出版社 : 電波社
日米開戦と同時の「真珠湾奇襲」は山口多聞の献策により中止された──。開戦から2ヵ月後に生起した「ラバウル沖海戦」で連合艦隊は大勝し、敵将・キンメルを更迭に追い込む。が、新たに太平洋艦隊司令長官に就任したニミッツ大将の艦隊運用術に翻弄されて、連合艦隊はミッドウェイ戦、ガ島戦で煮え湯を飲まされ後退を余儀なくされる。 そしてニミッツは、ギルバート諸島の奪還に成功し、次なる標的をマーシャル諸島に据えた。だれもが“次はマーシャル沖で空母決戦が生起する!”と考えていたが、マーシャル攻略に備えて真珠湾に集結した米空母10隻を、山口や情報参謀の中島親孝は決して見逃さなかった!
原子力を用いて、重装甲や高速化など驚異的な進歩を遂げた戦艦大和。帝国海軍はその技術を活かし、同型艦である戦艦武蔵を竣工させる。さらに零戦改の開発や電探の実戦装備、対空兵器を強化し、バリ島攻略のため武蔵を中心とした異色の艦隊を出撃させる。 これに対し、日本側に空母無しと判断したABDA艦隊指揮官ドールマン少将は、勝利を確信し攻撃隊を出すが、そこに待ち受けていたのは、帝国海軍の秘密兵器であった。確実に覇権を広げつつある日本は、さらなる攻撃目標をニューカレドニア島ヌーメアと定め、米豪遮断作戦を遂行すべく戦艦大和と戦艦武蔵の新鋭原子力戦艦部隊を派遣するのであったが……。
昭和と令和、それぞれの日本を救うべく時空転移した帝国海軍と自衛隊。戦艦大和はミサイルを装備し、中国の弾道ミサイル攻撃を阻止。現代日本では失われた武威の象徴としての役割を果たした。 一方、昭和で米太平洋艦隊を相手どる自衛隊は、帝国海軍と協力し、米機動部隊を次々とすり潰していく。さしもの巨艦アイオワも、イージス艦と未来科学により強化された武蔵の敵ではなかった。追いつめられた米国は、未知なる兵器・原子爆弾に活路を見出そうとするが……。対して令和日本では、いよいよ中共海軍との最終決戦の火蓋が切って落とされる。 果たして、歴史を改変すべく時空を超えた、それぞれの「大和」の運命やいかに!?
昭和一八年、トラック諸島に停泊中の連合艦隊司令長官・古賀峯一は、戦艦大和とともに謎の光に包まれ、令和の日本に時空転移させられる。一方、令和一五年の呉港に停泊中であった自衛隊の最新イージス艦「やまと」も、怪光に襲われ、艦長や乗組員のみならず周辺の港湾施設や基地とともに、昭和の日本へとタイムスリップをした。 まさに驚天動地の出来事であったが、その裏には昭和日本と令和日本を同時に救わんとする国家の存亡を賭けた秘策が隠されていた。それぞれの世界で驚異的な装備を整え、出撃していくふたつの大和……。 果たして日本の象徴とも呼ぶべき最強艦たちは、それぞれの時代の日本を救えるのか?
ついに米本土アラスカを攻めるべく、極寒の北部太平洋に進出した第四航空艦隊。司令長官となった山口多聞は、点在する敵基地に熾烈な航空攻撃を繰り返し、要衝アンカレジの攻略に着手する。 一方、日米両軍が睨み合い、膠着状態におちいっていた南太平洋であったが、とうとう日本の大規模艦隊が侵攻を開始。広島呉港からも、山本五十六率いる極大空母『大和』の機動連合艦隊が出撃する。 迎え撃つは、ヘルキャット等、最強艦上機を擁する猛将ハルゼーの空母艦隊。日本の命運を賭けた『転一号作戦』の最初の攻撃目標は、なんと、誰もが予想だにしなかった絶海の孤島、クリスマス島であった! 果たしてその真の狙いとは……!?
