出版社 : 講談社
『八犬伝』の伏姫、『番町皿屋敷』のお菊、三ツ目小僧ー。物語、伝説、夢、フォークロアなドを鮮やかな媒介として、“秩序”“制度”からはぐれ、はずれた生や、愛たちを問う、“新しい時代”の女性作家・津島佑子の果敢な力業。時代が生んだ“生”の新たな意味を問う中篇連作集。
うわべは優雅な村人であった亡父の形見の六連発の拳銃。母の心臓に、雷に打たれたようにある六つの小さい深い穴。さりげない筆致と深く暖かな語りのうちに、生きていることの根に、静かな声援をおくる三浦哲郎の鮮やかな短篇連作の世界。野間文芸賞受賞。
巨大なコンクリート団地のそばにポツンと残された小山が、実は首塚であり、偶然にも滝口入道、「平家物語」へと話は進展し、作者自身の大病から首塚の主・馬加康胤と地名の由来となる痛快な物語。
ぼくは、ピエロの人形だ。人形だから、動けない、何も喋れない。殺人者は安心して、ぼくの前で凶行を繰り返す。もしそのぼくが、読者のあなたにだけ見たことを語れるとしたら…。しかもドンデン返しがあって、真犯人がいる!-未曽有の仕掛けで推理ファンに挑戦する乱歩賞作家の、本格推理シリーズ驚愕の第一弾。
中国易姓革命の火の手はいよいよ熾烈に燃えさかる。仙界人界入り乱れての大混戦に飛び交うおびただしい宝貝(秘密兵器)。数知れぬ武将の魂魄が次々と封神台へ飛ぶ。紂王打倒の西岐軍はついに四伯侯会盟の地孟津に達した。そのまま一気に都朝歌に迫り、やんぬるかな紂王は摘星楼に自焚する。-中国三大奇書を超える大伝奇ロマン大団円。全3巻。
競馬レースの最中、しかも大観衆のど真中で、1人の男が殺された!しかもこれが合図かのように、奇妙極まりない殺人事件が続発。特殊犯罪捜査課のベテラン&新米の名物刑事コンビが、乗り出して、右往左往の末に解明した事件の驚くべき全貌。緻密なトリックと軽妙な語り口。新境地を拓く鬼才の傑作長編。
ずっと考えて来ていたことは…誇らかに花咲かせたい…咲く君のそばにいたい…芭蕉布を勉強するために沖縄に来ていた緋紗代の前に現れた事業家武富とホテルの支配人伊集院。珊瑚礁の美しい徳之島を舞台に、2人の間を揺れ動く女ごころを描く「夜光貝岬」ほか「沖ノ蔵千畳敷」「薩摩ずべい釣り」を収録。
“ブラックスワンは死んだ”著者初の本格長編推理!白昼テニス・コートでの美女焼死事件。その謎は、18年前の女子大学生失踪につながる。悲愴に奏でられる失われた青春への挽歌…。推理特別書下ろし。
亡き戦友への鎮魂の情と典型的夫婦像を描く。苛烈な戦争体験により青春を喪失した男の、漠然としたいらだち。一見専制君主的な夫婦関係を描きながら、男の哀しみ、ニヒリズムを鋭くつきつける長編傑作小説。 海軍予備学生に志願し従軍した牧野の青春は敗戦とともに打ち砕かれた。心は萎えていた──身内に暗い苛立ちを棲みつかせ、世間に背を向け頑なに生きる男。短気で身勝手で、壮烈な暴力をふるう夫に戸惑い反撥しながらも、つき従う妻。典型的な夫婦像を描く作品の底に、亡き戦友への鎮魂の情を潜め、根源的な哀しみを鋭く突きつける傑作。
緊張した透明度の高い硬質な文体。鋭角的に切り抉られた精神の軌跡。人間の底深い生の根源を鋭く問い続ける藤枝静男の名篇「欣求浄土」「一家団欒」を含む『欣求浄土』、藤枝文学の極北と称賛された感動の名作、野間文芸賞受賞の『悲しいだけ』を併録。 ●欣求浄土 ●悲しいだけ
地上40メートルにそびえる華麗な帆船レストランの屋上で、白骨死体が見つかった。わずか3日間で白骨化してしまったのだ。死体の身元は判明しそうだったが事件は二転三転!著者と犯人が仕掛けた大きな罠とは何か?奇抜なシチュエーションと緻密な密室トリック!推理ファン必読の大型新人デビュー快作。
中国三代奇書を超える大伝奇ロマン。軍師に姜子牙(太公望)を得て紂王討伐の軍を興した周の文王は、征途なかばにして世を去った。子姫発が跡を嗣ぎ武王を名乗る。一方、都朝歌では、千年の狐狸精妲己(妲妃)に欺弄されて、紂王が自堕落な日々を過していた。しだいに民の間に怨嗟の声がつのり、諸侯は相次いで旗揚げ、武王を盟主と仰いで会盟の地孟津へと兵馬を進めるー。全3巻。