出版社 : 講談社
慶長5年9月15日(1600年10月21日)。美濃国・関ヶ原で起こった世紀の大決戦。東軍の総大将・徳川家康と西軍の実質的な大将・石田三成の天下を分ける戦いとして知られるが、勝敗の鍵を握ったのはこの二人だけではなかった。そのもっとも重要な人物は小早川秀秋。彼の裏切りは予測されていたにもかかわらず、味方に引き入れようと両軍の将たちは蠢いていた……前作をスケールアップして、7人の人気歴史作家が関ヶ原の戦場を活写する。累計28万部突破の大好評「決戦!シリーズ」第6弾! 葉室麟(黒田長政) 吉川永青(島左近) 東郷隆(仙石久勝) 簑輪諒(小川祐忠) 宮本昌孝(本多忠勝) 天野純希(小早川秀秋) 冲方丁(大谷吉嗣)
信州小布施の豪商の惣領息子・高井三九郎は、葛飾北斎の弟子になるために江戸へやって来た。だが相手にしてもらえず、美人画絵師の渓斎英泉にからかわれたり、北斎の娘・お栄にこき使われたりで、弟子入りの話はうやむや。そんな折、北斎の贋作が出回る事件が出来し…。浮世絵師たちの姿を描いた長編歴史小説。
『サスツルギの亡霊』が2019年「本屋大賞 発掘部門『超発掘本!』」に選出された、著者の「もうひとつの超発掘本!」が文庫化。 「修道士殺し」の真相と、キリストの「聖遺物」を巡る謎。 <これは、日本のダン・ブラウンだ!> 妻を人質に取られ、逃亡した神殿騎士を探す旅に出た鍜冶屋の男。道中、何者かに襲われたことから、これがただの人探しではないことを知る。金貨に刻まれた暗号、十字軍遠征の真相、そしてキリスト教圏を揺るがす聖遺物の行方。謎の騎士は本当に存在するのか。誰のことも信じるな。歴史の巨大な謎に迫る! 2019年の「本屋大賞」発表会で「知らなかったけど、読んでみたいと思った」と会場にいたすべての人に強い印象を残し、話題をさらった『サスツルギの亡霊』推薦者の書店員・蔦屋書店諏訪中洲店の立木恵里奈さんの名スピーチ。その中で選出作である『サスツルギの亡霊』を差し置いて「文庫化してほしい!」と熱く語られたた本作が、このタイミングでついに文庫化! 「もうマニアックとは言わせない!」たった一人の書店員の、熱い、熱い声で刊行決定!
小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。 「ぼくは人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」 千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死に至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。 「悪はある。悪としか呼びようのないものが」 殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族……そして、夫婦。 はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。 社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。
クジラ=AIと対峙せよーー さもなくばヒトの創作は、終わる。 AIの下請けとなった元作曲家に 自殺した天才作曲家が残した謎は未完の新曲と“指”だった。 『虹を待つ彼女』で横溝正史ミステリ大賞を受賞し、 ますます活躍の場を広げる逸木 裕による心揺さぶる音楽ミステリー! ☆☆☆ ヒトはもう、創作らなくていいーー 人工知能が個人にあわせて作曲をするアプリ「Jing」が普及し、作曲家は絶滅した。 「Jing」専属検査員である元作曲家・岡部の元に、 残り少ない現役作曲家で親友の名塚が自殺したと知らせが入る。 そして、名塚から自らの指をかたどった謎のオブジェと未完の新曲が送られてきたのだ。 名塚を慕うピアニスト・梨紗とともにその意図を追ううち、岡部はAI社会の巨大な謎に肉薄していくーー。 私達はなぜ創作するのか。この衝動はどこから来るのか。 横溝正史ミステリ大賞受賞作家による衝撃の近未来ミステリー!
異世界で蔓延した「脚気」から人々を救うため奔走したエイジとティアマト。 異変の原因を突き止めた二人(?)は、この世界を立て直すことを決意する。 ティアマトに加え、魔狼(フェンリル)のベイズ、妖精猫(ケットシー)のヒエロニュムスが仲間となり、4人は新たな旅に出ることになった。 そして、旅芸人のマードック一座と同道しながらたどりついたノルーア王国で、エイジは新たな危機に直面することとなる!
