出版社 : 早川書房
マイケル少年は、妖精の王国でわけもわからずに魔法使いになる訓練を受けさせられた後、やっとのことで現実の世界へ戻ってきた。ほんの数カ月に思えた異世界滞在、現実の世界ではすでに5年の歳月が流れていた。いったいなんのための魔法修業だったのか?マイケルは不審に思いながらも、再び日常生活に溶け込もうとしていた。ところが一息つくまもなく、とんでもない事件が起こり始めた。異世界から現実の世界へと妖精たちが大挙して移動しはじめたのだ!80年代SFの旗手ベアが描いたモダン・ファンタジイの傑作『無限コンチェルト』の続篇。
ある日、ふと、口にした子供の残りもののチョコレート・パフェ。その味は、中年男の心を捉え、恥かしさをかえりみさせず、喫茶店へと走らせる。だが、そのチョコレート・パフェのために、男はとんでもない運命に…チョコレート・パフェの味にとりつかれた男の悲喜劇「チョコレート・パフェ浄土」。最終戦争の後の瓦礫を寄せ集めた町の中で屹然と聳え立つピラミッド状の“究極企業体”はまさしく人々の生活を支配する、唯一の就職先である。この究極企業体の超・熾烈な就職試験に二人の若者が挑んだ「挑戦!究極企業体」など全10篇を収録。
荒削りな美しさを湛えた英国コーンワル海岸に、黒い波が打ち寄せた。大型タンカーが座礁し、大量の原油を流出させたのだ。海辺に住む元航海士ローダンは汚染対策に奔走するが、その矢先、妻カレンが思いあまって原油に放火、自らも炎に呑まれてしまった。ローダンは、座礁後に逃亡したタンカーの機関士を事故の責任者と断定、妻の復讐を誓う。だが機関士の足どりを追ってホルムズ海峡へ飛んだ彼を待ち受けていたのは、西側世界を震撼させる未曾有の陰謀だった!亡き妻の面影を胸に、孤独な戦いを挑む男の姿を描く巨匠渾身の力作海洋冒険小説。
ウイロー・ロードにあるその一軒家は、長い間空き家のままだった。噂では、そこには、“異様な雰囲気”がたちこめているという。心霊研究家ビショップは不動産業者の依頼により、問題の幽霊屋敷の調査にのりだした。だが意外にも、彼はその家で現実の地獄絵図ー三十七人もの男女が繰り広げる集団自殺を目撃することになった!その忌わしい事件から九カ月後、ウイロー・ロードで次々と不可思議な殺人が起き始めた。ビショップは、再び事件の調査を依頼されるが…。
超心理学者プリシュラクは、悪それ自体のエネルギーを無意識の中から引き出す力を発見した。その彼が秘密結社を組織して、ウイロー・ロードの“幽霊屋敷”で集団自殺をしたのは九カ月前のこと。以来、夜ごとウイロー・ロードでは大惨事が相次いだ。悪の力は疫病のように蔓延し、犠牲者の心に潜む暗黒面を糧として成長するのだ。今や膨大なエネルギーを蓄えた“悪”は屍の山を築きながら、一路ロンドンへと進軍し始めた…。ノンストップ・ホラーの決定打、遂に登場。
探偵社の若き女調査員アンナは、人気絶頂のロック歌手、ショーナ・ユーナの身辺警護をすることになった。ショーナの家のまわりをうろつく不審な男、うるさくつまきまとう昔のバンド仲間の麻薬中毒者、脅迫状など、気がかりなことはたくさんあったが、ショーナの取り巻きは排他的だし、他の警備会社の警備員たちの協力もまったく得られなかった。そして不穏な空気の票うなかで始まったコンサート・ツアーの初日、ショーナの愛猫が惨殺された…麻薬とセックスづけのロック・ミュージシャンの世界にアンナが見た悲しい事件を描くシリーズ第2弾!