日米をはじめとした多国籍軍の反攻作戦が本格化した。南シナ海での波状攻撃をきっかけに、米台軍は台湾東部から中部の海空優勢を確立し、台湾海峡以西へ中国軍を押しもどす。 一方、陸海空自衛隊は総力を挙げて尖閣諸島を奪還する。米軍主体のサイバー攻撃で中国国内も混沌としはじめ、いよいよ終戦も間近と思われたそのとき、多数のミサイルが中国奥地から放たれた。東京や大阪へ、一部はアメリカ本土へも! このままでは中国は、世界全体を敵にまわして亡国ともなりかねない。発射された弾道ミサイルの迎撃へ、中国軍も加わっての最後の作戦が開始された。 裏切り、愛、私欲、私怨……男と女の叫びが戦場にこだまする。
パナマ運河を破壊・封鎖すれば太平洋は事実上、帝国海軍のものとなる! 装甲空母の大群を擁する連合艦隊は、雷爆撃機・流星を母艦に配備し、太平洋の覇権をすっかり握るかに思われた。 ところが米海軍は、二大装甲空母「ミッドウェイ」「フランクリン・D・ルーズベルト」を完成させて、日本の空母を一網打尽にしようと待ち伏せしていた。ニミッツには勝算があった。ユニオンジャックを掲げた装甲空母5隻が応援に駆け付けたのだ。 ──第一次攻撃隊を率いて出撃した江草隆繁中佐は、敵空母5隻の艦上にはためく“その旗”を見て絶句、今度こそ「生きて還れぬだろう……」とみずからに言い聞かせた。
過去の日本を救うべく、令和から昭和に時空を繋げた科学者の田伏由佳。とはいえ、やりとりが可能だったのは、タブレットと情報のみ。限られた条件のなか、昭和日本は現代の最新鋭テクノロジーに近似する物を開発、兵器に組み込むことにより、国力で勝る米国を相手に互角以上の戦いを繰り広げる。 起死回生の日本本土爆撃も阻止され、窮地に陥った米国であったが、なぜか日本は攻撃の進行をゆるめた。両軍が奇妙な停滞を見せ、ここぞとばかりに米国は最新艦を中心として艦隊戦力を増強させるや、ガダルカナル島上陸作戦を決行する。だが日本も、ただ沈黙していたわけではない……秘中の秘の新兵器が、ひそかに動き始める!
「俺が信長になって天下をまとめあげる!」-突然の怪現象によって二一世紀から時空転移、本能寺の変直前の織田信長に転生した光明寺一久は固く決心する。明智光秀の協力を得て生まれ変わった織田軍を中国と四国へ押し進めた信長(一久)は、日の本統一へ順調に邁進するかに見えた。だが、思いも寄らぬ事態が生じる。信長の言動や振る舞いを見て、偽物だと見破った羽柴秀吉が謀叛。大軍を率い備前から畿内へ戻ってきたのである。京を守るため山崎に陣を構え、秀吉を迎え撃つ信長。果たして、因縁の地で火蓋が切られた天王山決戦の結末はー。そして信長は、天下への夢を叶えることができるのか!?
