出版社 : 早川書房
KGBに命を狙われたブレナンは、陰謀の存在を確信した。ソビエトと中国のタカ派が手を結び、軍縮交渉を反古にしようと狙っているのだ。アーンショウ前大統領の証言をもそれを裏付けた。だが、彼らはこのサミットで何を企てているのか?折しもサミットは大詰めを迎え、ヴェルサイユ宮殿では華麗な宴が開かれようとしていたー。
どんな事件が起きても不思議はない険悪な空気が町に充満していた。新任の新聞記者クィラランは畑違いの美術担当にまわされ、新進画家や批評家を取材してまわった。ところが、そこに渦巻いているのは、嫉妬、中傷、よからぬ噂話ばかり…。女流画家を妻に持つ町の画商がオフィスで刺殺され、画廊の絵が刃物で切られたのは、そんなときだった。家庭内のいざこざとも思えたが、次の殺人が起こるに及んで…。新聞記者クィラランが頭を抱えた難事件を解決に導く、不思議なシャム猫ココの推理とは?世の猫好き垂涎のシャム猫ココ・シリーズの処女作。
夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。「明日の朝には笑い話になるわ」と言いながら。-その晩、ウッドストツクの酒場の中庭で、ヒッチハイクをした娘の一人が死体となって発見された。もう一人の娘はどこに消えたのか、なぜ乗名り出ないのか?次々と生じる謎にとりくむテレズ・バレイ警察のモース主任警部の推理が導き出した解答とは…。魅力的な謎、天才肌の探偵、論理のアクロバットが華麗な謎解きの世界を構築する、現代本格ミステリの最高傑作。
グランド・ナショナル開催日に馬券売場で見つかった紙幣は、5年前銀行強盗に盗まれたものだった。犯人がただ一頭の馬にしか賭けていないのを知り、警察は主催者に八百長レースを要求した。賭けた馬が勝てば、犯人は必ず払戻しに現れ逮捕にいたるはずだからだ、だが、こんな大レースで八百長などということが許されるものか…犯人、警察、騎手と馬それぞれに意外な結末をサスペンスフルに描くディック・フランシスの表題作をはじめ、デイモン・ラニアン、エラリイ・クイーンなどによる、多彩な競馬ミステリを一冊にまとめた初のアンソロジー。
3カ月前、あの有能で世間知らずな学者ペロラットとともに、トレヴァイズはターミナスを発った。考古学者であるペロラットは遥かな昔に見失われた地球のありかをつきとめたいという情熱に駆られており、トレヴァレズは自分自身の真の目的-第二ファウンデーションの発見-を隠すためにかれを利用したのだ。二人は地球を発見することはできなかった。だがそのかわりに、ゲイアを見いだしたのである。やがて第一、第二両ファウンデーションとゲイアとの間で行なわれた壮絶な闘い…。『ファウンデーション』に始まる〈銀河帝国興亡史〉とロボット・シリーズとを融合させるべく、巨匠アシモフが壮大なスケールで描きあげた待望の最新長篇!
トマス・マクスウェルはニューヨーク在住の作家だが、著名作家のペンネームだろうという説が強い。評判となった処女作『キス・ミー・ワンス』につづいて発表した本書は、ボストンの上流社会とニューヨークを舞台に、友情と復讐と裏切りと禁じられた愛を描いた期待作である。
家庭さえも仮の宿にすぎず、もはや安らぎの場所はどこにもない。きびしい現実のなかで幸福を求める、アメリカの女たちのさまざまな心を鮮やかに描く、短編小説20編。
その道に入って30年のベテラン私立探偵サマルスンは、殺された時、二件の仕事を請け負っていた。一つは、弁護士マシュー・ホープの下請けで行なっていた浮気の調査。サマルスンは、浮気の証拠はつかんだが相手に感づかれたかもしれないと、ホープに話していた。もう一つは困難な仕事だった。実業家ラーキンは、舞踏会でガラスのハイヒールをはいた美女に目をつけ、ベッドに連れ込んだものの、本性を現した女に高価な金時計を持ち逃げされていた。サマルスンが頼まれたのは、その“シンデレラ”探しだった。老探偵の死は、果して二件の調査に関係があるのか?責任を感じたマシューは自ら事件を調べ始めた。だが、その頃、“シンデレラ”をめぐって次々に血醒い殺人事件が起っていようとは、彼には知る由もなかった!マイアミの陽光の下で展開する二重三重の追跡劇-巨匠がエンターテインメントの粋を見せるシリーズ注目作。
出所したばかりの息子リッキーの行状に頭を悩ますパウダー警部補だったが、仕事は待ってくれない-。父シドニーが消えた失踪人課に訴えにきたロバート少年の話を聞き、その家に出向いたパウダーは、異状に気づいた。謎に包まれた男シドニーの失踪の裏には、いったいどんな秘密が隠されているのか?一方、車椅子にのった女刑事フリートウッドは、コンピューター技術メンセリから実に妙な話を聞いた。自らも車椅子で暮す彼がコンピューターで行なった調査によれば、インディアナ州の身障者が次々に殺されている可能性があるらしい。パウダーは、周囲からの圧力もはねのけ、奇怪な話の真偽を確かめようと動き始めたが…。現代ハードボイルドの雄が、警察小説の分野に独自の地歩を確立した話題のシリーズ第3弾。
バートラム・セシル・フェザーストーン・スミス=チャムリイーこれが、チャーリー・スチュアート少年の家庭教師のフル・ネームだ。しかし、自称オックスフォード出身の英国紳士であるかれは、実は、テディ・ベアそっくりのホーカ人にすぎない。天衣無縫、融通自在になんにでもなりきってしまうホーカ人のおかげで、チャーリー少年はちょっとした物見遊山の旅はとんでもないものに変わってしまった!惑星ニュー・レムリアを舞台にチャーリー少年とバートラムが巻き起こす、てんやわんやの大騒動をユーモアたっぷりに描く、ファン待望のシリーズ第3弾!
