出版社 : 講談社
冷蔵庫を見れば、持ち主のすべてがわかるーー。 ミステリー史上、もっともクールで生活感のある探偵、登場! 新人刑事の涼は思慮の浅い行動ばかりして上司に叱られっぱなし。「次に問題があればクビ」と言われて失意のなか、友人の小川が主催するホームパーティーへ参加する。だが、その場で突然小川が倒れてしまう。誰かが意図的にアレルゲンのそばを混入させたようだ。全く手がかりがつかめず途方に暮れる涼だったが、ケータリング業者として来ていた怜子が、冷蔵庫を見てプロファイリングし、たちまち謎を解いてしまう。 その深い洞察力に涼は感銘を受け、彼女に弟子入りを志願するのだった。 二人は仕出し先で次々と事件を解決し、やがて怜子が過去にパワハラの濡れ衣を着せられ退職した「スワンビューティーカンパニー」の闇に挑む! 第1話 ニンジンフライの正体 第2話 不屈のレモンおむすび 第3話 おからケーキの秘密 第4話 ピザ・カプリチョーザの選択 第5話 再生のラタトゥイユ
ひらけば最後、死が訪れるーー。 読書メーター 読みたい本ランキング 単行本部門 週間1位(集計期間: 7月29日〜8月4日)! それでもこの本を開こうとするあなたへ。 お急ぎでない場合は、身辺の整理を済ませておくことを強くお勧めします。 正直なところ、どこまで読んだら「この本を読んだ」という判定になるのか判断しかねるのが心苦しいところです。 警告はしました。 かつてロシアには「読むと死ぬ本」が存在しました。 日本でも翻訳され、読者が本当に次々と亡くなっていったため、この世から消えたーーはずでした。 今、私の目の前に現れた一冊の本。 この本を開いたときから、私の運命は狂い始めたのです。 【あらすじ】 ベストセラー作家を夢見ながらも売れない小説を書き続ける作家の私。ロシアで「読むと死ぬ本」と呼ばれる本を執筆し、謎の生涯を送ったセージャ・ダビニフスのドキュメントを書き上げ担当編集の氷上さんに手渡した。すると、「実は見つかったらしいんですよ、本物が。読みたくありませんか……?」と告げられた。あの伝承は本当なのだろうか。その呪いはどう現れるというのだろうか。私は興味をひかれつつもその日は答えを出さずに帰宅した。そして、その日、あの人に死が訪れたーー。現代によみがえった本が、私の生活を侵食していく。 いやだ、死にたくない。だれか助けてください。
9月19日映画公開決定! 大友啓史監督×妻夫木聡主演、『宝島』 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞3冠受賞の作品、待望の続編! 「戦争は終わった。わたしたちの戦いはまだ終わらない」 あの島の「英雄たち」は奪われたものを取り戻し、力の限り生き抜いた。 彼らの「戦果」はひとつじゃなかった。 沖縄の芸能の祖と終戦を描く「ブーテン」 コザのAサインを舞台に「25セント」 迷宮入りした現金強奪事件「五つ目の石」 文化の交差点の劇場で「アーニーパイルで逢いましょう」 家族にはいろんな形があるさ「家族の唄」 1978年、沖縄がひっくり返った大騒動「ナナサンマル」 時代も年齢も多種多様な「戦果アギヤー」の姿を描く6つの「宝」のはなし。
シリーズ累計230万部超え、2人の少年の友情を超えたディストピア小説の傑作! ・『NO.6再会#1』発売告知後、即Xでトレンド1位! ・『NO.6再会#1』Amazon1位(SF・ホラー・ファンタジー6月6日調べ) ・『NO.6再会#1』ジュンク堂池袋本店総合1位(2025年6月2日調べ) ・『NO.6再会#1』トーハン週間ベストセラー文芸書2位 (2025年6月3日調べ) ・細谷佳正、推薦!(アニメ「NO.6」ネズミ役) 『再会を必ず。 ネズミ』 ・度重なる戦禍で地球環境が壊滅した世界に生きる紫苑とネズミ。 