出版社 : 論創社
人が消え、部屋も消え、路地まで消えた……。悪夢のような消失事件は悪霊による心霊現象か、それとも犯罪者の巧妙なトリックか? 〈L・C・スミス警部〉シリーズの第一作を初邦訳 ! 幻想三重奏 訳者あとがき 解説 宇佐見崇之
神之木流を教える道場の娘・いずみは十年前に母を亡くし、父・蔵人と二人暮らし。その父が自分に再び剣術を始めてほしいと言い残し、急に旅に出る。門弟たちと道場を守るいずみだが、不審な人物が次々と訪れ、いつしか謀反人らの拠点にーー。 父が幕府隠密というのは本当か。 道場乗っ取りの真の目的は何か。 神之木流道場の娘・いずみが よもやの謀略に立ち向かう! 序 章 真冬の道場 第一章 機織りと剣術と 第二章 師走の訪問者 第三章 人を斬る道 第四章 江戸城攻略 第五章 剣士の顔
丘陵地帯に居を構える繊維王の一家。愛憎の人間模様による波乱を内包した生活が続く中、家長と家政婦が殺害され、若き弁護士に容疑がかけられた……。M・R・ラインハートやM・G・エバハートの系譜に連なる《HIBK》派の知られざる実力派作家を日本初紹介! 欲得ずくの殺人 訳者あとがき 解説 絵夢恵
前警察庁長官が殺された。翌日、その捜査を担当する刑事も殺された。いずれもVXガスが使われており、特捜本部はテロを疑う。だが梶山署長は、課長の柴に十年前の件との関係を指摘し「次はお前かも」と言うー。封印された過去が全貌を現す時、静かな怒りが「警察官の本分」を問う!
名探偵ドミニック少年を悩ませる新たな謎はミステリアスな遺言書。アヴリル家の先祖が残した巨額の財産を手にするのは誰だ?“パリの少年探偵団”シリーズ待望の続編!レトロモダンなジュブナイル・ミステリ第二弾。
傷ついたこの世界を修復せよ!命の限りサヴァイヴせよ!ルーツを隠して妻に捨てられた「在日」の男と、小学生の息子に自殺されてホームレスになった片腕の男が出会った。瀬戸際の二人が修復とサヴァイヴァルの物語を始める。
十九床の一医院の再生から出発し、五十年間で首都圏を含む二十八病院五千五百十一床、六医療専門学校(うち一大学)、スタッフ総勢約一万五千人を擁するまでにカマチグループを成長させた蒲池眞澄という破天荒で痛快な医師の物語。その成功の秘訣を解くカマチイズムとはなにか?-克明な資料と取材に基づき、グループの奮闘を描く迫真のドキュメンタリー小説。
リボルバーは彼を狙って確かに発砲された。しかし、それは空包の筈だった…。夜間公演の余興を一転して惨劇に変えた恐るべき罠。誰が、何故、どのように仕組んだのか。夫婦揃って演奏会場を訪れていたロデリック・アレン主任警部が不可解な事件に挑む。シリーズ長編第十五作を初邦訳!
鎌倉時代末期、十六歳の足利高国(のちの直義)は、書の名人・世尊寺殿の手蹟を入手するよう母に命じられる。目当ての猫と引き換えに書を渡すと言う世尊寺殿。高国は彼の真意を探るべく京に旅立つーー。書をめぐる謎と静かな権力闘争の中、若き日の足利直義が野望に覚醒する! 一、花橘 二、粽 三、鵼 四、矢神 五、玉章 六、月 七、姨捨山 八、更級 九、侍従の大納言 十、鳥辺山 十一、猫 十二、夕顔 十三、玉鬘 十四、入木道 十五、忍子 十六、宿願 十七、太刀の緒 十八、出立 十九、梅香 二十、花洛 二十一、墨染 二十二、連枝 二十三、才 二十四、乳母子 二十五、附子 二十六、徒言 二十七、祇王 二十八、蛇 二十九、黒猫 三十、南泉斬猫 三十一、芥川 三十二、真相 三十三、墨壺 三十四、餞 三十五、世尊寺殿の猫 三十六、決断
「科学」に不信を抱き大学を休学した池田哲のもとに、かつての同級生・藤崎雪葉が訪ねてきた。彼女は池田に一本の鍵を預け、謎を解いてほしいと頼んで去る。謎がある場所は「桂の森図書館」-雪葉の祖父が建てた、時計塔のある図書館だった。時空を行き来しつつ謎を解く時、喪失と再生の物語が始まる!
終末感漂う近未来。家族を失った少女は異人種と出会い、共同体の“外側に存在する世界”で新たな価値観を知り、肉体的にも精神的にも成長をしていくが…。サマセット・モーム賞受賞の女流作家が壮大なスケールで描く“形而上小説”、原作発表から55年の時を経て初邦訳!
智将ジョニーと怪力男サム、二人の活躍も遂に見納め…。知力と腕力の凸凹コンビが挑む最後の難題は楽曲をめぐる“旋律”の事件!2018年刊行の『はらぺこ犬の秘密』を皮切りに始まった“ジョニー&サムシリーズ長編全作品邦訳プロジェクト”、足掛け七年を経て、ここに堂々の完結!
霧深いロンドンの街で“十七”という数字に付きまとわれた不定期船の船乗りが“十七番地”の家で体験した“世にも奇妙な物語”。ヒッチコック映画「第十七番」の原作小説、待望の初邦訳!
ネット全盛の時代に斜陽産業と化した新聞業界。中でも地方紙は凋落の一途を辿っていた。将来の幹部候補と目された社会部キャップ・岡部の退職理由を探るように言われたサブキャップの花村は、一枚の絵葉書をもらうー。四半世紀の記者経験を有する著者が心血を注ぎ込んで描く“記者の誇り”とは?
盲目の娘鍼医・桃春とお供の千代を護る用心棒・如月十兵衛は、思いがけず記憶喪失の男を預かることに。そこへ一膳めしやで働くおつまの失踪が知らされ、三人は驚愕の事件へと引こ込まれていく…。捨てたはずの家中から刺客の影が。十兵衛の過去も明らかにー!
スリルとサスペンスに満ちた連続殺人、その衝撃のラスト!真下初音には無謀な依頼を成し遂げたい理由があった。報酬代わりに所長の乃井冬子から自分の出自を聞くのだ。事情を察する滝上ゆかり。3人の周囲に出没する公安刑事。すべての謎が絡み合うとき、初音に命の危機が訪れるー。