出版社 : 集英社
母親と二人暮らしをしていたまちるははたちの誕生日直前、死んだと思っていた父からマンションを相続する。元恋人の幼なじみや、父の同居人だった女性との奇妙な友情。新しい部屋で重ねる日常。少しずつ自立していく、まちる…。諦念とユーモアをやわらかな会話で紡ぐ秀作。第26回すばる文学賞受賞。
いつか里一番の忍者になってやる!落ちこぼれだけど、夢は大きなナルトは、忍者学校をなんとか卒業。忍者として第一歩を踏み出す。「護衛」という大仕事を依頼され、はりきっていたのも束の間、途中、襲ってきたのは“鬼人”と恐れられる強敵だった。ナルトたちに勝算はあるのか?新感覚・忍者、ナルトが小説でも大活躍。
人語を解する猫のフェリス、そして、フェリスの言葉を解する少年・龍太。龍太のまわりに、次々と不可解な事件が!その場で聞こえた、猫の鳴き声の正体は?フェリスは、仲間の猫の手を借りて、龍太とともにその謎に挑む!第11回ジャンプ小説大賞入選作+龍太の子ども時代を描く書き下ろし1編収録。ちょっとスリリングでちょっとハートフル、新鋭の摩訶不思議ワールドが、「BLEACH」の久保帯人とのコラボレーションで登場。
古の巨神テュポンの“意志”を前に、アテナの聖闘士たちは為す術もなく敗れさった。だが彼らは、傷ついた体を癒すことなく再び戦いへと向かう。よみがえりし古の神をーテュポンの“意志”を封印するために…!伝説の“ギガントマキア”をつづった大人気コミックのオリジナルストーリー。堂々の完結編。
シリーズ第1作『ストームブレイカー』で日本のファンのハートを早くもつかんだヒーロー、ぼくらのアレックス・ライダーは、本国イギリスだけでなく、すでに世界16カ国の若者たちの間でも人気沸騰中。第2作では前作にも勝るとも劣らないハイテク新兵器が登場するほか、アレックスが一瞬、気絶しそうになるくらいの美女が現れる。
2003年NHK正月時代劇の主人公で話題。明治新政府の施策の多くを構想し、日本の近代化を仕掛けた男。幕末に散った悲運の名奉行、驚くべき先見性と凛然たる生涯。「小説上杉鷹山」に並ぶ、著者渾身の歴史長編。
「不一致。再生を中断せよ。」近未来の国連によって、もう一度歴史をなぞることになった2.26事件の首謀者たち。彼らは国連の意図に反して、かつての昭和維新を成功させようとするが。恩田陸渾身の歴史SF大作。
ある日、目細の安吉一家に客分として現れた、時代がかった老侠客。その名も山本政五郎ーすなわち幕末から生き延びた、清水の次郎長の子分・小政だというのだが…。表題作「残侠」など、天下の夜盗「天切り松」が六尺四方にしか聞こえぬ闇がたりの声音で物語る、義賊一家の縦横無尽の大活躍八編。粋でいなせな怪盗たちが大正モダンの大東京を駆け抜ける、感動の傑作シリーズ第二弾。
勝利と年上のいとこ、かれんの恋は順調。でも秘密の恋ゆえに色々と気になる事が…。かれんに思いを寄せる同僚の存在、勝利にも迫ってくる下級生がいる。微妙な四角関係にゆらぐ恋の行方は!?
無人の浜で、沖を行く船に手旗信号を送り続ける義足の少女。自らの棺にするために難破船を修理する瀕死の男ー。自殺願望を抱く青年が、偶然たどりついた海辺で見た、生と死の風景。映画『千年旅人』の世界を描いた「砂を走る船」ほか、全三篇を収録。個人の生死を超越して流れる、時という大河。その河の「彼岸」に渡らず、悠々と流れを下る“千年旅人”たちがいる…。著者の死生観を示す傑作短篇集。
雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。現場付近では、絶滅したはずのオオカミを目撃したという噂が流れる。果たして「犯人」は生きのびたニホンオオカミなのか?やがて、次次と血に飢えた謎の獣による犠牲者が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まる。獣と人間の壮絶な闘いを描き、第19回新田次郎文学賞を受賞した傑作冒険小説。
病院長の孫娘が誘拐された。“身代金”は入院患者の命だ!標的は病院に身を隠していた被告人。挑戦か陰謀か。悪魔のゲームの幕開けか!?そして、もう一つの誘拐が…。逆転に次ぐ逆転!衝撃と興奮の傑作巨編。
彼は、1932年1月、私の人生にはいってきて、それからは一度も立ち去ることはなかった。あのときから四半世紀あまりが過ぎた。そのひとのためには喜んで生命さえも投げだしていいと思う少年の日の友情。第二次大戦前の暗い雰囲気を背景に、貴族の美少年とユダヤ人医師の息子の友情と別れと悲劇的な「再会」を描く必読の青春の書。
一枚のモノクローム写真に秘められた懐かしくいとおしい日々の記憶。人生の晩年を迎えようとしている女性随筆家は、愛した男への思いを胸に生きてきた。だが、小さな出来事が平穏な生活にさざ波をたてる…。表題作「夢のかたみ」ほか、再会の一夜のドラマを綴る「チルチルの丘」など、遠い日のエロスを溢れるノスタルジーで描く。失われた時間への哀惜と感傷に満ちた5編。
甘ったれでわがままな7歳の少女、手毬。家族に愛され、平穏な日々をおくるはずだったのに…。17歳、かつては姉だった人を母親と呼ぶ二人だけの暮らし。27歳で掴んだ結婚という名の幸せ。その家庭を捨て幼なじみと駆け落ちした37歳。そして…。複雑に絡みもつれる家族の絆、愛と憎しみ。運命に流されるひとりの女性の歳月を、半世紀にわたって描く連作長編小説。