昭和初期、世界情勢の緊迫感が高まるなか、海軍技術者の吉田は軍艦の動力として原子力を利用することを思いつく。 さまざまな試行錯誤の結果、試験的な原子力機関改装が行われた戦艦伊勢は、最大速度の増加、太平洋を無補給で渡りきる機動力など、艦船にとって非常に強大な力を手に入れることとなった。続いて、思わぬ副産物となった新型爆弾や、蒸気カタパルト搭載の原子力空母を造りあげた日本は、ついに本命とも言える巨大原子力戦艦「大和」を誕生させる。 戦艦の原子力機関化に端を発し、次々と新技術を会得した日本海軍は、大和率いる原子力艦隊により、大胆不敵にもハワイ真珠湾への砲撃作戦を決行するのだが……。
マーク・A・ミッチャーの戦死は、ついにニミッツを突き動かした。 「もはやエセックス級空母では戦えない!」 ──アメリカ海軍もようやく空母の装甲化に乗り出すが、装甲空母の建造は一朝一夕にはいかない。 宿敵・日本海軍は巨大空母「信濃」以下、重装甲空母7隻と装甲空母5隻を完成させて、もはや“装甲空母大国”として君臨していた。 「ハワイが危ない!」 ──危機感を強めたニミッツは、マッカーサー軍のポートモレスビー陽動策に活路を見い出すが、はたして連合艦隊の眼をハワイからそらすことができるのか!? 昭和19年9月26日。装甲空母12隻を擁する大機動部隊がマーシャル諸島から出撃する‼
台湾有事は日本有事。 紅旗の攻撃型原潜が跳梁し、空母キラーの弾道ミサイルが牙を剥く。 台湾上空での空戦、台湾東方での海戦と、中国軍と米台軍との戦いが激化する一方で、陸海空自衛隊も奔走し、東シナ海での航空優勢争い、台湾近海での対潜水艦戦、日本の沿岸すらも機雷戦の戦場と化す! 日米はクアッドをはじめとして、各国に対中対抗手段の強化を働きかけ、多国籍軍を編成して対中反攻をはかる。 シー・レーン防衛、与那国島奪回作戦と、多岐にわたる戦場で、男と女、それぞれの思いが交錯する。生還を誓う男女、上司への憧れ、不安、疑問、苛立ち。戦争は必要悪なのか? 戦友の死に、男の叫びが虚空へと消えていく。
ロンドン軍縮会議の脱退を機に、司令長官山本五十六の主導によりおこなわれた艦隊兵力の再編成……それは、航空優先主義とも呼ぶべき、水上艦のすべてに航空機を搭載するという大胆不敵な改革であった。いまだ大鑑巨砲主義に染まっている他国をよそに、日本は極秘に連合艦隊の高速機動化を進め、真の実力を隠したまま東南アジアの英仏軍を駆逐、東インド洋を制海権におさめる。さらなる戦乱の緊張が高まるなか、両国が展開するマリアナ沖で、とうとう米軍の不意打ちにより日米大戦が勃発。帝国海軍の切り札とも呼ぶべき、戦艦から大胆に設計変更された極大空母「大和」が牙を剥く! 超弩級の迫力で描く新シリーズ!
アメリカ海軍は1944年初頭までに7隻のエセックス級空母を戦力化してきた。対する帝国海軍は3隻の大鳳型空母を竣工させていたが、量産性においては断然エセックス級が優れ、搭載機数でも大鳳型を圧倒していた。 機動部隊の航空兵力が日本軍を上まわったとみるや、米艦隊は伝統的戦略「オレンジプラン」の大方針に則って中部太平洋を一気に進軍して来る! 空母の数こそ拮抗していたが、はたして連合艦隊はマーシャル諸島(ハワイ攻略の策源地)を護り切れるのか!? 空母14隻対14隻の大機動部隊がマーシャル沖で激突! ──大鳳型とエセックス級がついに雌雄を決する!!
「皆の者、久しぶりである」──天正十年九月、安土城に死んだはずの織田信長の姿があった。 だがその正体は、信長ではなかった。本能寺の変の直前、異変によって転生した、令和に生きる光明寺一久であった。一久は後世の知識を活かし、明智光秀と和解。今後は共に協力することを誓い、三ヶ月の雲隠れの後、家臣の前に現れたのである。 だがこの間、織田家は北条、上杉、毛利の反攻、三好勢の謀叛に苦しんでいた。劣勢を打開すべく、一久は自ら四国出陣を決意するが、主君の様子に羽柴秀吉が違和感をおぼえ始め……。 生まれ変わった最強軍が、天下取りに邁進する波乱の戦国シミュレーション、開幕!
