出版社 : KADOKAWA
8歳の息子を育てる、環境も年齢も違う3人の母親たち。些細なことがきっかけで、幸せだった生活が少しずつ崩れていく。無意識に子どもに向けてしまう苛立ちと暴力。普通の家庭の光と闇を描く、衝撃の物語。
中学1年生のさゆきは、いとこの真ちゃんが大好きだ。高校へ行かず金髪頭でロックバンドの活動に打ち込むようになっても、真ちゃんのかっこよさは変わらない。家族ぐるみでずっと一緒にいたいのに、真ちゃんの両親の離婚話を聞いてしまい……。 第31回講談社児童文学新人賞、第2回椋鳩十児童文学賞を受賞した著者デビュー作「リズム」と、その2年後を描いた「ゴールド・フィッシュ」を収録した不朽の名作集。
ブラック企業を辞め実家の中華料理店の二階で引きこもっていた青年・大倉多聞。両親の借金のかたに見合いをさせられた相手は忍者一家だった!しかも婿入りを前提に居候することとなり、屋敷中に仕掛けられたトラップにへどもどしつつ、許嫁になった女子高生・杏子、車に変化する蛙、アイドルオタクの杏子の兄など、不思議な家族と生活を共にする。てんやわんやの毎日だが実は多聞の婿入りには隠された背景があって…!?
金椛帝国最西の街。 罪を犯した友人を救おうとした咎で、辺境に飛ばされた星遊圭(せい ゆうけい)。 先輩役人たちの嫌がらせにも負けず頑張る遊圭だが、 療母の胡娘(こじょう)の助けもあり、居心地は悪くない。 しかし、戦地より帰還した兵士から、行方不明中の公女・麗華(れいか)が、 死の砂漠にある伝説の郷(さと)に逃げたという情報がもたらされ、事態は一変。 しかも胡娘の生き別れの夫が同行しているようで……。 死の砂漠で公女捜し!? 傑作中華ファンタジー、冒険の章!
世界的な「食のガイドブック」の元「格付け人」、牧村紗英。 会社を辞め、飲食店の格付け事務所を立ち上げた彼女は、 日仏ハーフの娘を持つシングルマザーでもある。 主な仕事内容は、人気店の覆面調査。 元麻布の高級フレンチ、 池袋の行列ができるラーメン店、 白浜の料理旅館。 けれど絶品料理が自慢のどの店にも「裏の顔」が……。 絶対的な味覚と調査能力で、彼女がつける「星」の数は? 食小説の手練れによる新ヒロイン登場!
カラス女、ヘンテコ店舗、夢の結末ーー雑居ビル管理人を最上階で待つものは。 全編ずっとビルのなか。 最狭(さいきょう)かつ最高の冒険譚! 俺は5階建ての雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら作家を目指している。 巨大ネズミ出没、空き巣事件発生と騒がしい毎日のなか、ついに自信作の大長編を書き上げた。 だが、タイトル決めで悩む俺を、謎の“カラス女”が付け回す。 ビル内のテナントに逃げこんだ俺は、ある絵に触れた途端、見慣れた自分の部屋で目覚めるーー外には何故か遙か上へと続く階段と見知らぬテナント達が。 「バベル九朔」に隠された壮大な秘密とは?
中学教師・鈴木のスマホに、ある日「自殺相談室」という怪しいSNSから招待が届いた。自殺志願者の匿名の相談に、4択から1つ意見を選び答えていく中で、鈴木は他人の人生を覗き見るような感覚の虜になっていく。しかし、担当クラスの女子生徒・雨宮を招待して以降、いつのまにか「自殺相談室」が学校中に蔓延し、ついには新人教師の山本が自殺してしまい……。あなたも他人事ではいられない、驚愕のサイバー・ミステリー!
