小説むすび | 出版社 : 集英社

出版社 : 集英社

83 14歳の素晴らしき日々83 14歳の素晴らしき日々

83歳、ケアハウス暮らし。人生はこれからが面白い! 高福祉国家オランダで空前のベストセラーを巻き起こした大ヒット老人小説 オランダ、アムステルダムのケアハウスに暮らすヘンドリック83歳。ただコーヒーを飲みながら死を待つ日々に嫌気がさした彼は、仲間とともに「オマニド(老いても死んでない)クラブ」を立ち上げる。遠足やカジノなどさまざまな催しを企画して、楽しく生きようと試みるヘンドリックたちだが…。 良い老後とは、人生とは何か。安楽死もある高福祉国家オランダを痛烈に皮肉る、笑いと涙、恋と友情の物語。オランダで30万部の大ヒット小説! ___ 親愛なる日本の読者の皆さんへ アムステルダムの北地区と日本の東京都は約9283キロ離れています。文化も9283キロ分、異なっているのかもしれません。ほんとうにそうなのかは、残念ながら日本のことをほとんど知らない年老いたアムステルダム市民の私にはわかりませんが。でも、国や文化の差が大きければ大きいほど、互いに学びあえる、ということは私にもわかります。少なくとも理論上はそうです。瓜二つの人間どうしが互いを高めあうことはあまりないでしょう。 それゆえ私は、オランダの老人ホームでの私の体験が日本でどのように受け止められるのか、非常に深い興味を抱いています。ぜひ皆さんからの感想を聞かせていただきたいです。日本の〈ヘンドリック・フルーン〉はどのように老後を過ごしているのか、日本にも嫌な施設長がいたり、独創的な〈オマニドクラブ〉が存在したりするのか(〈オマニド〉という言葉は少し日本語的に聞こえますね)。 なんといっても私の座右の銘は〈老いてなお好奇心の塊〉なのですから。 日本の読者の皆さんが驚くだけでなく、楽しんだり感動したりもしてくれることを願っています。 心をこめて、ヘンドリック・フルーンより ___ 谷川俊太郎さんコメント 神は細部に宿る 老いは細部を生きる ___ 【著者略歴】 ヘンドリック・フルーン Hendrik Groen 匿名作家。本書は文芸ウェブサイト上で連載され、のちに出版に至った。人口1700万人のオランダで30万部を超えるベストセラーとなり、36か国で版権が取得。本国ではテレビドラマ化も果たした。物語の内容については、「嘘の文はひとつもないが、全ての言葉が真実ではない」とのこと。 【訳者略歴】 長山さき (ながやま・さき) 1963年神戸生まれ。オランダ語翻訳者。関西学院大学大学院文学研究科修士課程修了。文化人類学を学ぶ。87年にライデン大学に留学。以降オランダに暮らし、現在はアムステルダム在住。訳書にトーン・テレヘン『ハリネズミの願い』『きげんのいいリス』(以上新潮社)、ハリー・ムリシュ『天国の発見』(バジリコ)、ヘールト・マック『ヨーロッパの100年』(徳間書店)ほか多数。 ※数字はすべて2018年8月

とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジーとっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

甘くてかわいいだけじゃない、人気作家が描くスパイスの効いた“おいしい"話。 全五編収録。 女性専用の人材派遣会社『クッキー&クリーム』に所属している“フレンド要員"である七実。 今日の依頼人は、大学四年生の村本香住。「高校時代の親友と久しぶりで会う感じで」というリクエストのもと、 人気のデザートブッフェに行くことになるが……。 青木祐子「レンタルフレンド 」 父が突然会社を辞めて、たい焼屋を始めてしまった。 開店当初こそ行列ができたが、最近はうまくいっていないのが、中学生である藍にもわかる。 父の脱サラのせいで転校せねばならず、クラスメイトのモギタカシは超絶ウザいちょっかいをかけてくるし、 イライラしながら帰り道にある神社に寄ると、そこで狐目の不思議な青年と出会い……? 阿部暁子「たぬきとキツネと恋のたい焼き」 二人姉妹のわたしの姉は、子どものころから面倒見がよくて、 万事そつがなくて、なかなかの美人で、ちょっと意地悪だ。 17歳になった今でも子ども扱いしてくるので頭にきて、叔母のところに泣きつきにいくと、 姉とわたしにまつわるある「秘密」の過去を教えてられてーー。 久賀理世「明日のおもひでフレンチトースト」 僕の人生は、ひとことで言えば双六だ。 そこにはスタートからゴールまで、あらかじめ決められたマスが並んでいる。 盤上の僕はただの駒。両親がふるサイコロの目に従って、 ゴールに向かって淡々と進んでいけばそれでいいーーそう本城宗一郎は思っていた。 だが、同級生の高瀬誠と親しくなるうちに……? 小湊悠貴「悪友と誓いのアラモード」 「僕と、あんみつを食べてくれないかと思ってね」。 白昼堂々、上等なスーツに身を包んだ見知らぬ紳士にナンパ(?)された俺。 なんだかんだと丸め込まれ、ビルの谷間にあるひなびた甘味処であんみつを食べることになるが……? 椹野道流 「おじさんと俺」

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