「NO.6」のエリートとして育てられた少年・紫苑(しおん)と、「NO.6」の外に広がるスラム地区「西ブロック」に住むミステリアスな少年・ネズミは、腐りきった偽りの理想都市を崩壊させた。二人は、新世界を再構築できるのか。真っ直ぐすぎる二人の未来の命運をわける2巻。 ──きみは、ぼくを掴めないと言ったけれど、ぼくにとっては、きみこそが謎だ。確かに存在しているのに決して手に入らない。 ●「NO.6」シリーズ読者からの感想 「たくさん本は読んできたけれど、これ以上面白い本に出合ったことがない」 「呼吸を楽にしてくれた本」 「死にたくなったらネズミの言葉を思い出します。逃げずに前へ進め!現実を見ろ! どんなに現実が辛くても光を見いだせる人になりたいと思います」 「泣きたくなった夜に読みます。おまえはどうありたいんだ? いつでも自分にできることを問いかけ、動きづつけたいと思います」 ●あさのあつこさんからのメッセージ 声を聞きました。ネズミの声です。 「生きる場所も死ぬ場所も自分で決める。あんたじゃなくおれが決める。余計なお節介は止めてもらおうか」と。 そうか、彼らは既に出逢い、運命を紡ぎ始めているのか。 だとしたら、わたしも、もう一度だけ、本当にもう一度だけ、彼らに手を伸ばそう。この手で彼らの生に触れてみよう。 『NO.6』の作者として戦ってみよう。あれほど恋焦がれた少年たちに挑んでみよう。 今はただ、それだけを考えています。 14年の時を経て、あなたに再び『NO.6』を届けます。
「せっかく好きなゲームのキャラに転生したのに、よりによって確実に破滅するラスボスのユーリなんだよ!?」 自分の知るゲーム世界に転生したことを知った少年ユーリ。しかし、彼の家は主人公たちに倒される黒幕一家だった! 破滅回避のためユーリは辺境の地の領主として家を出ることに。 それはユーリを無能と判断した父バランによる暗殺の布石だった。 ただ、原作ではラスボスであるユーリの素質はチート過ぎて、瞬く間に最強の領地へと発展、そして無視したはずの原作キャラが次々 と集まってきてしまうーー。 原作を無視して独立を目指す、規格外の辺境スローライフ開幕!
カグネで出会った最強種・『呀狼族』のサクラを加え 未開の地たる北大陸へと旅立ったレインと仲間たち。 過酷な旅路を経て、サクラの故郷に辿りついたレインたちは 『呀狼族』と打ち解けることに成功したが、 同時に北大陸で蠢く魔族の影を察知する。 魔族の企みを阻止すべく、サクラを先頭に 未知の最強種・『不死鳥族』の里を訪れたレインだが、 人間を敵と見なす里の長・エルフィンに捕らえられてしまう! エルフィンは人間に娘を攫われて、その犯人をレインだと 誤解していたのだ! その後一時休戦し、レインたちはエルフィンとともに 娘を救出するために動き出したのだが、 その前に立ち塞がったのは、やはりモニカとリースだった! 長き確執を経て、因縁の仇敵と激突する、 「勇者の血をひく」ビーストテイマーーー そして「魔族」と化したアリオスの本当の狙いとは!? 叶わぬ願いと真摯な祈りが交錯する 衝撃の第11幕!
魔神は滅んだ。世界の脅威は去ったのだ。ついでに俺たちに迷惑をかけまくっていた性悪クソ王妃も社会的に抹殺された。これで俺の自堕落な異世界ライフがようやく始まる、と思ったのも束の間。 あれよあれよと大型企画が立ち上がった。まあシャルちゃんが楽しめればいっかーっと軽い気持ちで進めていたら……俺が知らん間に配役が決まったり、お隣の国が攻めてきたり、新たな魔神まで復活したり、これどーなっちゃうの!? 異世界引きこもりファンタジー第七弾。 あらゆる願いを叶える究極の願望機ーー“聖なる器”を手にするべく、七人の魔法少女が競い合う『魔法少女戦争』が今、幕を開けるーー!
