出版社 : KADOKAWA
時は寛永9年。三代家光の治世である。大老土井大炊頭の近習・椎ノ葉刀馬は、御公儀忍び組に関する秘命を受ける。伊賀・甲賀・根来の代表選手を査察し、最も優れた組を選抜せよというのだ。妖艶奇怪この上ない忍法に圧倒されながらも、任務を果たす刀馬。全ては滞りなく決まったかに見えたが…それは駿河大納言をも巻き込んだ壮絶な隠密合戦の幕開けだった。卍と咲く忍びの徒花。その陰で描かれていた戦慄の絵図とは…。公儀という権力組織を鮮烈に描いた名作。
八犬士の活躍150年後の世界。里見家に代々伝わる八顆の珠がすり替えられた! 珠を追う八犬士の子孫たちに立ちはだかるは服部半蔵指揮下の伊賀女忍者。果たして彼らは珠を取り戻し、村雨姫を守れるのか!?
大川端で遭遇した武士団の斬り合いに、傍観を決め込もうとした想十郎だったが、連れの田崎が劣勢の側に助太刀に入ったことで、想十郎も藩政改革をめぐる遠江江島藩の抗争に巻き込まれる。シリーズ書き下ろし第6弾!
ホームズとモリアーティ教授との死闘を描いた問題作「最後の事件」を含む第2短編集。ホームズの若き日の冒険など、第1作を超える衝撃作が目白押し。発表当時に削除された「ボール箱」も収録。
度重なる刺客との戦いに、織江は疲れを感じていた。彦馬を好きでなくなれば、一人で逃げ切れるかもしれない。切ない想いに動かされ、織江は自らに心術をかける。「あれは一時の気の迷い。恋なんてすべていつわりなんだ。幻なのさ…」。そんなある日、織江は妻恋坂下で呼び止められる。相手はなんと、幼馴染みのくノ一、お蝶。彼女は果たして刺客なのか?一方彦馬は、静山の指示でついに江戸を離れることにー。激動の第9弾。
生き延びることが最大の勝利だった戦国の世、流浪の身から大名にまで出世した男が、戦塵の果てに辿りついたのはーー。豊臣秀吉に琉球征伐を願い、乱世に夢を追い続けた亀井茲矩の生涯を描く、本格歴史長編。
夏の盛りを過ぎ、朝晩には冷え込むようになった時節。曾路里新兵衛が「とんぼ屋」で燗の酒を愉しみながら女主のお加代と昔話をしていると、バタバタと升五郎が飛び込んできた。江戸を追放された暴れん坊・双三郎が帰ってきたというのだ。新兵衛は岡っ引きの伝七から双三郎の見張りを頼まれるが、彼が戻ってきたのには、ある深い事情があったのだった…。新兵衛が秘剣「酔眼の剣」を使い悪を斬る、大人気シリーズ第3弾。
元渡世人にして名医と評判の宗哲のもとには、患者だけでなく時に厄介な相談事が舞い込む。人宿に奉公の口を探しに来た女りゑは、将来を言い交わした男が思わぬ借金を背負ってしまったため売女奉公をしたいと言う。ところが証文を交わした夜、人宿の2階でりゑが突然、苦しみ始めた。請われて往診に出向いた宗哲は薬を処方したが、よくならないばかりか事態は思わぬ方に流れて…。円熟の腕が冴えわたる、人気シリーズ第2弾。
長野県安曇野。半年前に失踪した妻の頭蓋骨が見つかる。しかしあれほど用心深かった妻がなぜ山で遭難? 数日後妻と同じような若い女性の行方不明事件が起きる。それは恐るべき、惨劇の始まりだった。
美しき天才科学者・平賀と暗号解読のエキスパート・ロベルトは、バチカン所属の『奇跡調査官』。ある修道院を調査のため訪れるが、奇怪な連続殺人が発生し…!? 天才神父コンビの事件簿開幕!!
本当の愛を求めもがき続けた10代の切なすぎるラブストーリー。中学3年生の宝は、彼女がいる彼に片想い中ー。宝の兄・愛十は、自分でも認める小悪魔男子。でも実は忘れられない人がいた。宝と愛十の苦しい恋が静かに動き出す…。
諏訪湖で漁業を営む純朴な青年・田所修一は、下諏訪にできた近代的なカメラ工場と、そこで働く娘たちに憧れを抱いている。素人作家の大島十之助は、小説「愛の疾走」を執筆するために、そんな田所と工場で働く正木美代に恋愛させようと企むが、夫の小説道楽に反対している大島の妻が、策略を田所に打ち明けてしまう。仕掛けられた恋愛の行方は…。劇中劇の巧みさが光る、三島渾身のエンターテインメント小説。1963年初刊作品。
明治15年。年々文明開化の華やかさを増す東京を行く1台の古ぼけた辻馬車があった。それを駆るは元会津同心の干潟干兵衛。孫娘のお雛を馭者台の横に乗せて走る姿が話題を呼び、日々さまざまな人物が去来していく。ある日2人は車会党の恨みを買い、壮士らに取り囲まれてしまう。危機に晒されたお雛が「父!」と助けを叫ぶと、なんと無人の辻馬車が音もなく動き出した!そして現れたのは…?山風明治ロマネスクの最高傑作。
自由民権運動を巡る明治政府と自由党壮士らの暗闘に巻き込まれてきた干潟干兵衛と孫娘の雛。2人の運命やいかに!? 史実とフィクションを巧みに織り上げ、激動する時代の波に翻弄される人々を描く明治小説の白眉。
逃走するロシア人が抱えていた一枚の絵。大塚は、それがロシアの教会で百年にわたり封印されていたイコンであることを突き止める。イコンに描かれた聖人カシアンにまつわる伝説とは? 渾身の黙示録的サスペンス!
京子はビストロを経営する美しきギャルソン。だが幼いころ義父から酷い性的虐待を受けた彼女の中には、レズビアンでサディストのナオミや、淫乱で奔放やユカリなど、様々な人格が潜んでいた。さらに京子の周りでは、昔の恋人をはじめ何人もが謎の死をとげていて!?(彼らを殺したのはもしかしてーわたしも知らない、もう1人のわたし!?)そして再び京子に愛する男が現れたとき、彼女の内の邪悪な殺人鬼が蠢き出す…。
側室として首里城に返り咲いた真鶴に懐妊の兆し!? 一人二役の二重生活も、いよいよ限界か。否応なく押し寄せる列強の足音と、近代化の波。王国滅亡へのカウントダウンか……。琉球ロマン、いよいよクライマックス
柳広司×夏目漱石 傑作パスティーシュ!(文体模写) 探偵小説好きの僕はひょんなことから先生の家に書生として住み込むことになった。 先生は癇癪持ちで、世間知らず。書生の扱いときたら猫以下だ。 家には先生以上の“超変人”が集まり、次々に奇妙奇天烈な事件が舞い込んでくる。 後始末をするのは、なぜかいつも僕の仕事だ。 先生曰く、 「だって君、書生だろ?」。 『吾輩は猫である』の物語世界がミステリーとしてよみがえる。 ユーモアあふれる“日常の謎”連作集! <解説・田中芳樹>