出版社 : 早川書房
19世紀末、パリ。少女ウジェニーは「霊が見える」と告白したために、家族に勘当され精神病院に入れられた。そこでは女性の苦悩やトラウマが「狂気」と診断されていた。病院で行われた公開講義や舞踏会の史実を元に、社会から排除された女性たちを描いた小説。
ニューヨークの暗黒街で一目置かれる存在となった異色の用心棒、ジョー。彼のもとに裏社会の顔役たちから新たな依頼が舞い込んだ。テロ計画の原資になっているという薬物の供給元を潰すことは出来るのか? 大反響を呼んだ『用心棒』に続く、シリーズ第二作。
1989年パリ。20歳のアメリはヴァンサンに恋をする。だが待ち合わせの日、二人はすれ違ってしまう。再会は10年後、彼は結婚していた。彼女も家庭を築くが、人生を間違えたのではないかという思いが消えず、20歳の記憶は輝きを増す。そんな彼女の前に彼が現れるが
1943年9月。ユダヤ系オランダ人医師であるエディ・デ・ウィンド(ハンス・ファン・ダム)は、ウェステルボルク通過収容所で知り合って結婚した妻フリーデルとともに、アウシュヴィッツ強制収容所に送られた。ナチスによる無慈悲の「選別」を通過した彼は、収容所内の労働に従事することになったが、そこで待っていたのは、抑留者“150822”として過ごす過酷な日々だった。一方でフリーデルは、女性が集められ、教授を自称する者たちが思いのまま人体実験を繰り返す“実験棟”に収容される。彼女がその犠牲にならないようハンスは別棟から手を回すが、看守たちは理不尽にも彼らの交流の機会を奪う。そして、第二次世界大戦が終結する直前の1945年1月。ソ連軍の前線が迫り収容所の撤退が決まると、またしても夫婦に不条理な現実が訪れる…。徹底的に不寛容で非人間的な状況にあっても、人は誰かを愛することはできるか?有刺鉄線の内側で妻を想い続けたアウシュヴィッツの生存者が、一年半にわたって収容所で体験したことを真摯に綴った記録。
天文学者、記録保管人、植物学者、守護者、位相幾何学者、地理学者、氷屋、コックーヨガマットの上で屍のポーズをとっていたわたしたちのうち、ひとりはついに起きあがらなかった。失われたのは誰ー?わたしたちは、この地に至る旅の記憶の断片を思いだす。巡礼路、北へ向かうシルクロード、愛に飢えた子ども時代、近づく世界の終わり…。共に育った家族のような、あるいはひとりの心の内に住むような八つの魂が回顧する過去と未来の寓話。
明治7年、伊豆入間村。村の漁師・達吉は嵐の海から異人を救った。匿えばお咎めを受けると承知しながら、達吉は彼を助けることを決意する。異国と日本がまだ分断された時代、心触れ合わせた人々の清廉な姿。〈ニール号沈没〉の史実から紡がれた渾身の歴史小説。
いま宇宙は真冬であり、わたしは宇宙最後かもしれない星に向かっているーー宇宙を漂う放浪者がその滅びゆく美しさを想う表題作など10篇を収録。『三体』などの中国SF翻訳者・紹介者としても活躍する短篇の名手ケン・リュウが贈る日本オリジナル短篇集第4弾
1920年6月、英国領インド東部に位置する藩王国サンバルプールの皇太子がカルカッタで暗殺された。インド帝国警察のウィンダム警部は、皇太子と同窓生だった相棒のバネルジー部長刑事と共に真相を追いサンバルプールへ赴く。歴史ミステリの傑作シリーズ第2弾
1980年代後期。FBIニューヨーク支局で捜査官として働くマリーは、黒人女性であるがゆえに能力を発揮する機会を与えられずにいた。そんな時、ブルキナファソの共産主義政府の弱体化を狙うCIAから、若き革命家トマ・サンカラにハニートラップを仕掛ける役目を言い渡される。自身の才能ではなく容姿を買われたのだと悟りつつも役目を引き受けたマリー。そして、さらにハイリスクな任務の見返りとして、幼少期から共にスパイに憧れて育った姉の謎の失踪について鍵を握る人物との接触を約束される。しかし、国民のための改革を推し進めるサンカラの人柄を知るほどに、任務に対する信念は揺らぎ始め…。舞台はアメリカ、ブルキナファソ、そしてマルティニークへ。史実を元に冷戦の知られざる一面を描き出すスパイ小説。
カムチャツカの街で幼い姉妹が行方不明になった。事件は半島中に影を落とす。2人の母親、目撃者、恋人に監視される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民の母親……女性たちの語りを通し、事件、そして日々の見えない暴力を描き出す、米国作家のデビュー長篇
1995年、ピッツバーグ。O・J・シンプソン事件の裁判の行方が全米で注目され、人種間の緊張が高まるなか、青年ボビーは秘密を抱えていた。それは、白人として生きる彼に黒人の血が流れていること。その彼の前に、白人至上主義者に変わり果てた旧友アーロンが現れ、ある黒人青年に対し傷害事件を起こす。期せずして旧友の逃走に手を貸してしまったボビーは捜査に怯え、さらには出自をアーロンに悟られまいと苦悶する。そんなとき、黒人である死んだはずの父親が姿を現しー。人種問題の核に迫るクライム・ノヴェル。
〈氷と炎の歌〉で描かれる世界の300年前、東方のヴァリリアからドラゴンを従えてウェスタロスを征服したエイゴン一世に始まるターガリエン家の治世を綴った年代記。原書を二分冊・2カ月連続刊行。本書を原作にした米ドラマ「House of the Dragon」が製作中
人生に疲れた時、三人の男女が出逢ったのはーーチョッキーという犬のかぶりもの。かわるがわる中に入ると、各々の悩みは……ミステリ賞二賞を受賞した著者が贈る、すべてを包み込む着ぐるみ小説。
18世紀フランス、ルイ16世の御代。ヴェルサイユ宮殿のアパルトマンで、パリ・オペラ座の演出家を務めるブルジョワジーが何者かに殺害される。現場に残された血の伝言と、遺体の手に握られた聖書の謎とは。知性あふれる公妃&カタブツ陸軍大尉のコンビが挑む!
破壊された村にやってきた主人公とその管理下のロボット「雪怪」が小型機械車と出会った顛末を描く「戦車の中」ほか、AIをめぐる物語6篇と2篇のエッセイを収録。劉慈欣『三体』に続き、中国にヒューゴー賞をもたらした「折りたたみ北京」著者による短篇集
真面目な看護師コレデはうんざりしていた。美貌の妹アヨオラが、今日もまたその彼氏を殺してしまったのだ。これで三人目。コレデは死体を処理するが、次第に警察の捜査が姉妹に迫り……。ナイジェリアの新星が描くブラックユーモアと切なさに満ちたサスペンス
癖があり頑固だが、ときにやさしく勇敢なオリーヴ・キタリッジ。老境を迎えた彼女の日々と、海岸沿いの町クロズビーの隣人たちの悲喜こもごもをつづった傑作ぞろいの13篇を収録。ピュリッツァー賞を受賞した傑作『オリーヴ・キタリッジの生活』11年ぶりの続篇
〈氷と炎の歌〉で描かれる世界の300年前、ドラゴンを従えてウェスタロスを支配したターガリエン家を綴った年代記。デナーリスの三代前の当主による征服から150年間を描く。原書を二分冊・2カ月連続刊行。本書原作のドラマ「House of the Dragon」が製作中