出版社 : 集英社
南米のコカインを駆逐せよ!ホワイトハウスから命を受けた退役将軍バーンズは、作戦の遂行を宿敵にして最良の友、那須野治朗に託す。那須野はキューバへ飛ぶが、愛機「ネオ・ゼロ」は敵に爆破されてしまう。絶体絶命の窮地の中、那須野とチーム・ゼロのメンバーは賭けに出る。伝説のパイロット、ぶれない男の生きざまの物語、ついにクライマックス。発表から25年冷めない熱。シリーズ感動の最終話。
五感の中でもっとも記憶が薄れないのが味覚。人間は食とともにある。健康のためには一日三食、規則正しい食生活を。心の健康のために、一日一作、規則正しい読書生活はいかが?ただしご注意を。「食」ではなく「味覚」、しかも「冒険」と銘打たれたこのアンソロジー、一筋縄ではいかないかも。ただ、14編どれもがリアルな味覚に訴えかける迫力と、飛び切りの面白さを備えていることは保証します。
武家の出身ながら、髪結いとして生きる少女・卯野。友人の花絵と、新しい商いの相談も楽しい日々を送っている。近頃ひいきの青物問屋のお嬢さん・里世は、火消しに恋をしているらしい。「恋を叶える」という卯野の噂を信じているようだが、度を超した頻度で呼ばれるようになり、家族も心配している様子。どうやら里世の思いは、ただの恋心ではないようで…。むすめ髪結いの奮闘記、第3弾。
誰もが顔見知りの小さな町トールオークス。深刻な犯罪とは無縁のこの町で、嵐の晩に、三歳の子供が忽然と消えた。全米の注目を集めたこの失踪事件は、住民総出の捜索でも警察の捜査でも、手がかりすら出てこない。絶望に抗いながら捜し続ける母親。そして、町の住民たちそれぞれが抱えていた秘密が次第に明らかになっていくなかで、意想外の真相が姿を現してーCWA新人賞受賞の傑作ミステリ!
聖徳太子が編纂した、わが国初の国史。『古事記』『日本書紀』の元となり、大化の改新の端緒となった乙巳の変で焼失した“初の国史”。太陽の女神アマテラスとは?蘇我馬子の命で聖徳太子が編んだ国史をめぐる時代小説。
日本から移住してはや5年。父と二人、オーストラリアに暮らす安藤真人は、現地の名門校、ワトソン・カレッジの10年生(16歳)になった。 Matt(マット・A)として学校に馴染み、演劇に打ち込み、言語の壁も異文化での混乱も、乗り越えられるように思えた。そこに、同じMattを名乗る転校生、マシュー・ウッドフォード(マット・W)がやってくる。 転校生のマット・Wは、ことあるごとに真人を挑発し、憎しみをぶつけてくる。 「人殺し! おれのじいさん、ジャップに人生台無しにされたんだ! 」。 第二次世界大戦、日本とオーストラリアの、負の歴史。 目をそむけてはならない事実に、真人ーーマット・A--は、自らの“アイデンティティ"と向き合う。 【著者略歴】 岩城けい(いわき・けい) 大阪府生まれ。2013年『さようなら、オレンジ』で第29回太宰治賞を受賞しデビュー。14年、同作で第8回大江健三郎賞を受賞。15年に刊行した『Masato』で17年、第32回坪田譲治文学賞を受賞。その他の著書に『ジャパン・トリップ』がある。
83歳、ケアハウス暮らし。人生はこれからが面白い! 高福祉国家オランダで空前のベストセラーを巻き起こした大ヒット老人小説 オランダ、アムステルダムのケアハウスに暮らすヘンドリック83歳。ただコーヒーを飲みながら死を待つ日々に嫌気がさした彼は、仲間とともに「オマニド(老いても死んでない)クラブ」を立ち上げる。遠足やカジノなどさまざまな催しを企画して、楽しく生きようと試みるヘンドリックたちだが…。 良い老後とは、人生とは何か。安楽死もある高福祉国家オランダを痛烈に皮肉る、笑いと涙、恋と友情の物語。オランダで30万部の大ヒット小説! ___ 親愛なる日本の読者の皆さんへ アムステルダムの北地区と日本の東京都は約9283キロ離れています。文化も9283キロ分、異なっているのかもしれません。ほんとうにそうなのかは、残念ながら日本のことをほとんど知らない年老いたアムステルダム市民の私にはわかりませんが。でも、国や文化の差が大きければ大きいほど、互いに学びあえる、ということは私にもわかります。