小説むすび | 出版社 : 講談社

出版社 : 講談社

なぞの転校生なぞの転校生

著者

眉村卓

出版社

講談社

発売日

2013年12月14日 発売

岩田広一が通う中学に山沢典夫という転校生が入ってきた。典夫はギリシャ彫刻を思わせる美男子であるのに加え、成績優秀でスポーツも万能だったが、なぞめいた雰囲気を持っていた。ある日とんでもない事件を起こした典夫の秘密とは? 1970年代のNHK少年ドラマシリーズシリーズとして映像化され人気を博した眉村卓がおくるSFジュブナイルの傑作。 岩田広一が通う中学に山沢典夫という転校生が入ってきた。典夫はギリシャ彫刻を思わせる美男子なのに加え、成績優秀でスポーツも万能だが、なぞめいた雰囲気を持っていた。ある日とんでもない事件を起こした典夫の秘密とは? 1970年代にドラマ化され人気を博したSFジュブナイルの傑作。 解説・岩井俊二 異様な少年 転校生 みどり完敗 もうじき雨になる 軽蔑の視線 六四〇号室の客 典夫のデザイン 妙な仲間たち 乱闘! ここだけではない にくしみに燃える目 ぼく行ってくる 不適応者かね たいへんなの だから撃ったんだ この世界には住めない 全員が消えた からっぽの室内 もうお別れだ さようなら みどりの悲しみ なんということだ 帰ってきたのね どうして典夫を守るか 屋上から降りてくる 帰ってきた人々 あしたを創る 最後の授業時間 講談社文庫版あとがき

三軒茶屋星座館三軒茶屋星座館

出版社

講談社

発売日

2013年12月5日 発売

「和真は俺の兄貴で……そして今日から、月子のもうひとりのお父さんだ」三軒茶屋の裏路地にひっそりと佇むプラネタリウム。店主の和真のもとに、十年ぶりに弟・創真が帰ってきた。娘だという美少女・月子を連れて。常連に闖入者、奇妙な客たちに囲まれ、”親子三人”の共同生活が始まるが……。読めば心温まる、人生讃歌エンターテインメント! この星座館には、家族の夢が詰まっていたーー。 「和真は俺の兄貴で……そして今日から、月子のもうひとりのお父さんだ」 三軒茶屋の裏路地にひっそりと佇むプラネタリウム(兼バー)。酔客たちに星座の講釈を聞かせる店主・和真のもとに、10年ぶりに弟・創馬が帰ってきた。娘だという美少女・月子を連れて。18歳年上に夢中な高校生、彼氏の浮気を疑うキャバ嬢、筋肉フェチのオカマ、ウーロン茶一筋の謎の老人、不思議な客たちが集まる店で、”親子3人”の奇妙な共同生活が始まるが……。 辛いことがあったら夜空を見上げればいい。僕たちよりもずっと昔から悩んできた、星たちの物語が広がっているからーー。 読めば心温まる、人生讃歌エンターテインメント!

尾根を渡る風 駐在刑事尾根を渡る風 駐在刑事

出版社

講談社

発売日

2013年11月28日 発売

警視庁捜査一課の花形刑事だった江波淳史は取り調べ中に自殺した女性への罪の意識から、駐在への転進を希望した。青梅警察署水根駐在所の所長となった江波だが、駐在所の仕事と山里の暮らしにも馴れ、休日の山歩きを趣味とする。御前山で突如いなくなったペットの犬。山梨で起こった殺人事件と関わりが? 『花曇りの朝』など5編の連作短編集。 捜査一課から駐在所長へ。 奥多摩の自然と温かき人々が 不遇の元刑事を変えていく…… 異色の「山岳+警察」小説! 「駐在刑事」ドラマ化決定! 「水曜ミステリー9」(テレビ東京系)にて 警視庁捜査一課の敏腕刑事だった江波淳史(えなみあつし)は、 取り調べ中に容疑者が自殺したことで青梅警察署水根(みずね)駐在所所長へと左遷された。 亡くなった女性への自責の念から、江波が望んだ異動でもあった。 駐在所の仕事と暮らしにも馴れ、山歩きを趣味とする江波は徐々に自らを取り戻していく。 ある日、御前山(ごぜんやま)でペットの犬がいなくなったという連絡があり、 山に入った江波の見つけたトラバサミが山梨で起きた殺人事件とつながっていくーー。 花曇りの朝 仙人の消息 冬の序章 尾根を渡る風 十年後のメール

マリーについての本当の話マリーについての本当の話

あの灼熱の夜のことを、あとから考えてみてわかったのだが、マリーとぼくは同時にセックスしていたのだった。ただし別々の相手と。あの夜、マリーとぼくは同じ時刻に、パリ市内、直線距離にして一キロほどしか離れていないアパルトマンで、それぞれセックスをしていたのである。その夜、もっと夜が更けてから、ぼくらが顔を合わせることになろうとは想像もできなかった。しかしその想像を超えた出来事が起こってしまったのである… あの灼熱の夜の陰鬱な時間のことを、あとから考えてみてわかったのだが、マリーとぼくは同時にセックスしていたのだった。ただし別々の相手とだが。あの夜、マリーとぼくは同じ時刻にーーあの夏初めての猛暑で、突然襲ってきた熱波のためパリの気温は三日続けて三十八度を記録し、最低気温も三十度を下回ることはなかったーー、パリ市内、直線距離にして一キロほどしか離れていないアパルトマンで、それぞれセックスをしていたのである。その夜、宵の内にせよ、もっと夜が更けてからにせよ、ぼくらが顔を合わせることになろうとは想像もできなかった。しかしその想像を超えた出来事が起こってしまったのである。ぼくらはなんと夜明け前に出会い、アパルトマンの暗い、散らかった廊下で束の間、抱きあいさえした。マリーがぼくらの家に戻った時刻から判断して(いや、いまや〈彼女の家〉というべきなのだろう、なぜならぼくらが一緒に暮さなくなってもう四カ月たつのだから)、またぼくが彼女と別れてから移り住んだ、手狭な2DKに戻った時刻から判断してもーーただしぼくは一人ではなく連れがいたが、だれと一緒だったかはどうでもいい、それは問題ではないーー、マリーとぼくがこの夜、パリで同時にセックスをしていたのは、午前一時二十分から、遅くとも一時三十分ごろだったと考えられる。二人とも軽くアルコールが入っていて、薄暗がりの中で体をほてらせ、大きく開けた窓から風はそよとも吹いてこなかった。外気は重苦しく淀み、嵐をはらみ、ほとんど熱を帯びていて、涼気をもたらすというよりもじわじわと蒸し暑くのしかかってきて、それがむしろこちらの身体に力を与えてくれるかのようだった。そして深夜二時前のことーー電話が鳴った。それは確かだ。電話が鳴ったときにぼくは時計を見たからだ。しかしその夜のできごとの時間経過については、慎重を期したいと思う。何といっても事態は一人の人物の運命、あるいはその死にかかわっていた。彼が命を取りとめるかどうかはかなりのあいだ、わからないままだったのである。

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