出版社 : 講談社
一本多い手の話、手に映ったサムライの顔の話、何度も雪に埋めた死体の話、手で歩いてきた女の子の話、逆さ悟空、暗い優しいあな、せつなくん、異形戦士、輪廻譚、ヒトニタケ、ふりんのみち…等々、奇才夢枕獏の最初にして最後の怪異に満ちた掌編小説集。読み始めたら、一人でトイレに行かれなくなる。
自殺した同級生の葬儀に故郷秋田を訪れた作家がふりかえる自らの生の軌跡。友と聴いたクラシック、仲間と励んだ雪の中の野球…。万引事件や生家の破産を越えて胸に迫るのは懐しい思い出の数々。人生の終楽章を迎えて、自分を支えてくれた友人、父の愛、妻の献身に気づく。胸を打つ感動的な直木賞受賞作。
ソ連の写真ジャーナリスト、ユーリ・クレバノフが西アフリカはボダンウエの米大使館に逃げ込んできたとき、それが世界を恐怖に突き落とす恐るべき国際謀略の幕明けと感じたものは誰もいなかった。だが、青年の祖父は元ソ連首相、父はプラウダ編集長、そして彼のフィルムには奇妙なものが写っていたのだ。
伝説の英雄、あの矢沢高雄が、復活!戦士・沢村ゆりが愛した、地上最強の男矢沢が生きている!?一方、ゆりを愛する新たなる戦士・風祭凱。魔女マダム・マヌーのあくなき野望を粉砕すべく戦士たちの激烈な闘いの中で揺れる二つの愛。北アフリカの赤い砂漠を舞台に白熱する、究極の戦闘物語、第5弾。
バンベルグ文書ー謎に包まれたまま闇に封印されたナチスの最高機密文書。全世界に秘匿された莫大なナチス秘密資金の所在が書かれているという。超能力者鬼道タケルは、南米の秘密のナチス・コロニー探査を米国筋より依頼され、単身彼の地へ乗り込む。黄金郷に眠るインカの秘宝を追って禁断の知の旅へ。
第1回日本ファンタジーノベル大賞(『後宮小説』)受賞作家の初めての作品集。究極のミステリー、あるいは哲学・求道の青春小説そして恐怖と幻想、寓意譚。澄んだ文体で人間の謎と小説の可能性を見つめつづける27歳、新鋭の鮮やかな物語世界。
映画界に異彩を放つワンマン監督、大柳登志蔵が謎の失踪をとげた。しかも『探偵映画』という野心作の撮影中に。そして映画の結末、つまり「犯人は誰か?」は脚本家でもある大柳しか知らないのだ。残された俳優やスタッフは撮影済みのシーンから、彼らなりの犯人捜しにのりだすが…。待ちうける美しいラスト!
怒りがその全身を染めるとき、若き心霊治療師・丸尾遊介は刀そのものへと変わる。他人の生命を吸いとりながら齢数百年を重ねる生ける木乃伊・三輪寅彦の野望は、遊介の前にあえなくも壊滅する。常識を超えたエロス&伝奇。今、ここにハード・アクションの枠を破る男が誕生した。
「今晩とめてくれません?」出会ったばかりの、それも年下の亮太にあっさり言われたときから、佐和子の愛と殺人事件のスリリングな季節が始まった。天才バレリーナの死と謎のロールスロイス、そして第2の殺人。事件を追う2人の「恋の行方」も意外性に満ちて。酒落た会話と息つく間もない展開!期待の女流推理。
中山素平は日本興業銀行副頭取の就任した。思えば日本開発銀行へ転出し、設立後の仕事、過労入院、造船疑獄と多難続きだった。輿望を担っての復帰とはいえ、製鉄、油田開発など産業基盤の整備という大仕事が待っていた。しかも師と仰ぐ元総裁河上弘一の訃報。興銀と中山素平の責務は、ますます重い。
富豪の若き1人娘が不審な事故で死亡して3カ月、彼女の遊び仲間だった男女4人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた!なぜ?そもそもあの事故の真相は何だったのか?4人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末は?極限状況の密室で謎を解明する異色傑作推理長編。
禅の道は現実逃避の独善ではない。酒・狂歌・女を愛する禅僧一休宗純は、南朝遺臣の反抗騒動や領民の一揆には命がけで周旋の労を取り、大地震、洪水、旱魃では難民救済に奔走し、実生活に根ざす禅修行を貫く。だが、一休の持論である禅僧の妻帯発言が新たな紛糾の火種となる…。著者の遺作大長編。
応仁の乱で焼失した大徳寺の伽藍再建の勅令を受けた一休禅師は、寄進行脚のすえ大役を果たし、名誉ある「紫衣」を賜る。そして山城の酬恩庵での修行生活に戻るが、ひそかに身辺をととのえる。やがて風狂僧一休にも非情な老いと病が訪れる。時に88歳、眠るがごとき大往生。著者、渾身の大傑作長編、完結。
改革派の書記長V.P.ポノマリョフの姿がマス・コミから忽然と姿を消した。当局の発表はインフルエンザ。だがソ連の歴史上、既に2人の首相が軽度の発作の発表のもとで死にかけていた。保守派による軍事クーデターの策謀か?『ワシントン・トリビューン』特派員=コリン・バークの取材に思わぬ危難が。