小説むすび | 出版社 : 河出書房新社

出版社 : 河出書房新社

物語ることの反撃物語ることの反撃

2023年12月、イスラエル軍の空爆によって命を落としたパレスチナの詩人、リフアト・アルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。 【目次】 わたしが死なねばならないとしても  リフアト・アルアライール アリー・アブーニァマによる序文    編者による序文    用語解説    Lは生命(ライフ)のL  ハナーン・ハバシー 戦争のある一日  ムハンマド・スリーマーン 助かって  ラワーン・ヤーギー カナリア  ヌール・アル= スースィ 土地の物語  サーラ・アリー ガザで歯が痛い サミーハ・エルワーン 僕は果たして出られるのか? ヌール・アル=スースィ ある壁  ラワーン・ヤーギー  不眠症への願い  ヌール・エル・ボルノ    包み  ムハンマド・スリーマーン    ひと粒の雨のこと  リフアト・アルアライール    撃つときはちゃんと殺して  ジーハーン・アルファッラ オマル・X  ユーセフ・アルジャマール  我々は帰還する  ムハンマド・スリーマーン 下から  ラワーン・ヤーギー    十五分だけ  ワファー・アブー・アル= コンボズ    家  リフアト・アルアライール ネバーランド  タスニーム・ハンムーダ  あっというまに失って  イルハーム・ヒッリース    ぼくのパンなんだ  タスニーム・ハンムーダ    かつて、夜明けに  シャフド・アワダッラー  老人と石  リフアト・アルアライール  傷痕  アーヤ・ラバフ    作者たち    謝辞  訳者あとがき    解説  岡真理

ハイパーたいくつハイパーたいくつ

【選考委員 小川哲・町田康・角田光代・村田沙耶香、笑撃!】 「『これは面白い』と感激した。物語がどんどん加速し、最後まで可笑しさや面白さが減速しないまま走りきっている。」--小川哲 「身体が変調する感覚、言葉への妄執、不潔への恐怖、狂気の反転、言葉による魂の放恣な垂れ流れ。恐怖と笑いが同時に腹の底からせり上がってくる。」--町田康 「こちらの予想をかんたんに裏切ってくる独創性がどんどんスパークしていく、その意外性がおもしろかった。」--角田光代 「発狂ぎりぎりで瞼の裏側に現れる万華鏡のようで、どんどん鮮やかになっていく作品世界にのめりこんだ。」--村田沙耶香 【俳優・仲野太賀、ラッパー・TaiTan、激賞! 各界で話題沸騰!】 「壊れた感情が、もの凄い速度で事故ってる。 読後感は瀕死だった。 なんとか生きてる、まだ人間やれてる… 空いた口から出てきた言葉は『速すぎて、止まってみえる…即ちハイパーたいくつ…!?』」 ーー仲野太賀(俳優) 「言葉が勝手に“来る”。 読み手の眼球を突き破って“来る”。 その速度と乱暴さが気持ちいい。 超、面白いです」 ーーTaiTan(ラッパー・Podcast「奇奇怪怪」パーソナリティ) 【日常から退屈を引き剥がすつもりが、なぜか服も人生もすべてボロボロにーー】 職場では1000倍の支払いミス。私生活では高額な衣服の買いすぎでクレカ借金。62万円

DTOPIADTOPIA

発売日

2024年11月1日 発売

第46回野間文芸新人賞候補作 安堂ホセは、物語の磁石を持っている。現実世界で排除された不都合で不穏でヤバい砂つぶてのような言葉を、暴力と倫理の磁石で吸い寄せ、反発させ、交渉させ、渦巻かせる。あらゆる倫理が覆され、暴力が吹き荒れている今、「暴力から暴を取りはずす旅」の物語が出現したことは、一つの事件だ。 読もう! 旅立とう! 旅によって運ばれるのは、あなた自身だ。 ──柳美里 強烈な皮肉とクールな文体。 私たちの眼差しを切り開く手術(オペ)のような小説。 どこへ連れていかれるのかわからず、ひと晩で読み終えた。 ──佐藤究 語りと構造、ストーリーの面白さの中に、資本主義や植民地主義、ウクライナ戦争やガザでの虐殺についての鋭い批判が、当然のように滑り込む。 極めて刺激的かつ、開放的。国境を越えて、世界にリコメンドしたい。 ──須藤輝彦 この小説を読むことは自らの感性を問い直すことである。 異性愛主義や人種という不適切なカテゴライズにあらがうための、必読の一作。 ──渡邉英理 典型的な物語に閉じ込められないための強烈な意志、ねじ伏せられない悪意と復讐がこれほどまでに徹底された作品はなかなかない ──水上文

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