自分が何者かわからない主人公に「ゼロ」という名を与えたのは不思議な小動物・ナビだった。冒険の前にステータスを割り振りタフネスさを有すオークとなったゼロは、恋仲となったドワーフの女性・ガーネットと添い遂げようとした矢先に命を落としてしまう。かつて命を落としてもオークとして生まれ変わったゼロは「今度こそガーネットを守る」ため、あえて「エルフ」への転生を決意。オークの加護にエルフの魔法力…まさに無敵!?
大学卒業を控え、進学も就職も選べなかった「私」こと楠田由宇子は「滴水古書堂」という古本屋の店主の古戸時久と知り合う。古戸は右半身にあたる部分がなぜか時折奇怪に蠢き、まさに「名状しがたい」動作をする男だった。店が取り扱う商品に漫画やベストセラーなどは一切なく、普通の流通から弾き出されたような奇妙なものばかり。しかし、店の空気に不思議な縁を感じた由宇子はそこで働くことにしたのだった。そんなある日、一本の電話が店にかかってくる。なんでも、古戸の師匠のような老婆からの依頼だという。由宇子は古戸とともに鎌倉に向かうのだが、それは奇妙な事件のほんの小さな入り口に過ぎなかった。
戦う花魁。シリーズ、開幕! 第13回小説現代長編新人賞奨励賞受賞。 天明期の江戸・吉原。大見世である「黒羽屋」の最高級遊女・花魁として名を馳せる主人公の瑠璃は、江戸に跋扈する鬼を滅する闇組織・黒雲の頭領という裏の顔を持っていた。彼女は妖刀・飛雷を操り、恨みを強く抱いて死んだ者がなる「鬼」を退治するのを任務としていたのだ。遊女の身でありながら自由な立場と権力を有するその強い力に惹かれ、様々な妖が瑠璃の下に集まることもしばしば。黒羽屋で若い衆として働きながら瑠璃を支える黒雲のメンバーに裕福な太客たち、仲の良い朋輩にも恵まれている瑠璃だが、己が持つ尋常ならざる力と鬼に対する嗜虐的な思考に苦悩もしていた。そんなある時、親友でもある朋輩が失踪した。
生まれ変わっても、本に埋もれていたい。 女王の図書館は、天体をめぐりめぐってあなたのもとへ。 《この彗星図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている。知らない、読んだことがない、見つからないーー。 そんなことはどうでもよろしい。読みたければ、世界をくまなく歩き、発見されたし。運良く手に入れられたら、未知の歓びを得られるだろう。(彗星図書館・司書)》 小説の女王・皆川博子が耽溺した、永遠に残したい本の数々。 『辺境図書館』に続く、完全保存版ブックガイド。(短編も一本収蔵)
魔王軍でありながら魔法が使えない暗黒兵士ダリエルは、 才覚と行動力を武器に四天王補佐に上り詰め、辣腕を振るっていた。 だが四天王が代替わりした途端、ダリエルは軍を解雇されてしまう。 失意に暮れるダリエルだが、人間の村に辿り着き、 魔族には使えないはずの冒険者のスキルを開花させる! 「俺は……、人間だった?」 第二の人生をこの村で送ると決めたダリエルのもとに、 続々舞い込む依頼!トラブル!いちゃもん!決闘!! 天性のスキルと古巣で鍛えた調整力で、元・暗黒兵士がすっきり解決! 書き下ろしエピソードを加えて待望の書籍化!!
日本の政治は終わってる! だったら私が変えてやる! 国のため、社会のため、企業のため、 個人が人知れず犠牲を強いられるのは絶対におかしい。 私物化された権力の横暴を前に、新米政治家秘書が見出した道とはーー? ベテラン衆議院議員・久富隆一の秘書を父に持つ藤木花織は、十年近く働いた一流商社を辞め、久富事務所に転職。慣れない業務に慌ただしい毎日を送る中、突然久富から呼び出され、父と一緒に財務秘書ーー<金庫番>になるよう打診される。 実は政治が好きでもなければ、興味もなかった花織は、誰にも明かせぬ理由を胸に、この世界に飛び込んでいたのだが……。
おじいちゃんが推理作家で、おばあちゃんが法医学者、父さんが検事で母さんが弁護士、お兄ちゃんが刑事でお姉ちゃんがニュースキャスター、弟が探偵役者で妹はVR探偵。名探偵一家のサポートに徹するぼくだけれど、ある日強烈な「首吊り死体」を発見し、連続殺人事件を追うことに。被疑者は怪人・ヴェールドマン。布に異様な執着を示す犯罪スタイルからそう呼ばれているー。
夫婦で営む養生所“毛玉堂”にやってくるのは、病める動物たちと悩める飼い主たち。“人情”という妙薬が、傷ついた心と体を癒やしていくー。江戸の世でも、ペットを思う気持ちは変わらない。もふっと可愛くほっこり温かい傑作時代小説。
東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。岩楯の相棒となる深水巡査部長、高井戸署署長、鑑識課長らも同席するなかで、大柄で肥満した遺体にメスが入れられていった。と、そのとき、立会人たちが発疹や出血、痒みに襲われ、感染症の疑いでパニックが起きる。岩楯らは隔離されるが、赤堀には心当たりがあった。赤堀は騒ぎの原因を解説し、殺人と推定された被害者の死亡推定月日に迫ろうとする!