「癒やし系で売ってたはずなのに、なんで毎回ダンジョンを破壊してるんですか?」 配信者・彩音レイナのチャンネルは、かつて“癒しと珍食材の料理配信”がウリだった。 けれど今はーー 鍋の具材を求めてダンジョンに潜れば、SS級ボスをワンパン討伐。 次々に最強モンスターを躍り食い、麻雀配信では平気で役満をあがる。 そう、彼女はもう「清楚系」などではない。 ……にもかかわらず、世界中の視聴者(通称:食材さん)たちは今日も彼女の配信を待っている。 「今日の鍋はどんなモンスターが入るのか?」とーー。 清楚系(?)ダンチューバーが食材を求めて最深部を食い尽くす! 予測不能のダンジョン×配信×料理コメディ、第2巻!!
第71回江戸川乱歩賞受賞作 異例の超ハイレベル最終候補作の中で、ぶっちりぎり第1位! 有栖川有栖 「乱歩賞作品の中でも異彩を放つ一作だろう」 貫井徳郎 「この物語に惚れ込みました」 東野圭吾 「読み手の心を掴む力に満ちていた」 湊かなえ 「主人公の内面の変化にワクワクしました」 横関大 「新人賞のレベルを超えた優れたエンターテインメント作品」 「営業ノルマ」は、2週間で2億円。 稼げなければ、全員まとめて地獄行き。 営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。 アポイント先で刺殺体を発見し、自身も背後から襲われ意識を失ってしまう。 鳥井を襲ったのは、「ビジネス」として家主の殺害を請け負っていた「殺し屋」だった。 目撃者となってしまった鳥井は、口封じとして消されそうになる。 絶体絶命の状況の中で、鳥井は殺し屋相手に「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。 「今月のノルマはいくらでしょう? 売上目標は?」 「契約率は25%……、残念ながら、かなり低いと言わざるを得ません」 「どうしてこんな状況になるまでプロの営業を雇わなかったんですか?」 そう……これは商談なのだ。 研ぎ澄まされた営業トークを矢継ぎ早に展開し、場の空気を掌握する鳥井。 「あなたは幸運です。私を雇いませんか? この命に代えて、あなたを救って差し上げます」 契約成立。 鳥井は、殺人請負会社に入社することに。 前代未聞の、「命がけの営業」が始まるーー。 常識を覆す発想から走り出す、ジェットコースター・ミステリー!
『脳男』にも挑んだ超個性的ヒロイン! 被害者の思いがけない接点に隠された謎! 立て続けに起きた殺人事件の被害者となった 若い女性たちは片目を抉りとられていたーー。 殺人者はなぜそんな残酷な犯行に及んだのか? 事件に動揺したレイチェルが姿を消した理由とは? 感情は厄介、数学は完璧。 若い女性がサバイバルナイフで刺され、顔を激しく傷つけられたうえに片目を抉りとられるという異様な殺人事件が立て続けに発生した。捜査本部で被害者の接点を探る青木一は何か助言を得ようと鵜飼縣とともに元精神科医のレイチェルの部屋に集まって事件の概要を説明したところ、レイチェルが異常なほどに動揺し、ワイングラスを取り落としてしまう。その時に漏らした言葉が気になってしかたがない縣は、彼女がかつて行った犯罪者の精神鑑定のカルテを調べるよう桜端道に指示して、十年数前に鑑定した凶悪犯が来日していることを突き止めるも、第三の事件の発生とともにレイチェルの失踪を知らされる……。
☆☆☆心当たりに胸がざわつく! 第68回 群像新人文学賞受賞作!!☆☆☆ 戦争より、芸能人の不祥事、炎上。やめられない、不健全なこの快楽。 SNSに依存し、他人のコメントに扇動され、炎上に心ときめく私たちーー。 「逆」推し事小説にして、ネットに囚われ生きる「いま」を高純度で描く令和の日常系文学。 新聞社で校閲者として働くアザミ。同僚とは遠慮にまみれた会話しか交わさず、空き時間はSNSとニュースサイトのコメント欄に没入する。たまに会う友人とは話が弾まず、夢見が悪く、頭痛も絶えない。そんな無味乾燥なアザミの日常は、炎上するアイドル「ミカエル楓」の存在を知って一変する。私もこの人を、「嫌い」になるのはどうだろうーー?
