出版社 : 鳥影社
過去からの光は背後から射すのだから、きっと背中を押すのだろう。…38年間共に生きてきた夫がある日突然倒れ、別れの日までの9か月間、ついに言葉をかわすこともかなわなかった体験から生まれた、5つの短編。
思わぬ災禍と失恋の苦痛を乗りこえ、それをネクストステージへの引き金とすべくもがく青年の姿がコロナ禍の今に重なる表題作。人生航路で出会う「魔」の味が苦く深い、熟達の筆致が光る短編集。
「スモッグだ!」クラウディアに叫んだ。「あれが見える?スモッグの雲だよ!」だが彼女は、…何かに気をとられていて、鳥のひと群れが、飛ぶのを見ていた。そして私はといえば…。存在の仕方が異なる五人の副次的人物との関わりから描かれる「私」という人物像。樹上を軽やかに渡り歩く「ペンのリス」カルヴィーノの1950年代の模索がここにもある。他に掌篇四篇併載。
望雲の竜、無辺の煙霧を切り裂いて、Kawasakiゼファーが疾走する。映画化が決定するも、台本の検閲に遭い、未だにクランクインできない問題作!いま、中国で最も注目されるベストセラー作家、韓寒の第6作!!
本当の自分とは?より良い生き方とは?幸せな人生とは?誰もがぶつかるテーマに正面から挑んだ現役弁護士の渾身の一作!表層的でない人生の深みを、本当の人生の価値を描き出す問題作。人生を真摯に希求する男たちの紆余曲折の生き様が切迫感をもって描き出されている。-昭和の純愛小説「未熟恋」を併録。
メタファーや言葉遊びなど多層的な比喩法を駆使し、また音楽的効果を意図して描こうとしたものは?たとえアブノーマルでも、私はこう愛す。根源的な母娘関係、男と女、社会の不条理と抑圧を並はずれた言葉への情熱で描いた長編小説。ノーベル賞受賞作家のベストセラー、映画化され2001年カンヌ国際映画祭でグランプリ。全面改訳、新訳版。より深く味わうために充実した注を付す。
モノローグと書簡で展開する新たな小説手法。文化と自然の狭間で生きる人間の悲哀を描きながら家族とは、国家とは、人間にとって未来はあるのかを問いかける。
「津波で亡くなったお母さんたちにもう一度会いたければ、演劇の世界で会えばいい」楽しかった日常を一変させた東日本大震災の悲劇を前後して、親友同士の香と智子が、それぞれの学校生活と人間関係、または自己の確立と性への葛藤を通じ、大きく成長してゆく一年間のお話です。
消費する欲望に安住していた瑠璃はある日、内奥にわく渇望に目覚める。その欲望の成就であるはずの日、元同僚の謀略によってそれは阻まれる。苦悩の日々の後、辿り着いたのは、謀った相手を赦す、という場所と時間であった。再生してゆく中で、恋人と訪れたフィレンツエでの心揺さぶる絵画との出会い。瑠璃の中に新たなる息吹が吹き込まれる。
紀元前五千年代へと、弾き飛ばされてしまった船の生き残った人々は、唯一の方法、ジャンプ(転生による魂の旅)によって、「ハル」からの救援船が待っている、地球暦二千五百年に向かおうとするのだったが…。これは、彼等の愛と苦闘の物語。果して彼等は、「ハル」の元に辿り着けるのか…。
話題沸騰!! けもの黙示録2 けものがあなたをモニターする! 進化を遂げ中毒性を増した、狂気と衝撃のけもの寓話群第2弾!! マンタの祭 アンモナイト・カフェ アルマジロ図法 オオカミたちの行脚 ビースト・クラッシュ ヴァーチュアルマジロのいた空間 ワニの王国 好ましくない趣味 蛇には肝も心臓もない、と山犬は言った 招かれて ブートレグ・ブギー キャットラップ 無窮世界にラビットトーク ワニならあっちだぜ アルマジロ配送録 えにし エレファンタイン ボーリング場がさびれないわけ マタタビンゴ ジャガー狩り 診 断 ネズミで悪かったな 般若心経けものヴァージョン:コヨーテ/アルマジロ編 ライオンコロジー スノーバードと雪なまこ アルマジロのひどく優雅な日々 象を埋めないと 不時着した宇宙船アニマート号における諸問題の解決策について 苦い肉 アニマティカ・フランティカ2 ライノクラスの終らない一日