園内ツアーに出発した彼らは、奇跡を目前にして驚嘆した。ところが、完璧にコントロールされているはずのシステムは、じつはひそかに破綻していたのだ。そして、人類がいまだかつて体験したことのない凄じいパニックが、彼らを待ち受けていた!
クリスマスの季節を迎え、出来の悪い生徒たちに慈悲の精神を教えるには、どうすればいいのかしら?英語教師アマンダは、ホームレスの人たちを招くクリスマス・パーティーを思いついた。ところが、生徒の親で、慈善家として名高い大物実業家クローセンが、その会場として自宅を提供すると宣言したものだから、パーティーはアマンダの意に反し、とても派手なものとなりそうな予感がしてきた。ことの成り行きに不安を感じながらも、アマンダは発案者として準備に奔走する。ところが、パーティー当夜、クローセンの屋敷が火事に見舞われ、焼け跡から主人の黒焦げの撲殺体が発見された。しかも、容疑が教え子でもあるクローセンの娘にかかったとあっては、アマンダとしてもほうってはおけない。恋人の若手刑事が制止するのもなんのその、ふたたび馴れない探偵となって…。美人教師が恋と推理に大活躍する好評シリーズ第二弾。
サイズには、皮肉としか思えなかった。テキサス・ギャングのボス、ペコス・ジミーには、幼なじみのよしみで、これまで右腕としてさんざん尽くしてきた。その自分が、ジミーから刺客を差し向けられることになろうとは…。きっかけは、ジミーが犯してきたかずかずの不法行為を暴こうとするFBIの調査だった。サイズは重要な証人として大陪審に召喚され、その結果、自分に不利な証言をされることを恐れたジミーから命を狙われる羽目になったのだ。俺が幼なじみの親友を裏切るとでも思ったのか?自分の身代りに友人まで殺されたサイズは、復讐の念を胸に、ペコス・ジミーが大きな麻薬取引きをする予定になっているヴェガスへと飛んだ。はたして、ギャンブルの街ヴェガスでサイズがジミーに仕掛けた罠とは?暗黒街の掟に翻弄される男の愛と野望、友情と裏切りをリアルなタッチで描き切ったクライム・ノヴェル。
機略縦横、神出鬼没、絶世の美女に甘い恋をささやきながら狙った宝は断じて逃さない。それが、異星人コーサリイの支配下にある銀河貴族社会で、ひときわ人気の高い《公認盗賊》ドレイク・マイジストラルだ。だがこの快盗でさえ、今回の獲物には手こずっていたー。銀河帝国の命運を左右する究極の“秘宝”を盗みだすというのだから。全宇宙が注視する中で、虚々実々の駆引きの幕は切って落とされた…。シリーズ開幕篇。
地球上空に忽然と出現した小惑星〈ストーン〉-。未来の地球人がつくったこの巨大な恒星船の内部には、ハイテク都市ばかりか、さらに地球人の想像を絶する秘密がひそんでいた。無限へと通じる超空間通廊〈道〉が発見されたのである。この〈道〉が異星人ジャルトの侵略をはばむために閉鎖されてから40年の歳月が流れた。荒廃した地球と〈ストーン〉、そして〈道〉で、いままた新たなる壮大無比の物語がその幕をあける。