少なくとも理論上はそうです。瓜二つの人間どうしが互いを高めあうことはあまりないでしょう。 それゆえ私は、オランダの老人ホームでの私の体験が日本でどのように受け止められるのか、非常に深い興味を抱いています。ぜひ皆さんからの感想を聞かせていただきたいです。日本の〈ヘンドリック・フルーン〉はどのように老後を過ごしているのか、日本にも嫌な施設長がいたり、独創的な〈オマニドクラブ〉が存在したりするのか(〈オマニド〉という言葉は少し日本語的に聞こえますね)。 なんといっても私の座右の銘は〈老いてなお好奇心の塊〉なのですから。 日本の読者の皆さんが驚くだけでなく、楽しんだり感動したりもしてくれることを願っています。 心をこめて、ヘンドリック・フルーンより ___ 谷川俊太郎さんコメント 神は細部に宿る 老いは細部を生きる ___ 【著者略歴】 ヘンドリック・フルーン Hendrik Groen 匿名作家。本書は文芸ウェブサイト上で連載され、のちに出版に至った。人口1700万人のオランダで30万部を超えるベストセラーとなり、36か国で版権が取得。本国ではテレビドラマ化も果たした。物語の内容については、「嘘の文はひとつもないが、全ての言葉が真実ではない」とのこと。 【訳者略歴】 長山さき (ながやま・さき) 1963年神戸生まれ。オランダ語翻訳者。関西学院大学大学院文学研究科修士課程修了。文化人類学を学ぶ。87年にライデン大学に留学。以降オランダに暮らし、現在はアムステルダム在住。訳書にトーン・テレヘン『ハリネズミの願い』『きげんのいいリス』(以上新潮社)、ハリー・ムリシュ『天国の発見』(バジリコ)、ヘールト・マック『ヨーロッパの100年』(徳間書店)ほか多数。 ※数字はすべて2018年8月
本場所の合間に、大相撲や力士の魅力を伝えるため、日本各地で開催される巡業。火の丸の様子を伺いに夏巡業に訪れたレイナと佑真は、そこで驚きの光景を目にする。なんと火ノ丸が女性ファンにモテモテで…!?
春の高校バレー開幕! 初出場を決めた福井県代表・清陰高校。 待ち受ける対戦相手は、身長202cmの未来の日本代表候補、川島賢峻を擁する北海道代表・鹿角山高校、インターハイを制した全国王者の福岡代表・箕宿高校、強いバレーを目指す監督のもと全国から選手が集う東京都代表・景星学園……。 だが清陰は、全国の強豪に臆することなく、築き上げてきたチームの力で頂点を目指す。身長163cmの熱血主将・小田と、秀才で毒舌家の副将・青木の3年生コンビ。急遽マネージャーとしてスカウトされた女バレの末森と、彼女に中学時代から想いを寄せてきた棺野の2年生コンビ。そして、セッターとして天才的な力を持ちながら他人と摩擦を起こしてばかりの灰島と、圧倒的な運動能力を持つエースだがプレッシャーに弱い黒羽の1年生コンビ。 この仲間で戦えるのは、今年の春高が最後。だからこそ、負けられない。シリーズ史上最も熱く、最も泣ける、最強の青春スポーツ小説。
直樹、専業主夫になるべきか悩む30歳出版社社員。慎一、離婚して孤独をもてあます35歳広告マン。幸太郎、モテないアイドルオタクの25歳公務員。家事は得意、でも専業主夫にはなりたくない。女性にモテない、けど男としては見られたい。強くありたい、から弱音を吐けない。男のプライドの新しいかたちを探る、“問いかけ”の物語。
現職知事の後継者が、選挙告示前に急死。後継候補を巡る争いに、突然名乗りを上げたオリンピックメダリスト、地元フィクサーや現職知事のスキャンダルを追う記者の思惑が交錯する。これまで四期連続当選してきた現職県知事・安川(76歳)は、今期限りでの引退を決める。後任については副知事の白井に任せるということで内々に話がまとまっていた。しかし、選挙告示の2ヶ月前に白井が急死し、次期知事候補は白紙に戻る。一方その頃、地元出身でオリンピックメダリストの中司涼子(42歳)が、突如知事選への出馬を表明する。公約に「冬季オリンピックの招致」を打ち上げ、一気に有力候補に躍り出る。混沌とした様相はさらに加速しー。隠された利権、過度な忖度、県民性の謎…。圧倒的な権力を持つ「地方の王様」を決める熾烈な争い。選挙小説の新機軸!
