1987年12月発売
なぜか昔から七不思議の多い東京・瑞星学園。そこの2年生、早乙女美津子はある日突然、園内で行方不明になる。仲間のはるる、裕子、幸恵は園内を捜しまくるが影も形もない。おまけに彼女の机やロッカーまでも消え失せて…。一体この学園どうなってんの?頭にきた三人組は何としても美津子を救おうと作戦をたてるが…。
池本郁子が殺されたぁ?それも私の考えた通りの方法で…。まり子は仰天した。郁子はまり子のライバル。大学そっちのけでいつかはシナリオ界の大物を夢見る彼女にとって、その階段をとんとん昇る郁子はまに憎っくき敵なのだったが。事の異常さも気にせず、典型的B型気質のまり子はさっそく事件に首を突っこみ始めるー。
ミラノ君主である甥のジャン・ガレアッツォより君主の座を乗っ取り、権謀術数と比類なき闘争心で陰謀渦巻くルネサンス政界を生き抜いた男、ルドヴィコ・イル・モーロ。彼こそは、傭兵隊長と君主の理想的な要素“勇気”と“好運”をかねそなえた偉大なマキャベリストであった。一方で背徳的な悪の顔をもちながら、他方で芸術と学問を愛した複雑で魅力あふれるこの男こそ、ルネサンスの光と闇を如実に体現した最もルネサンス的な君主であった。本書は、従来紹介されることの少なかったこの人物の波乱にみちた生涯を物語る。
長野県で起きた少女の服毒自殺。遺書に残されていた死を誘う歌として世間に話題をまいた“天国は遠すぎる”の歌詞!?そして少女の死の翌日、汚職容疑をかけられた県の土木課長が失踪、その後、千曲川の大正橋の下で絞殺死体となって発見された。少女の自殺に不審を抱いた久野刑事の執拗な捜査で現われた、二つの事件の意外な接点。そして重大容疑者が浮かびあがった。だが、その人物には鉄壁のアリバイが!
あたしの恋人・川津雅之が殺された。最近、川津は“狙われている”と怯えていた。そして、川津が大切に持っていた資料が何者かに盗まれた。女流推理作家のあたしと担当編集者の萩尾冬子は真相を探るが…スポーツセンターを通して知り合った川津の関係者が次々と殺されていった!1年前、スポーツセンター主催のクルージングで起きたある出来事に連続殺人の秘密が隠されているらしい。事件の周辺を洗うあたしを襲う黒い影!そして、あたしを待ちかまえていた戦慄の事件!11文字に秘められた真実とは?アッと驚く結末!推理界期待の才能が新感覚で書き下ろした、謎とサスペンス溢れる衝撃の長編推理渾身問題作!
女子大生・小川麻知子は言いしれぬ不安にかられていた。父の突然の失踪、不気味な電話、家政婦の不審な行動…時価1億円の名画“前むき小町”がひき起こす連続殺人!-小野小町は、果たして美人だったのか?男か女か?その小町の謎を縦糸に、意外な犯人と密室トリックを横糸に織り成した、長編本格推理の傑作!
第1回の新文学ホープ賞が17歳の朝倉奈美子の「ロスト・ラブ」に決定。文壇は久々の大型女流新人の登場で沸いた。ところが評論家の大御所・安本寅太郎が当選作は大正時代の寡作な作家の盗作だと公表した。衝撃で奈美子は急死、父親も自殺する。この悲劇の陰には残酷な陰謀が…。ほかに迫真の傑作7編を収録!
約5000枚の画期的超大作『神聖喜劇』を25年の歳月をかけて書き、読書界に絶賛の嵐を呼んだ大西巨人が、今度は一転して掌編小説の秀作選を編んだ。樋口一葉から星新一まで、58作家の短編は、おおかた400字詰め原稿用紙にして15枚以内。全2巻に収めたこの選集は、近代日本文学を濃縮した“総集編”だ。
約5000枚の画期的超大作『神聖喜劇』を25年の歳月をかけて書き、読書界に絶賛の嵐を呼んだ大西巨人が、今度は一転して掌編小説の秀作選を編んだ。樋口一葉から星新一まで、58作家の短編は、おおかた400字詰め原稿用紙にして15枚以内。全2巻に収めたこの選集は、近代日本文学を濃縮した“総集編”だ。
おれ、岬大助、28歳、独身!のぞき見好きの一部読者に偏愛的な人気を博す週刊誌『週刊スクープ』の事件ライター!ガールフレンドは“桃ちゃん”こと白井桃枝、24歳!色恋の占いより血なまぐさい事件の謎を占うのが好きで、警視庁捜査課のベテラン刑事をファンにもって、“名探偵”との噂もひろまってる!-マイルドなタッチで描く青春探偵ミステリー!
全日本スキー技術選手権大会の昨年度1位だった見城晃一(28)が、大雪山黒岳で滑降禁止の下山コースを降りたまま行方不明となった。翌朝、晃一はコースから外れた滝の上で、全裸死体となって発見された。警察は、道に迷い、雪中で錯乱状態になっての遭難死と結論した。だが、スキー界反主流の急先峰だった晃一に師事する多岐野純(23)だけは、彼の死に疑問を持った。そして、0.01秒差を競う技術選の優勝と死の謎を追う純の前で新たな殺人が発生した…。晃一が最後に一緒だったという謎の美女とは?事件の裏に隠された事実とは?スキーの名手である著者が7年ぶりに書下ろしたスキー・ミステリーの力作!
時は明治10年、政府高官の誰もが不平士族に暗殺されて不思議のない時代だった。司法卿・大木喬任を狙う刺客7人を倒し、晋介は一夜にして“人斬り警部”の異名を馳せた。それが彼を“歴史の悲劇”へと向かわせる岐路となった…。史実に材を採った最後の人斬り剣士を描く異色の時代小説!
久しぶりに警視庁を訪れた鳥居快海は、超高級毛皮オセロットを着た妖艶な金髪美女と出会した。パリ警視庁のフランソワ・パレテラス警視である。日本で暗躍する国際毛皮密売組織を摘発すべく来日したのだ。折しも虎田警視監から特命捜査を命じられた快海は、喜び勇んで彼女の護衛に当たったが…。1着数千万円の毛皮に群がる有閑マダム、女地上げ屋。さらに彼女らに群がるホスト。そして殺人事件…。好評に応えて贈る快海シリーズ第2弾!!
勉学の夢破れ、剣劇一座へ入団した野川純平。新しい大衆劇をめざして結成された「わかもの座」は農民たちに熱狂的に迎えられるが、一方やくざと右翼の妨害は日毎に激しさを増していった-。大衆演劇史に新たなページを加える自伝的労作!