1988年発売
ウルムの月が、へびの星座にかかったときに生まれた4人の少年たち。運命を背負ったトーイ、ロム、マレク、ギアを導いたもの、それは、光の巫女の祝福を受けたクリスタルだった。光をのみこむ黒い影があらわれ、世界は再び闇の魔物でみちた。恐怖と混乱、邪悪と破壊が訪れ戦死は立ち上がる。力を合わせ光を取りもどすのだ!君が開くそのページに拡がる大ファンタジーアドベンチャーゾーン。さあ、真の勇者になるのは君だ。
伝説の勇者・イアソンによって封印されていたバァンドゥラの通路が開かれてしまった!異次元に続くこの通路は、次々と凶暴な魔獣たちを吐きだしてくる。平和だったアルカス公国も異次元獣に攻撃され、今や壊滅寸前。この国を救う、たったひとつの方法は、異次元獣たちに奪われた“覇邪の封印”をとりもどすことだ。俺・アーガスと3人の仲間は、アルカシア王の命を受けて旅立った。
かつて禁酒法時代、シカゴはギャング達の街だった。現在、シカゴは猥雑で、心優しい人々が蠢いている。民主党シカゴ27区の地区班長ジミー・フラナリーはマシーン政治の一翼を担って地区住民の面倒をみていたが、堕胎診療所爆破事件で老婆と若い娼婦が犠牲になったために真相解明に乗りだす。爆破事件は政治がらみか、それとも殺しを隠蔽するためか?MWA最優秀ペーパーバック賞受賞作。
ゾラの大作『ルーゴン・マッカール叢書』の内包する基本構造を広範な歴史的・社会的コンテクストにおいて読み解き、物語の源泉としての同時代の科学ー熱力学とトポロジー、火、モーター、循環ーを語りつつ文学・科学・神話を横断する新たな批評の領野をひらく。
舞台はヨークシャーの古城。といっても内部は改装され豪奢なヘルス・クリニック。その保養所に集った脛に傷もつ客たち。妻との離婚が決定的となった中年医師。落ち目のTVプロデューサーとその母親。彼の恋人。英国に敵意を抱くアイルランド娘。筋骨隆々のオランダ人等々-。事件は中年医師が到着すると起きた。オランダ人が室内プールの底から死体で発見されたのだ。そして、元税務調査官の経歴を持つ私立探偵プリングル氏が飄々と登場する…。
アラバマ州の小さな町、キャサリン市のゴミ捨て場で警察本部長バリントンが殺されていた。額に丸い石を撃ちこまれて。つづいて市長が市役所内でこめかみに丸い石を撃ちこまれて死んでいた。凶器は何か?そして動機は?地元紙の社会部長キール・セント・ジェイムスのもとへ“リトル・デビッド”と名乗り男が怪電話をかけてきた。張りこみ中のキールを謎の男が襲う。軽快なユーモアとシャープな語り口で展開するアメリカン・ローカル・ミステリー。
若き薬学者・皆川洪志が、謎の秘薬・冬虫夏草を探して蔵王へ出かけたまま、消息を絶った。自宅に残された多額の通帳に、犯罪の臭いを感じた婚約者の桂木由美子は、皆川の行方を追うが、その矢先、失踪の鍵を握る男が、奇怪な姿で殺されてしまった。皆川の生死も不明のまま、由美子は再び蔵王へ発つ。だが、そこでは第二の殺人が!謎の連続殺人に挑む長篇本格ミステリー。
新進気鋭のJ大学助教授朝倉、許婚者のY証券主任真紀子、経済企画庁の精鋭、N証券の世界的シンクタンクN総合経済研究所員等が現実のデータを踏まえて、必死に犯人(大恐慌)を追う展開は息をもつかせない。フィクションの形を借りて核心に迫る!
UFOの存在を熱烈に信じ、ET〈地球外生物〉との直接交信を試みる青年達と、エーテルを教義としてその組織を着々拡大する巨大新興宗教との闘いをエキサイティングにファンタスティックに物語る。
UFOの存在を熱烈に信じ、ET〈地球外生物〉との直接交信を試みる青年達と、エーテルを教義としてその組織を着々拡大する巨大新興宗教との闘いをエキサイティングにファンタスティックに物語る。
その日、高梨警部は大きな事件を解決し、久しぶりにのんびりした気分を味わっていた。同僚と軽口を交わし、刑事部屋のソファに寝ころぶ。しかし、それも束の間。「晴海埠頭で水死体発見」の報がもたらされた!新たな事件が高梨をせき立てる。刑事歴15年の経験とカンをフル稼動させて捜査開始!!やがて、事件の舞台は北海道へー。北の果て。オホーツクで高梨を待つものは…?事件の謎を、高梨警部は解くことができるか
将軍のあやまちを正すためには赤穂浪士の吉良邸討ち入りを成功させるほかないと判断した月森十兵衛は、同じ“秘命”をおびる大身旗本・中根正冬と秘策を練る。しかし、討ち入りに備えて吉良邸は防備を固め、赤穂浪士の側も江戸の強硬派と大石内蔵助の思惑が一致せず、あわや上野介は米沢藩にひきとられそうになるのだが…。公儀の歪みを正す剣豪の活躍を描く忠臣蔵外伝。
慶応2年10月、高野広八以下18人の曲芸師たちは、横浜を出港、アメリカをへて、ヨーロッパ各巡業の旅に出る。この破天荒の旅のさきざきで彼らを待ちうけていたものは何か…。850日にわたる広八の詳細な日記をもとに、幕未期に欧米諸国を漫遊した旅芸人の驚き、とまどい、喜び、そして哀しみの日を活写する。巻未には90頁に及ぶ年譜・著作目録を収めた。
あるときは仙人、戦国の武将を、あるときは宋代の文豪書聖を、生き生きと語って余すところがない露伴史伝の世界。これら諸作には当代文明への痛烈な批評も蔵されている。初期作品の幽幻の俤を残す「観画談」、少年との心温まる釣行を描く「蘆声」をあわせ収める。
東京に向かう新幹線の車中で、弁護士が怪死、アタッシェケースが消失した。同じ頃、香港では日本人美術商が死んで、奇妙な暗号を残していた。二つの事件は意外な展開をみせ、1200年も前の鑑真和上渡来のナゾに関連してゆく。これを解くため香港の名探偵陳展望が動員され、日本になってきた!得意の分野に実力発揮した会心長編。