イングランドの思惑により“聖女”ジャンヌ・ダルクは、異端の“魔女”として処刑された。だが彼女の死は、フランスの民意を打倒イングランドへと結実させる。フランス各地では占領軍であるイングランド軍への反乱が勃発し、フランス女王シャルロットとブルゴーニュ公国のフィリップが歴史的な休戦協定を締結。運命の騎士リッシュモンはフランス軍元帥に返り咲いた…宮廷と貴族、人民が一丸となって、イングランド軍追放に向けて動き出す中、モンモランシは、ひとり戦線を離れ、ジャンヌ復活の方法を模索し続けていた…。混沌の百年戦争を描き尽くす歴史戦記+能力バトル+伝奇ファンタジーの三位一体巨編、驚愕の運命が待つ第5巻!!
ディアネイアから誘われてリゾート地に来た俺たちは、思い思いの水着で泳ぎを楽しんだり、湖で釣りを満喫したりと、リラックスして過ごしていた。だが、なぜか俺が釣り上げる獲物はレアものばかりで、いちいち周りを驚かせてしまうようだ。おまけに湖の底にいる化物が原因で巨大な水棲生物が暴れ始めて周囲はパニックに。だが俺のやることは変わらない。釣って捕らえて貫いて、俺の平穏を乱すやつらは残らず片付ける!さらに新たに“半強”の竜王・ナギニが現れて、いきなり弟子にしてほしいと言われ…!?小さな竜王の目的とは…?最強の自宅警備員がおくる、無敵で素敵で、悠々自適な異世界スローライフ、超安定の第6巻!
リューは高難易度のイベント、紅月の試練でディセクトゥムに勝利し、豪華な報酬を獲得した。新しい武器の紅戦棍は、リューのプレイスタイルにぴったりで、ソロプレイに更なる磨きがかかる!?クリア報酬の“召喚魔法”のスキルブックを試すと、現れたのはケモ耳姿の美幼女だった!さらに、太陽ことアポロが率いるギルド、“フラグメント”のメンバーと顔合わせ。そこには旧知の後輩、マオの姿が。仲間との新しい冒険が始まるかと思いきや、強敵を求め、ひとり竜の溪谷に立つリュー。今度の敵は飛竜、ワイバーン。空飛ぶ敵に単独で挑む!禍々しさがさらに増した神官(笑)の冒険記第二弾!!
弓は臆病者の武器。祖国でそういわれ続けてきた少年は、少女の言葉によって己の進むべき道を見いだし、守るべきものを得た。二年後、ブリューヌ王国はジスタートと同盟を組み、大国ムオジネルと開戦する。ティグルは病に伏せた父ウルスに代わり、初めての戦場へと向かった。戦争は順調に進んでいるかのように見えたが、奇襲を受けブリューヌ軍は戦線崩壊する。敗足するティグルの部隊。その窮地を救ったのはオルミッツ公国の戦姫、リュドミラだった。二年ぶりの再会を喜ぶ二人。しかし、その行く手には新たなる戦いが待ち受けていた。戦乱の世を舞台に、伝説の時代より続く闇の勢力との戦いが、今はじまる!!
魔族退治屋のクライヴは、突如現れた伝説の救世主ルーチェ(見た目幼女)に保護者に認定される。保護者になるならクライヴの言うことしか聞かないというルーチェを利用し、世界征服を企てるクライヴだが…!
