出版社 : 集英社
あたしは恵、12歳、ロビンソン学園の最年長。この学園は、理由があって両親と住めなかったり、両親がいなかったりする子供たちの施設だ。これまで面倒をみてくれたロビンソンおばあちゃんが亡くなった。代わりにやってきたのは、黒沢さんという40くらいの女の人。これまでと違って行儀作法や規律に厳しいので、あたしはことごとく反発を始めた。どんな意地悪にも、あたしは負けない。
夢は(女子剣道日本一!)の千倉雛子。三歳から剣道できたえた元気少女だ。でも「知性・母性・清純」がモットーの名門、香蘭女子高へ入学しちゃったので、困ったッ。思いあまって、修練館男子高の剣道部へ合同練習を申しこんだけど、この剣道部ときたら部員はたったの4人。しかも天野章吾って主将が顔は雛子好みだが口の悪いヤツで…。夢と恋ひとすじにがんばる少女の青春記。
地の果て、ペルー。風吹きすさぶ高山地帯。獣の血に目ざめた男たちの銃弾が、岩肌を打ち砕く!ゲリラの指導者になった「狼」竜一と、彼を追う傭兵・村沢のあくなき執念と闘い。(解説・逢坂 剛)
熱砂の西サハラ、苛烈な日差しの下に飛び交う銃弾と砲弾、謀略、殺戮、戦闘、裏切り、サバイバル…。この物語では、そうしたものが、激しくぶつかり合い、混じりあい、あるいは反発し、互いを退け合い、溶けては分離し、まったく気をゆるめる間もなく空へ噴きあがる。
惨殺された愛するシャヒーナの、血に染まった心臓を掌に載せて、香坂正次はある決意を胸に刻みつけた。やがて荒々しい意志が日本を覆いはじめる。密輸船の乗組員が謎の失跡をし、闇の利権フィクサーが失脚、そして高級官僚が次々に死んでゆく…国家権力を主賓に招いた、正次の復讐の宴が始まったのだ。
世界各地に支社を持つ国際的なガードマン会社(V・G・S)の日本支社長のクリスは、日英の混血でハンサムな青年。ところが遊び好きで仕事大嫌い人間ときているから、美人秘書の慶子は気を抜いていられない。一兆ドルの頭脳を持つエレクトロニクスの権威、毛生え薬の秘密を抱えた薄ハゲの元C・I・A局員など、世界からやってくる要人をめぐって巻き起る騒動ー。洒落た感覚で描くユーモア・サスペンス。
倶知安町郊外の古い廃工場の中、背中に強い衝撃を受けて関口啓子は倒れた。気がついたとき一人の男が…。その男は通称“丸秀”と呼ばれ、大工をしながらひっそりと生きている男だった。“丸秀”とはいったい何者なのか?関口の問いに何も語らない“丸秀”。しかし、彼は何かを恐めている。その恐れているものとは何なのか。北海道を舞台に描く逃走と追跡の物語。
ニューヨークでイエロー・キャブの運転手をしている元大リーガーのジョージ・ハイダーは突然神戸に呼び戻された。彼はこの街で黒人との混血として生れ育ち、5年前にはここをフランチャイズとするパ・リーグのチームで投げていた。そのチームで今季大活躍のアメリカ人投手の妻が誘拐され、それを捜し出すニワカ探偵がこんどの仕事だ。ジョージの妻惟子も失踪したままで、その姿をこの神戸で見かけたものがいる…。
そのひとは、いつもなんの前ぶれもなしに現われた。日灼けした顔と、大きなからだからは房総半島の潮の香りがした。秋子は夫が戦死したあと、一人息子を育てあげ、仕事を続けてきた。月に一度、或はふた月に一度、二人は逢瀬を楽しんだ。そのひとと会った夜、息子に「潮風の匂いがする」と言われ、動揺する秋子。(「海の匂い」)表題作ほか、珠玉の八篇収録。
父母を殺されたイギリスへの復讐を誓った孤独なアイルランド人テロリストがアメリカに潜入、ワシントンを血に染めて、ひとりまたひとりイギリス人が殺される。無差別な報復は、折から、ステルス爆撃機共同配備協議のため来米する英首相サッチャーに向けられた。姿なき暗殺者を阻止せよ!特別プロジェクト「レインダンサー」が発動されるが…。グリーン・ベレーとしてヴェトナムに参戦し、その後シークレット・サービスとしてニクソン大統領の護衛を務めた経験をもつ著者が、国際舞台を背景にリアルに描くミリテク・アクション。
気に入った女の子には熱いキッス。気にいらねえ野郎には、固い地面にキスを。ギャルとギャングが入り乱れる悪人海岸。キザな私立探偵シローが、オンボロ車でつっ走る。(解説・藤田宜永)
ケンイチとミサコがつきあいはじめたばかりの、高校2年の夏休み。風祭の頼みで母校・M中の水泳部のコーチをすることになったケンイチは、奇妙な事件に巻きこまれた。水泳部の顧問〈シンドバッド〉こと伊丹先生が部室で何者かに襲われ、しかもその部屋は密室だったのだ。水泳部の美少女・麗美と伊丹先生をめぐるさまざまな噂が渦巻くなか、事件解決にのりだしたケンイチとミサコは…。
他のスポーツはダメだけど、水泳だけには自信のあった千苑。準備体操もしないで泳いでたらプールのまん中で「助けて〜ェッ!」記憶はないけど、千苑を助けてくれたのが水城昌也というハンサム・ボーイ。そ、それも、MOUTH TO MOUTHでね。BFの航にはそのことを言いそびれているうちにTV局で昌也とバッタリ。なんとタレントとしてデビューするんだって…。
中学3年の池上花音。3年5組の教室はいつもの仲間たちー淳悦に一泉、頼子や可織たちーでにぎやかだ。でも受験生だもん、話題は志望高校のことだったりするのね。でも、そんな日々の中で、坂本先生が結婚し、おばあちゃんが亡くなって、花音はまたひとつ、心の階段を登っていく。そして、淳悦と一泉の間でゆれる自分の心にも、決着をつけようとするのだが…。