1973年発売
水府明徳会彰考館蔵無名草子水府明徳会彰考館蔵無名草子
建久物語の書名をもつ善本、水府明徳会彰考館蔵本を精密に影印。小山田与清による朱の書入、識語も原色そのままに復元した。内容は、現在最古の物語評論として意義深いもの。別冊解説に無名草子の概観、成立年代と作者、内容組織、諸本、底本を詳述。講読、演習に絶好。
マルテの手記マルテの手記
青年詩人マルテは一人故郷を去ってパリに出た。不安と恐怖、絶望と焦燥ー孤独な生活の中で、マルテは深く内的な世界に沈潜し、日々の経験と幼き日の思い出を書き綴る。リルケ(1875-1926)は自身がパリの現実に直面して受けた衝撃を、一詩人の内面告白という形でこうして形象化した。リルケの特質を最も明快に示す作品である。
夜歩く 金田一耕助ファイル 7夜歩く 金田一耕助ファイル 7
古神家の令嬢八千代に舞い込んだ「我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。卓抜なトリックで推理小説の限界に挑んだ力作。