出版社 : 集英社
経営危機に直面した佐世保重工(SSK)は、銀行団と大株主間の思惑、利害が複雑に絡み合い、再建計画は漂流を続けていた。更には地元自治体、及び福田政権をも巻き込んで救済策が模索されていた。経済界の重鎮永野重雄は、来島どっくグループの社長坪内寿夫にSSKの再建を要請する。苦悩の末、要請をうけた坪内は、私財280億円を投入、ドロ沼の労使対決から見事にSSKを蘇らせる。迫真の実名経済小説。
深遠の淵よりいでし魔のもの『超魔』と、超魔を深遠に封ずる者『〓殺師(ようさつし)』-それは相反する二つの力の存在である。人知れぬ闇の中で、両者は互いの生死を賭けて戦っている…。優れた霊感を持つタロットカードの占師“糺の姫君”のもとに、一通の封書が届いた。高一の娘が突然倒れたが、医学的には原因不明、それをみて欲しいという母親からの依頼だ。カードには“死に神”が現れた。超魔の出現か?〓殺師の千剣破と竜樹が呼び出され、二人は急いで少女のいる病院へ向かった。
1992年某日未明、東京は突如、悲鳴をあげた。都庁と向かい合う新宿中央公園に、忽然と中世ヨーロッパの城郭が聳えたったのだ。しかも武装した騎士たちが奇声をあげながら市民を追い回した。上空には巨大な竜が舞い、近づいたヘリを叩き落とした。この不可解な闖入者たちに対抗したのは自衛隊員たちだった。しばしの睨み合いのなか、一発の銃声を合図に戦闘が始まった。だが、緒戦の勝敗はあっけなく決まった。実戦経験のない自衛隊側の一方的な敗北に終わったのだ。そして、いま…。
一枚の絵のために祖国ロシアを追放された画家バラノフ。ヒトラーのドイツからも追われアメリカに渡るが…亡命生活を送る画家の悲哀を描く「緑色の裸婦」他六編。第二次大戦から冷戦へ。時代を読みながら、芸術家、中年夫婦、若者たちのすがたをドラマチックな構成力としゃれた語り口で活写するショーの傑作短編集。
南条家の双子姉妹。顔はそっくりだが性格は正反対。のんびり屋の姉・麗子は結婚して1児の母となったが、妹・美和は相変わらず〈暗黒通り〉の女ボス。赤ン坊の“サッチャン”を囲んで順風満帆の南条ファミリーを狙う不審な影、影、影。ある日、邸の地下室から若い女の死体が発見され、サッちゃんが消えた!?一家を襲う怪事件に立ち向かう双子コンビの大冒険がはじまった…。「ウェディングドレスはお待ちかね」の続編。
地球紛争が増大し、テロや革命が日常茶飯事となった世界ー。だが、愛美の心を占めるのは、恋人・洸への淡い思いだった。洸の妹・ゆかりを狙った誘拐事件に遭遇した愛美は、間一髪、野獣のような精悍さを持つ少年・裕生に救出された。洸をつけ狙うテロ集団“赤い牙”や裕生を追う謎の組織が、つぎつぎと愛美を襲う。追われる身でありながら、命を賭けて愛美を救おうとする裕生。超人的戦闘能力を持つ裕生をかりたてる愛美に秘められた謎とは?その秘密が徐々に暴かれようとしていた。
アニヒコとノボルの率いる血鹿島討伐軍は、ハヤトの死霊と耳族を征伐し、凱旋した。アニヒコとイスケ姫の結婚というめでたい一時も、クナ軍の邪馬台国侵攻によりうち破られ、倭の国はしだいに大乱の兆しを強めていく。新しい国造りに燃えるタケル、マサル、ノボルの三人は、強力な騎馬軍をつくるため、三者三様の運搬方法を胸に、馬を求めて加羅の国へ渡るのだった。三人の無事を祈って見送るイヨ。そのイヨを見守るヒミコ。彼女の胸の内にあるものは…。好評古代ロマン第2弾。
東京高輪でおきた社長殺しの容疑で逮捕された古沢克彦は無実を叫びながら、獄中で自殺した。兄の無実を信じ名誉回復の再審を弁護士に依頼する妹秀美。だが、公判中の被告人の死は、有罪ではなく無実というのが法律上の建前で再審請求には該当しない。マスコミが騒ぎ、殺人者に仕立て上げられた兄の無実を晴らすために、秀美が打った奇策と意外な事実とは…。真実を問う長編法廷ミステリー。
藤堂エイスケ、34歳。一流商事会社の課長代理。人間は朝起きて夜寝るものだという思想の持ち主。そして“私”25歳。夜に起きて、朝に寝るという生活。このふたりが恋仲になったのだが…(表題作)。ほかに、紳士然としていた男が、実は女になることにあこがれていたという性倒錯の世界を描く『ゆめのパパ』など、全8篇を収録。
忘れかけていた、ぬくもりが伝わってくる〈家族〉を舞台にした連作「トマトジュースをもう一杯」。『のみや』という飲み屋に集まるサラリーマンたちと怪僧・宋海が繰り広げるユーモア連作「千鳥足劇場」。臨終間際の租父が見せたウインクの意味は?意外な結末でアッと言わせる7篇の物語やタイムトラベル装置のついた車で旅する2人の男の珍道中など、奇想天外、抱腹絶倒のショートショート集。