ヴァレリー・ソマーズ、10歳になったばかりの可愛いブロンドの少女。8カ月前母親のミシェルとイタリアへ旅行したとき、ポンペイの遺跡でとつぜん消えてしまった。行方知れずだった少女がついに見つかった-何者かがソマーズ家に郵送してきた《ニンフェット》という雑誌の中で。アムステルダムで出版されている子供ポルノの雑誌で、見るもおぞましい恰好のヴァレリーの写真が載っていた。私立探偵フランク・デナルドは、憔悴しきった母親ミシェルの依頼をうけ、悪魔のような連中の手から何とかしても少女を生きたまま連れもどすべく、敢然とヨーロッパへ飛び立った。手に汗にぎるスピーディな展開とヒューマンタッチで描く、社会派アクション・ハードボイルド!
カムチャツカ半島北方のカバツニャに、ソ連のレーザー基地が設置された。その怖るべき威力により、アメリカの偵察機RC-135と偵察衛星、さらに新型大陸間弾道ミサイルが一瞬のうちに消滅した。脅威を感じたアメリカは国連安全保障理事会を召集、ソ連の行為を非難してレーザー基地の封鎖を図る。だが、その試みは失敗した。そんな折り、ネバダ州の空軍基地から飛び立った一機の爆撃機があった。B-52“オールド・ドッグ”-B-52Hを全面改装して最新電子機器と強力なミサイルを搭載、レーダー波を吸収する金属で覆ったステルス爆撃機である。卓越した技術と不屈の魂を持つレーダー航法士のマクラナハン大尉、その相棒の航法士ルーガー中尉、重傷を負いつつも操縦輪を握り続けるエリオット将軍、副操縦士のオーマック中佐、そして二人の女性、電子戦オペレーターのウェンディと銃手のアンジェリーナ。彼ら六名の搭乗員が、死力を尽くして息づまる航空戦を展開する。元航法士が最新情報を駆使して描く軍事スリラーの超話題作。
匿名口座には巨額の金が眠り、隠し別荘の冷凍庫には見知らぬ男の死体が…夫の“遺産”にはどんな謎が隠されているのか?幼い頃から常に誰かの庇護の下で暮してきたトゥルーディは、結婚してからも旅行会社に勤める夫トレントに頼り切っていた。だが、二人がウィーンからイギリスに帰国した直後トレントが謎の事故死を遂げた。動揺する彼女が遺品を調べるうちに発見したのが、匿名口座と死体という奇妙な“遺産”だったのだ。彼女は怯えるネズミのように、一歩一歩生前の夫の行動をたどり始めた。だが、その時すでに彼女の周囲には死の罠が張りめぐらされていた…!冒険サスペンスの名手ルエルが、正体不明の敵を相手に独り闘う女を描く、戦慄のサスペンス・ロマン。
売出し中の美人作家ペイシャンス・マッケナは、新人作家サラの変死を目撃し、自らも病院に担ぎ込まれた。だが、九死に一生を得て、サラの死について話し始めた彼女にとって、刑事の言語は意外だった-「どこにも死体はなかった。倒れていたのはあなただけだ」周到な計画殺人が行われたと察したペイシャンスは、さっそく調査を始めた。事件の直前には、ベテラン作家が謎めいた事故死を遂げたばかりだった。事故と殺人とは関係があるのか?やがて、サラの死体は思わぬ所で発見された…!ニューヨーク風俗と華やかな出版界の人間模様が彩るペイシャンスの鮮かな推理!待望のシリーズ第二作。
恒星転送機の爆発により生じたエネルギー嵐の猛威から逃れようと、《クレスト3》はリニア飛行でアンドロメダ星雲の中心部から退避していた。その途上、島の王たちに仕えて恒星転送機を造る驚異の種族、恒星エンジニアの宇宙船が発見された。彼らを味方につけようと考えたパラスプリンターのウールヴァ兄弟とグッキーは、ただちにその宇宙船に突入したが…?
