出版社 : 鳥影社
けもの黙示録。 最終兵器いりませんか? 幻惑と戦慄の寓話群! ☆日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞の残虐非道メルヘン「ぞうのかんづめ」 ☆アンデルセンのメルヘン大賞優秀賞受賞の強迫神経症メルヘン「アルマジロ手帳」も収録!
終戦前後、満州の最前線に駐屯した一大隊がどのように行軍し、ソ連の捕虜となったのかを一兵卒の目から描いた小説である。平和な日常に生きている私たちは、戦争がどれほど過酷で惨いものかを実感する機会はほとんどない。
房総の海を眼下に立つ山之井酒造。父が廃藩を機に引き受け、当代が引き継いだ。元禄の年、地が鳴り海嘯が迫った。歴史小説五編。
時は文明開化の明治。だが変わらぬ農村の貧しさゆえ、遊女に身をやつしたヒロインが純愛を貫く物語“第五話”。昭和の戦争で海に散った若い兵士の魂が、著者の今に甦る。マリンブルー、ライトグリーンの海と森がつなげる不思議な縁“第六話”。
仮想と現実を巡る圧倒的言葉の世界。きれいごとを吹き飛ばす圧倒的描写力によって日常世界がめくれあがる。見慣れたはずの外界が何かおかしい。人間の嘘がべろりと浮かび上がる。人間とは何ものか。一見そうは思えないが、本書は脳と文明の虚妄をあばく恐るべき哲学小説である。『季刊文科』連載作、待望の単行本化!
これはグレニズム王国と呼ばれる地での物語である。そこに暮らす人々はアイズカラーと呼ばれる生まれつき携えた目の色により階級が決まってしまうという特殊なヒエラルキー社会で生活を繰りひろげていた。人類終焉後悠久の時をへて誕生した世界。これはまか不思議な星の物語である。人の命の尊さ人類のあり方を問いかける新作SFファンタジー。
焼け跡の上にひろがっていた広大な青空…煙の都でもあった大阪、その市街80パーセントが焼け野原となり、邦夫はそこで小学生時代を送った。その青空は違った見方をすれば希望でもあった。少年たちの物語。人々の記憶を呼び起こす、大阪・焼け跡三部作。
親と子、男と女、あるいは既成の性といった問題を、今、この時代のなかで描くドーリス・デリエの最高傑作。複数の語り手の声を響かせながら、渦巻くように終局に向かう圧倒的迫力!
原子力発電所でメルトダウンを伴った大惨事に見舞われた赤間は、実は過去にも同様の惨事があった証拠となる「象の足」の秘密を知った。そのためにとうとう愛人殺しの冤罪をでっちあげられる羽目になる。謎が謎を呼ぶエンターテイメント推理小説。