若き小隊長と怪物級無敵男の最強バディが駆け抜ける、 壮絶アクション×驚愕の国際謀略エンターテインメント! 舞台は2001年、日本最東端の小さな港町・枝室。 想像を絶する巨大な陰謀と最悪な戦争が待っていた──。 「戦争と国家が、このモンスターを生み、育てたのだ。」 杉江松恋氏、驚嘆! 「犯罪小説の読み手として至福の読書体験だった。 駆りたてられるように読み、物語が示す世界の破滅がいかに身近かを思い、しばし茫然とした。」 交通事故で兄を亡くした陸上自衛官の市瀬の官舎に、異相の大男・佐川が訪ねてくる。「あんたの兄弟は事故死じゃない。殺しだ」。不可解な死の謎を追う二人に次々と危険が迫り来る。元自衛官の芥川賞作家が放つ、大砲級のエンタメ超大作!
心臓を引きずり回されながら、少女らの旅を見届けた今、ただ茫然と満ち足りている。 ーー村山由佳(作家) 秘密と嘘と危険のなかで育まれる、友情と愛の確かさに心を掴まれました。 ーー瀧井朝世(ライター) 日本が支配するかの地で出会った二人。 何もかも違う。でもあなたを知りたい。 1936年、日本植民地下の朝鮮。 日本育ちの翠、朝鮮育ちのハナ。 時代にもがき、駆け抜けていった少女たちーー。 「ひとは、民族や、仕事や、性別に関係なく、愛に生きることができる? ほんとうに自由になれるものですか?」(本文より) 戦前の東京、下町の娼婦街で育った翠は、 縁あってかりそめの「お嬢さま」として、日本統治下の京城で念願の女学生になった。 日本人家庭の下宿には、同い年の子守の朝鮮人少女(ハナ)がいたが、 言葉も通じず全然打ちとけない。 しかし、翠は少女がこっそり日本語の本を読んでいる姿を目撃するーー。 不自由に囲まれた切なくも美しい青春物語。
犯人はあなた。 名探偵がそう決めました。 裁判中継が国民的娯楽に!? 真実なき時代のモキュメンタル・ミステリ!! 裁判の生中継番組が一大エンターテイメントとなり、「名探偵」が活躍するようになった社会。 法学部生の僕はじいちゃんと裁判中継を観ていた。 一瞬でトリックを暴く名探偵。有罪は確定。 しかし、じいちゃんは言う。 名探偵の推理は間違っている。 凄腕の探偵だったじいちゃんは法廷でかつての弟子と推理対決をすることにーー。 論理(ロジック)の刃は、空気で決まる“真実(フェイク)”を切り裂くか?