江國香織さん、陶酔! 小説風に書くと、“「革新的? 確信犯的? なんといっていいかわからないわ、でも、すみずみまでほんとうにおもしろい」と香織は言った。「小説のなかで何度も発生するのね、小説が」そう続け、「それにしても、きび団子」と感に堪えたように呟いて、「こんな小説、片岡義男にしか絶対に書けないわ」と、幸福そうなためいきをついた”のでした。 デビューしたばかりの青年作家・日高は、勝負の2冊目執筆のため、かつて親しかった3人の美女を訪ねようと思い立つ。その間にも、創作の素材となる出会いが次々に舞い込んできて……。 小説はどのように発生し、形になるのか。めぐり逢いから生まれる創造の過程を愉しく描く。 瑞々しい感性を持つ80歳の “永遠の青年”片岡義男、4年ぶりの最新長篇。 1 ラプソディック担担麺 2 裸の彼女を西陽がかすめる 3 笑ってはいるけれど 4 エリカの花、アカシアの雨 5 ため息をつく幸せ 6 発想して組み立てる 付録短編 踏切を渡ってコロッケ
警察官五人を殺し、確定死刑囚として独房にいながらも難事件を解決する月澤凌士。彼は「闇探偵」と呼ばれ、警視庁捜査一課の百成完とバディを組む。ある日、月澤が収監された脳科学医療刑務所で毒殺事件が発生。さらに所長が撲殺される。直前に移送されてきた天才犯罪者の女は黒幕なのか?隔絶された刑務所で、二人は凶悪犯を制圧しタイムリミットまでに真相を見抜けるか!?
あなたは見抜けますか? 彼の秘密、彼女の真実ーー 静岡書店大賞<映像化したい文庫部門>受賞の著者が紡ぐ、 世界がめまぐるしく反転する感動の恋愛ミステリー 気がつくと駿府公園の中央広場にいた。ぼくはーー誰なんだ? 記憶を失ったぼくに話しかけてきた、柔らかな雰囲気の大学生、開登。人助けが趣味だという彼と、ぼくは失った過去を探しに出かける。心を苛む焦燥感。そして思い出す。ぼくは教師で、助けたい子がいるんだ! だが、ぼくの過去には驚きの秘密が……!? 本当の自分が見つかる、衝撃と感動が詰まった恋愛ミステリー。
絶対に君を守ってみせるーー 隔絶された街でコロシアイ選挙が始まる! ☆☆☆ 発売前から絶賛の嵐! 声優・上村祐翔氏 「真実を求めて進み続ける神谷才。その「愛」に心が震えました」 声優・木村良平氏 「前日譚? スピンオフ? そんな油断は、この物語の前では命取りでした」 声優・朴ロ美氏(ロは王へんに路) 「まるで仮想世界のギリシャ悲劇。 リリックとトリックに満ちた世界で 『自分と向き合うこと』への重さがズシンと響きました」 ☆☆☆ 「君を守る、たとえこの手を血に汚してでも」 渋谷の異空間に隔離された政治一族・神谷家。 そこは投票で選出された人を殺す、残酷な”剪定選挙”が支配する空間だった。 冷徹な父を嫌悪する才は愛する咲恵を守るため、選挙に参加するがーー。 完璧な兄、不穏な叔父、奔放な姉貴分、そして最愛の人 ……あなたは誰を殺しますか? 大人気VRゲーム「東京クロノス」完全新作ストーリー。