令和日本からの助けにより、史実とは異なる歴史を歩み始めた昭和日本であったが、それでも米国との力の差は容易に埋められなかった。過去の日本を救わんとする科学者、田伏由佳は、引き続きテクノロジーの提供など過去への干渉を続ける。 そんななか、圧倒的な国力を覆すべく、未来からもたらされた人工知能は、ある作戦を導き出す。それは、米総司令官マッカーサーを捕縛するという、なんとも大胆不敵な奇策であった。 一方、態勢を整えた米太平洋艦隊は、熾烈な反撃を開始。それに対し日本海軍は、無人攻撃機……いわゆるドローン部隊を投入し、戦局の打破を試みる。そしてついに最新鋭機「震電」が、B24大編隊と激突する!
総統選挙をきっかけに動揺する台湾に、中国が軍事介入を宣言、軍を台湾周辺に展開させた。日本の国連工作は不発に終わり、輸入が途絶えて物価は急騰、日本経済は麻痺してしまう。核EMP攻撃で機先を制した中国軍は、ついに台湾海峡を横断して台湾へ上陸した。アメリカは台湾関係法に基づいて台湾防衛へのりだすが、在日米軍基地を中国軍のミサイルが襲い、尖閣諸島と与那国島を奪われた日本も、ついに自衛隊に防衛出動を命じる。先島諸島へ迫る中国北海艦隊に対して、DDH『いずも』『かが』からステルス戦闘機F35Bが飛びたち、たいげい型潜水艦が一撃必殺の攻撃を敢行する。禁断のリアル・シミュレーション、スタート!
イギリス海軍によるイラストリアス級空母の建造は、日米両海軍の空母建造に一石を投じた。アメリカ海軍はただちに装甲空母の是非について検討をおこない、帝国海軍も昭和13年初頭には同様の研究を開始した。搭載機数の減少を良しとしない米海軍は、飛行甲板の装甲化に消極的な態度を取り続け、大量の艦載機を搭載するエセックス級空母の増産に踏み切る。対する帝国海軍は、軍縮条約明け後に建造する「飛龍」をまず実験艦に指定して装甲化の手ごたえをつかみ、翔鶴型、飛鷹型空母の改造にも着手、米英に先駆けて“装甲空母大国”としての道をあゆみ始めるのだった。
日本軍の機密兵器である高高度偵察機は、いまだ露見されておらず、絶大な戦果をあげていた。善戦を続ける日本に対し、米国は日本本土攻撃を開始するが、日本側は接近する空母をいち早く察知し、攻撃は失敗に終わる。 苦戦続きの米太平洋艦隊は戦略の方針転換を行い、極秘裏のうちにガダルカナル島へ航空基地を建設、ツラギ飛行艇基地を襲撃する。一転して窮地に陥ったラバウル防衛隊であったが、救援に訪れた戦艦「霧島」と装甲空母「比叡」からなる第七電撃艦隊の活躍により、からくもラバウルを死守する。ここにきて日本は、電撃艦隊を多数投入する大規模作戦……ガダルカナルとポートモレスビーの同時攻略を決意する!
令和日本の科学研究員、田伏由佳は、初歩的な電子計算機の知識や図面、タブレットを、時空間送信機によって昭和十五年の由佳の曾祖母、田伏雪乃に送る……すべては、雪乃とその恋人である鷹岳省吾を救わんとする窮余の一策であった。 二人の運命を変えるということは、必定、太平洋戦争における日本の敗戦を避けることを意味する。雪乃と省吾は未来知識を武器に軍部での地位を固め、革新的な軍事兵器……人工知能による戦況予測を確立させる。未来技術により日本は米太平洋艦隊を手玉に取り、のみならず国家間の戦略すら優位に進めていくのだが……。 令和の最新技術により、大和が無敵艦へと生まれ変わる!