"絶世のブス"ながらウェディングプランナーとして活躍するわたし、北條香澄は、 半分騙されたような形で、ついに変態課長久世さんと付き合うことになってしまった。 生まれて初めての恋人(!!)にどうふるまったらいいのかわからず、戸惑うわたしをよそに、久世課長は絶好調で距離を詰めてくる。 結婚が決まっているのに妙によそよそしい新郎新婦の相談に乗ったり、ホテル内のレストランを披露宴に使うために走り回ったりと、 相変わらずさまざまなドラマが生まれるこの仕事。 でも、先輩プランナーのもっちさんが久世課長と抱き合っているのを目撃してしまって……!?
兄が営む『鍵屋甘味処改』のお隣、『つつじ和菓子本舗』で和菓子職人修業中の多喜次。 看板娘・祐雨子への片想いは相変わらずの状態で、彼女の無邪気な言動に右往左往するばかり。 おまけに後から入ったバイトの柴倉は、イケメンで客受けがよい上、技術も多喜次よりずっとある。 のみならず、祐雨子とも打ち解けている様子で、多喜次としては気が気じゃない。 その柴倉も、多喜次と祐雨子の関係を気にしていた。 そんなある日、祐雨子の父で『つつじ和菓子本舗』の店主である祐が不思議な自殺志願者を拾ってきて…? 気難しいロマンスグレーの宮司、フォーチュンクッキーを求める女子大生、和菓子嫌いな少年と和菓子好きな美少女ーー 『つつじ和菓子本舗』は今日も賑やかに営業中!
東京でのめまぐるしすぎる生活に馴染めなかった高校生のひろは、祖母の暮らす京都・伏見の蓮見神社に引っ越すこととなった。 幼なじみで造り酒屋の息子・拓己とその家族に世話を焼かれながらの新しい暮らしは、ひろの心を優しく温かくほぐしていく。 昔、伏見で友達になった「しろ」とも嬉しい再会を果たしたひろは、拓己の家で、酒造りの要である井戸水に異変が起こっていることを知る。 井戸から水が溢れるなか、ひろの耳には、他の誰にも聞こえない不思議な声が届いていて…!? 京都伏見の小さな神社と造り酒屋を舞台にした、ほっこりじんわり、あやかし物語!
甘くてかわいいだけじゃない、人気作家が描くスパイスの効いた“おいしい"話。 全五編収録。 女性専用の人材派遣会社『クッキー&クリーム』に所属している“フレンド要員"である七実。 今日の依頼人は、大学四年生の村本香住。「高校時代の親友と久しぶりで会う感じで」というリクエストのもと、 人気のデザートブッフェに行くことになるが……。 青木祐子「レンタルフレンド 」 父が突然会社を辞めて、たい焼屋を始めてしまった。 開店当初こそ行列ができたが、最近はうまくいっていないのが、中学生である藍にもわかる。 父の脱サラのせいで転校せねばならず、クラスメイトのモギタカシは超絶ウザいちょっかいをかけてくるし、 イライラしながら帰り道にある神社に寄ると、そこで狐目の不思議な青年と出会い……? 阿部暁子「たぬきとキツネと恋のたい焼き」 二人姉妹のわたしの姉は、子どものころから面倒見がよくて、 万事そつがなくて、なかなかの美人で、ちょっと意地悪だ。 17歳になった今でも子ども扱いしてくるので頭にきて、叔母のところに泣きつきにいくと、 姉とわたしにまつわるある「秘密」の過去を教えてられてーー。 久賀理世「明日のおもひでフレンチトースト」 僕の人生は、ひとことで言えば双六だ。 そこにはスタートからゴールまで、あらかじめ決められたマスが並んでいる。 盤上の僕はただの駒。両親がふるサイコロの目に従って、 ゴールに向かって淡々と進んでいけばそれでいいーーそう本城宗一郎は思っていた。 だが、同級生の高瀬誠と親しくなるうちに……? 小湊悠貴「悪友と誓いのアラモード」 「僕と、あんみつを食べてくれないかと思ってね」。 白昼堂々、上等なスーツに身を包んだ見知らぬ紳士にナンパ(?)された俺。 なんだかんだと丸め込まれ、ビルの谷間にあるひなびた甘味処であんみつを食べることになるが……? 椹野道流 「おじさんと俺」