天文学者アーサー・ゴードンは、友人からの電話に息をのんだ。木星の衛星エウローパが、なんの前兆もなく突如消滅したというのだ。世界各国の調査にもかかわらず、原因不明のまま、次なる異常現象が地球を見舞った。アメリカのデスバレーに忽然と火山ができて、そこから異星人の手になるとおぼしき物体が発見されたばかりか、瀕死のエイリアンまでもが見つかったのだ。だが、この二つの事件を結びつけ、地球と人類に襲いかかる未曾有の危機を予見しえた者は、ひとりとしていなかった…。80年代を代表する俊英が雄渾の筆致で描く超話題作の開幕。
デスバレーで収容されたエイリアンは、冷酷な事実を告げた。新火山が実は邪悪な異星種族の手になる惑星破壊機械であり、今や地球がその標的にされているというのだ!その言葉を裏づけるように世界各地に同様の物体が飛来したばかりか、太平洋には途方もない質量の物体が落下し、海面の急激な低下と水温上昇、大気中の酸素量の危険なまでの増加といった異常現象がたてつづけに発生した。破滅へのカウントダウンがついに始まったのだろうか?現代SFの最前線に立つベアが豊富な科学的アイデアと壮大無比のスケールで放つSFスペクタル。
アーサー王はベイドン山の戦いでサクソン人に大勝し、見事ブリテン統一の野望を果たした。グウェンフウィファルの力添えもあって、その記念すべき戦を機に、アーサー王はしだいにキリスト教に傾倒していった。だが、〈湖の貴婦人〉ヴィヴィアンは、これを快く思わなかった。神聖なドルイド教の儀式でアヴァロンの王たることを誓った者が、キリスト教を重んじるとは、まさに裏切り行為というもの。そこでヴィヴィアンは、アーサー王と対決するためにマーリンと共に宮廷へと赴いた。ところが、そこでは思いもよらぬ運命が彼女を待ち受けていた…。
不治の病いの治療法を求めて、13世紀間という長い冷凍睡眠から目醒めた男が直面したのは驚異的な住宅難。地球のあらゆる地域をおおいつくした人類は、タイム・マシンを使って、ひとつの土地を時間単位で住みわけるまでになっていたが…。表題作「時間不動産」をはじめ、ヴィデオ・テープのダビングのように、あらゆる物質を、録物デッキでダビングして複製品をつくりだしてしまう「ダ・ビ・ン・グ」、煙草を喫わない人間が差別される世界の、煙草が喫えない男の悲劇「嫌煙権」など、SF短篇の魅力をあますところなく伝える書き下ろし短篇集。
1762年春、ワトスン司令官から命を受けたアダム・ホーム艦長は、部下のボンベイ・マリーン隊員を召集してマドラスへ向かった。その途上、海賊船に襲撃され苦闘の末にこれを撃破。ホーンらはようやくマドラスへ辿り着くが、そこで総督から困難な任務を申し渡される。東インド会社の買付代理人が、会社の金と貿易船を奪って失踪した。どうやらその男は、清国の広東で何事か企んでいるらしい。それを探り出せというのだ。フリゲート艦ヒューマ号に乗り、ホーンらは波高き海原へ出帆したが…!中国を舞台に展開する白熱の海洋冒険シリーズ第3弾。
風薫る初夏のパリ。今ここで核軍縮を目ざす東西五大国サミットが開かれようとしていた。続々と到着する各国代表団、そして報道陣。その中に四人の男女の姿があった。ケネディ暗殺は東側の陰謀と確信する元花形記者ドイル。無能の烙印を押されたアーンショウ前大統領。スキャンダルで国を追われたダンサー、メドラ。機密漏洩の疑いで職を解かれた元軍縮専門家ブレナン。地位も名誉も失った彼らは、再起を賭けてパリに集まったのだ。だが、そこで待ち受けていたのは、世界平和を脅かす恐るべき陰謀だった!圧倒的迫力で描く超大型国際謀略小説。