響野家の末っ子・春希は怖がりなのに霊感が強く、ヒトではないものたちを呼び寄せてしまう。 留守番中を狙ったようにかかってくる電話。 何度捨てても家の前に現れるスニーカー。 山小屋で出会った少女が寝言を聞かれるのを嫌がる理由……。 些細だった怪異は徐々にエスカレートし、春希だけでなく、彼を守ろうとする父や兄たちをもおびやかしていく。 『記憶屋』著者が日常と異界の狭間へと誘う、ノスタルジック・ホラー! 電話 目が覚めると 1 目が覚めると 2 目が覚めると 3 図書室、あるいは話してはいけない話 靴 おばあちゃん ないもの 引っ越し ひなあられ 残業 猫屋敷 おばあちゃん・続 秋也兄さんはときどき消える 寝言に返事をしてはいけない 足、あるいはシャワー室の怪 蓮の池 ついている 廃墟探索 再会 訪問者 お礼 布団 シロ シロ2 番犬 首がない エレベーター 後ろ姿 紫煙 指定席 父子の会話 再訪 ※「目が覚めると」数字はローマ数字
ついに将軍綱吉の命を脅かす者たちの存在が明らかになり、御広敷番医師の矢切良衛も命を狙われることとなった。だが、良衛の敵は、城外だけではなかった。出世と保身のために、良衛を妨害せんと目論む大目付と典薬頭が、奸計を仕掛ける。将軍に牙をむく者たちの真の目的を探るため、右筆部屋で将軍家の過去を調べる良衛。そこで、良衛は、ある驚愕の事実に直面することになる。全ての真相が明かされるシリーズ完結巻。
桃の節句の前日、はなの働く一膳飯屋「喜楽屋」に、降りしきる雨のなかやってきた左吉とおゆう。何か思い詰めたような2人は、「卵ふわふわ」を目を潤ませて食べた後、礼を言いながら帰っていった。だが、2人の忘れ物に気づいたはなが追いかけると、そこには川に飛び込もうとする2人が…。はなが事情を聞くと、店を持つために貯めた金を騙し取られ、死ぬしかないという。(「握り雛」より)はなの料理で奇跡は起きるのか。
東京駅のコインロッカーで、箱詰めになった少年の遺体が発見される。遺体は全裸で、不気味な面を着けていたーー東京駅おもて交番で研修中の堀北恵平は、女性っぽくない名前を気にする新人警察官。先輩刑事に協力して事件を捜査することになった彼女は、古びた交番に迷い込み、過去のある猟奇殺人について聞く。その顛末を知った恵平は、犯人のおぞましい目的に気づく! 「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ著者による新ヒロインの警察小説、開幕!
人には、生きる権利と死ぬ権利が平等にあるーー。安らかな死をもたらす白衣の訪問者は、聖人か、悪魔か。警視庁の敏腕コンビVS闇の医師、極限の頭脳戦が幕を開ける。大人気警察医療ミステリ、遂に映画化!
ある夜一家全員が何者かに殺害された。たった一人生き残った赤ん坊は、墓場に迷い込む。幽霊たちは、力を合わせて育てることにするが……カーネギー賞とニューベリー賞をダブル受賞した異色ファンタジー。
調布は深大寺の近くーー武蔵野の自然が残るその地には、子どもにしか視えない宿屋がある。幽霊や妖怪など<人でないモノ>が泊まる宿屋、「うつせみ屋」。人間は、〈特別な用〉がなければ、入ることができない。怖がりな小学六年生の鈴は、ある夜、浮世絵師だった亡き祖父の霊に「浮世絵から出ていった絵をーー〈あの子〉を探してほしい」と頼まれ、祖父のヒントを頼りに、うつせみ屋にたどり着く。鈴がそこで出会ったのは、どこか寂しげな面持ちの青年店主・晴彦と、気まぐれに自分を助けてくれる白い狐だった。晴彦から、祖父が浮世絵師を志すきっかけとなった浮世絵コレクションを見せられた鈴は、うつせみ屋に通うことを決意し、時に晴彦からヒントを与えられながら、絵の正体へと近づいていく。人でないモノの宿は、怖い。しかし、妖の宴に巻きこまれ、妖と言葉を交わすうちに、鈴は怖がりながらも、うつせみ屋に惹かれるようになる。やっとできた学校の友達の京子にせがまれてうつせみ屋を訪れた鈴だったが、そこで京子が行方不明となり…。果たして京子を救出できるのか。あの白い狐は何者だったのか。ハラハラドキドキでラストまで一気読みの本作。
美貌と大胆なふるまいで暗黒街の女王に君臨する「黒蜥蜴」。ロマノフ王家のダイヤを狙う「怪人二十面相」。 乱歩作品の中でも屈指の人気を誇る、名探偵・明智小五郎の二大ライバルの作品が一冊で楽しめる!
元与党幹事長・佐竹の回顧録のゴーストライターを引き受けた小林は、売れない現状からの浮上を図るべく、過去の汚行を告白させようと試みる。しかし、語られたのは現総理大臣のスキャンダルだった。直後、公安警察が突如現れ現場は騒然となる。命からがら逃げ出した小林は、取材の一部始終が録音されたレコーダーを手に、旧知の警察官の助けを得て、テレビ局を巻き込んだ大勝負に出るがー。政界の闇を巡る緊迫サスペンス!
“母さん、帰らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す。”北原白秋の童謡『金魚』と共に、作家・朝比奈耕作に送られてきた、中学時代の同級生・熊谷須磨子からの手紙。朝比奈は指示通り松涛の洋館を訪れるが、同様に呼び出された同級生2人と館に閉じ込められてしまう。蝋燭だけが頼りの暗闇で脱出を試みる3人だが、やがてどこからか女の金切り声が響き渡りーカーテンの裏には“突き殺された”熊谷須磨子の死体が転がっていた!
プリズムスタァを夢見て日々がんばるエーデルローズ生たち。 ある日、氷室主宰から「2人組となってプリズムの煌めきを全国に広めてきてほしい」と頼まれた。 そこで全国のビーチへ遠征ーー!? 伝説的なプロジェクトに完全密着! 全国に旅した彼らの軌跡を追った、胸キュン満載のファン必携の1冊です!