緊急通信を受け、〈エンタープライズ〉号はブラックボックス星雲にある観測ステーションへ向かった。人工冬眠中の科学者たちが、有害な放射線で致命的な損傷を受けたというのだ。〈エンタープライズ〉号搭載の転送事故修復装置が救命に役立つかもしれない。だがステーションでは、〈エンタープライズ〉号の乗員が予想だにしない、奇怪な出来事が進行していた。
邪神トラクの高僧から〈珠〉を奪回する旅の途次、ガリオンはもはや自分が単なる農園の少年ではないことに気づいた。意想外にも彼もまた、ベルガラスやポルガラと同じ摩術師だったのだ!かてて加えて、あろうことかリヴァ王の血を引く唯一の者でさえあった。艱難辛苦の闘いの果て、ようやく〈珠〉を取り戻した今や、ガリオンは〈予言〉どおりにリヴァの王となり、セ・ネドラ王女を妃に迎えようとしていた。だが、真の物語に終わりはなく、また真の平安も許されはしない。〈予言〉はガリオンとその一行に新たな試練の旅を強いるのだった…。
地下シャトルで十分の裏街。根城にしている墓場の扉を開ける。扉に名前は出していない。幽霊は幽霊だ。名前はいらない。…板張りひと部屋の墓場。ミキサーのコンソールに腰を落ち着け、ちょっとした小品にフィニッシュの色香を加える。自分の固定機に入れて再生し、仕上がりを確認する。早い秋、高原の風。少しマイナーで、やけに軽いビート。OKだ。これでむこう2カ月の酒瓶は保証される。-マインドソフト・デザイナーのハードボイルドにみちた悲劇を描き、〈SFコンテスト〉入選後、話題を巻き起こした処女作「邪眼」を含む作品集。
老朽船で密入国者を運ぶ途中、トラップ船長はアラブ人の一団に拉致された。怪しげな男の前に連行された彼は、そこである仕事を強要される。貨物船の船長となり、積荷を所定の港へ届ける。その後で船を沈めろというのだ。事故に見せかけて保険金をだまし取る計画だった。だが奇妙なことに、この貨物船は中国人ギャングに狙われていた。しかも、英国情報部の密命を帯びたトラップの元副長ミラーも乗り込んできた。貨物船にはどんな秘密があるのか?二転三転するプロット、巧みなユーモアー現代の荒海を舞台に描く『無頼船長トラップ』の続篇。
ダラスの高校教師デヴィッドは、美しい恋人ローラと幸福な生活を送っていた。そんな彼の唯一の心残りは、ヴェトナム戦争で死んだ愛する兄のこと。ある日、天才物理学者クープマン博士がタイムマシンを発明したことを知り、デヴィッドは一つの計画を思いついた。ヴェトナム撤退を決定していたケネディ大統領の暗殺を阻止すれば、戦争は拡大せず、兄も死ななくてすむのだ。博士を説得したデヴィッドは、暗殺現場に跳ぶ。だが一足違いで間にあわず、あろうことか暗殺犯として逮捕されてしまった。軽快なタッチで描く愛と勇気の冒険ファンタジイ。
元駐米英国大使館員サイモン・ガーニーは、フリーの人質救出業を始め、誘拐事件解決のプロフェッショナルとしてとみにその名を知られていた。孤独を愛する彼は、ふだんはイングランドの森の一軒家で、瞑想とランニングを生活の一部に取り入れて、愛犬とともにひっそりと暮らしていた。そんな彼のもとへ、イタリアの大富豪チェーザレ・パスキーニが仕事を依頼してきた。誘拐された息子のデイヴィッドを救出してくれという。デイビィッドは超能力を持った十七歳の少年で、しかも犯人側は一千万ドルという巨額の身代金を要求してきていた…。
誘拐された超能力少年デイヴィッドを救い出そうと、サイモン・ガーニーはアメリカへ飛んだ。少年はパスキーニと離婚した米国人の母親と八歳のころから合衆国東部に住んでいた。だが犯人側は、少年の身柄をイギリスへ移したと告げてくる。ロンドン入りしたサイモンは次第に誘拐事件に疑問を抱きはじめ、調査を開始。-事件の背後には英米の情報部がからんだ国際的な陰謀が隠されていた。追われる立場となった彼は、果して少年を救い出すことができるのか、CIAが超能力者にさせようとした計画とは…?英国に出現した話題のサスペンス巨篇。
ヴェトナム戦争の戦死者で、いまだ身元が確定できない一人の兵士。その彼が無名戦士に認定され、ヴェトナム戦争の戦没者の象徴として、アーリントン国立墓地に祀られることになった。そんな折り当の遺体を調査中だった国防総省の高官メレディスは、奇怪な事実に愕然としていた。遺体に残された弾丸と手榴弾の破片が、米軍のものだと判明したのだ。彼は味方に殺されたのか?だとすれば、その理由は?メレディスは独自に調査を進める。だが、手がかりとなる人物に黒い圧力がかかっていた…。情感豊かに絶妙のプロットで描く名手屈指の傑作。