出版社 : 集英社
未亡人のお母ちゃんがオトコを作ったのでこの夏は不良しちゃおう、と家出した歩美。もとBFの走一や親友の千泳の忠告を聞いても、見知らぬ男に処女をやっちまっても、歩美の心は迷路の中にいるように不安だ。そんなある日、捨て猫が拾われるように、マイという女性に歩美は拾われて…。愛を求めて、青春の迷路の中をさまよう16歳の少女の、涙と感動のひと夏物語。
あたしは、晩夏の閑散とした水族館にいた。そこで、ゲジゲジ眉のおじさんと、すっごい美形の紳士を見かけた。なにやら怪しげな2人の会話に耳を向けると…なんと三枝絵夢のこと、話してるじゃないの。絵夢!今や人気絶頂のアイドル…そして、あたしのただ1人の親友。なんかイヤな予感、なぁんて思ってたら、胤堂とかいう変な探偵と一緒に国際的テロ事件に巻きこまれていって…。
「金に尻尾を振って集まってくる連中じゃ、勤まりそうもない仕事なんだよ」バイト学生の水野竜一に深江は言った。自室の壁にペルーの地図を貼り、いつかその地にはばたきたいと夢みている竜一は、そのひとことで心を決めた。20億円もの金に目もくれない男たちが、自らの肉体と知恵を武器に巨大企業を追いつめてゆく。竜一21歳、暑くて危険な夏が始まった。
「あたしの誇りは竜よ。あたしの狼、冬に向かって走る狼」女は唇を重ねる。水野竜一が戻ってきた。2年間、ペルーでゲリラとなり、殺人術と大いなる誇りを身につけて。だが、かつて生命を賭けて共に闘った深江は行方不明だった。深江を探す竜一の前に、銃弾の暴力が立ちふさがる。仲間が死ぬ。老警部「おいぼれ犬」の姿がチラつく。巨大な、姿を見せぬ敵に、ゲリラ戦士竜一がついに牙をむいた。
あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法面の守護神とあがめられるその男に近づいていった。どんな手段を使っても、奴のもとで仕事をし、認められるのだーそして、彼の前には血と暴力の支配するアフリカの大地が開けた。人の世の地獄、野望と絶望を高らかに謳いあげた船戸与一大ロマンの華麗なる船出。
正次が「灰色熊」に与えられた仕事は、西サハラの砂漠の中にある小さな鉱山を敵の攻撃から守ることだった。正次は火のように燃えた。男になるんだ!重機関銃カリバー50が咆え、戦闘車が炎をあげて横転するーそして夜、戦いを終えた正次の頭上には、銀の砂をぶちまけたように無数の星が静寂の中に散らばる。
嵐の日、舞台は那覇。組織に追われて逃げてきた原口泰三。今は小さなホテルの経営者として、時に流されている東恩納順子。かつて愛し合った男と女の15年ぶりの邂逅。そして空白の歳月をつなぐハーフダラー銀貨のペンダント…。宿命の恋をサスペンス・タッチで描く。
もしかしたらそれは、言語にはならない。身振り手振りでも、伝わらない。笑うのとも、泣くのとも違う。どんなことをしても、何かが足りない。けれど胸につのるばかりのものを、そっと集めた短編集。
学園紛争、デモ、フォーク反戦集会。森の都・仙台。バロック音楽の響く喫茶店で出会い恋におちた二人。野間響子・18歳、家族と別れて暮す高校三年生。堂本渉・21歳、不思義な雰囲気をもつ大学生。悪夢のようなあの事件がなかったら、恋にも別な結末がありえたのだろうか…。60年代末期のあの熱狂は何だったのだろうか…。激しい時代の波のなかで花開いた危険で美しい恋。新境地をひらく長篇小説。
ローズは、滝の洞穴に捨てられていた女の子を、育てた。メリーは、12歳で初潮をむかえた。ローズが死んで、川を下って町におりていった。恋人ができて、結婚して、妊娠した。出産が近づくと、滝にむかった。ひとりで女の子を出産し、その子にローズという名前をつけ、滝の洞穴に捨てた。また、だれかが拾ってくれるだろう…雪の結晶のような物語。くり返しくり返し読んでも、あきることがない不思義な本。新しいフランス小説の奇跡。
キャッ!大学の学食で、エリカは手にした盆を思わずとり落した。一瞬、憎しみがこめられた強烈な「力」を感じたからだ。そして、プレイボーイと評判の折田という学生が「胸が…苦しい」といって息絶えた。殺したいほど憎い、と思った人間を念力で殺す力を持って生まれてしまった少女の運命をエリカとクロロックは救おうとするが…。
そもそもの、事件の起こりは薫の手紙。ワインレッドの封筒には、恐ろしく不愛想な招待状が入っていた。さっそく薫の家を訪ねてみるとーカーク、美女丸、シャルル、そしてなんと和矢までーみんなが笑顔でむかえてくれたのよ。うっ、感激。でも、突然、シャンデリアの明かりが消えたと思ったら…。90年夏公開予定の、アニメ映画のために書かれたマリナ・スペシャル版、ついに登場っ!
大松学園、別名〈体罰学園〉。すぐ竹刀を振りまわしたがる体育教師〈毛ガニ〉や、見るからに冷酷そうな数学の〈ヘビ・メタ〉なんかがニラミをきかせてる。事情あって転校してきた風美だけど、やっぱ学校の陰険なやり方には負けたくない。いろいろ抵抗ってもみるんだけど、他の生徒は冷たく見るだけなんだ。でも元マル族の頭で今はサッカーに熱中している哲也と同級生の恵子が味方になってくれて…。
亜夢は高校2年だが、1人でアパート暮らしをしている。その目的は、夢子さんを深し出すため。夢子さんとは死んだと聞かされいる母、でも亜夢にはどうしても、生きているように思える。親友の理津子は得意の占いで協力してくれてる。そんなある日、ケンカを目撃、亜夢は特技のカラテで思いもかけぬ助だちをし、俊介と知り合うことになった。ところが彼は、野本組の3代目だった。
「宮内に関わるな、死ぬ」-深夜にあたし(仙子)の家にかかってきた不気味な電話。宮内って何者?誰かがお兄ちゃんを狙っているの?透仙お兄ちゃん、青葉、恋人の温海さんと、捜査に乗りだしたあたしだけど、宮内家って何やらいわくありげな総合病院の経営者。お兄ちゃんはそこで家庭教師のアルバイトをすることになった。そして薔子さんという、運命の恋人と出会ったの…。
写真部の高橋ゆかりは、たえずファインダーを覗き続ける女の子、それも馬術部の伊東弘士の姿だけを追って…。すでにプリントだけで1500枚はある。父がプロ・カメラマンなので、写真部の中では特異な存在だ。弘士の妹・花菜子とは幼なじみで一番の友人であり、母どうしも仲がいい。しかし、ゆかりが馬術部に自由に出入りするようになっても、弘士とふたりでデートすることがなかった。