「お客さんに言われたんですよ。盛り塩した方がいいよ。ここ、なんかいるからって」 小説家・岡崎隼人は最新作『だから殺し屋は小説を書けない。』を出版したことをきっかけに、書店員とよく話すようになった。ある日、地元・岡山市の新刊書店を訪れると、店長が盛り塩をしているのを目撃する。数週間後、岡崎は別の書店でサイン会を開くことになったが、そこでも奇妙な体験談が寄せられていることに気づく。 新作が思うように書けず焦っていた岡崎は、担当編集の菱川と話し合い、書店にまつわる怪談を集め、モキュメンタリー調に書き直したホラー小説にすることを思いつく。怪談は続々と集まり、順調に執筆は進んでいたが、寄せられた怪談には共通点があることに気づく。岡崎と菱川は、その共通点を探るため、さらなるネタ探しに乗り出すが、次第に恐ろしい真実に近づいていく。
近畿地方のベッドタウン・水倉地区で起きた薬物事件。バニッシュと呼ばれるペーパーアシッド、最初の被害者は小学生だった。 県では薬物撲滅キャンペーンが展開され、イメージキャラクターとして俳優・師道一正が選ばれた。クリーンなイメージで俳優としても超一流、人を魅了することに長けた彼は、探偵としての能力も発揮。県警の義永誠刑事に協力して、事件の恐るべき真相を看破した。 事件解決の名声も手伝って師道は国会議員となり、水倉を地元として帰ってくる。そして囁かれはじめる黒い噂。 熱狂の最中にも師道に違和感を持っていた支倉彼方と義永刑事の娘・真理子は、師道の真実に迫ろうと仲間を集め、位置情報アプリ「MK2」を使って水倉丘陵に隠されているはずの秘密を調べ始める。 そして誘拐事件は起こった。 二転三転する物語と手に汗握る知的攻防。善とは悪とは? 『スイッチ 悪意の実験』『伯爵と三つの棺』の潮谷験が贈る、傑作ジェットコースターミステリー!
「ここ、どこ? わ、私、残業で職員室戻らないといけないのに! 今日は早く帰れるから家でビールたくさん冷やしてるのに!」 「先生、多分、俺たちこの世界に呼び出されたんじゃないですか」 異世界に召喚された高校生、湊と美人教師、青葉。二人は【盗賊】と【呪術使い】という底辺職と判明し、追放されてしまう! しかし、この異世界が自分のやり込んだゲームによく似ていると気づいた湊は、外れジョブと言われる「盗賊」と「呪術使い」の組み 合わせで最強になれることを知っていたーー。 湊はゲームの知識を活用し、効率よくレベルを上げて先生とともに強くなる。可愛い先生と二人っきりの異世界冒険物語、開幕!
自分が悪魔だということを思い出し、その邪悪な力を振るったあの日から私の生活は一変した……わけでもなく、算数の宿題に苦労する小学生女子としての日常を送っている塔垣柚子です。朧気ながら前世の十五歳までの記憶があるというのにどうしたことでしょう。 そんな私の周囲には相変わらず、”氣”を操る拝み屋の先輩・恩坐くんや転生勇者のクラスメート・勇気くんを始めとする濃いメンツが揃っているのですが、最近ヒロインを自称する痛いツインテール少女・マツリが加わりました。ですが一方で、私という“邪悪”を倒そうとする勢力が近づいていること、そしてその背後にいる《存在》にはまだ気づいていなかったのです。ユールシア、ついに覚醒の第二部[現代編]完結巻!
「俺たちは、面白いから記事を書くわけじゃないですよ。伝える必要があるから記事にするんです」 大手全国紙の整理記者を辞め、実家の印刷所が発行する「地域紙」編集長になった戸倉大介。 部数1万部、編集部員3人、週3回発行、全4ページ。人口25万人の平和な地方都市に事件は少なく、行政発表や街ネタが中心の、刺激に乏しい紙面だ。 そんな中、SNSを駆使する若き市長が自宅前で何者かに襲撃された。これはテロか? その事件が、戸倉の記者魂に火を付けた。 人手も拡散力も速報性もない。それでも、地元で起きたこの事件の真相を誰よりも深く、正確に報道してやる。 裏を取れないことは書かない。特定の人物の主張だけで記事にしない。引用だけのこたつ記事は載せない。 元新聞記者の著者が報道の矜持を問う長編小説