1988年発売
僕、冴木隆。都立フツー高校3年。涼介親父がやってる探偵事務所のアルバイト探偵ってワケ。今回、内閣調査室副室長の島津さんから依頼された仕事は、来日する東南アジアの島国ライールの王女ミオの護衛だった。でも、政情不安に加えて、高齢で病弱な国王チャウモット3世の王位継承をめぐって謀略渦巻くお国柄。政府筋に雇われた殺し屋の「ドリル」と「ヒューズ」が僕たちを狙って暗躍したかと思ったら、間隙をぬって「カマル教団」がミオを本国に連れ去ってしまった。愛するミオを追って、僕と親父はライールに飛んだ、のはいいんだけど…。オチコボレ親子探偵のドタバタ・アクション!
『竹の子探偵局』は美貌でセクシーな弥生と陽気なアシスタントの則子の二人だけだが、弥生をリーダーとする各国の要人の子女ばかりで構成された竹の子族“世界席捲”の協力で内閣特別調査局が抱える難事件を次々に解決してきた。今回新たに特調局より持ち込まれた事件は、中南米から侵入してくる麻薬のルート解明と組織の壊滅だった。弥生と則子の二人が仕組んだ罠、その驚くべき結末!?翔んでるギャルの痛快ミステリー。
東京・渋谷で画廊を経営する村上康雄は、同じビルの喫茶店のレジ係・斎原茜が絵を描くことを知り、急速に恋に陥ち、結婚することになった。ステーション・ホテルでの挙式の当日、康雄は、この結婚になぜか反対する茜の両親とはじめて会った。気まずい雰囲気のうちに、結婚式が始まる直前、茜は、ウェディングドレスのまま、忽然と消えた。いったい何事が…。失意の康雄は、茜の過去を何一つ知らないことに思い当たり、茜の故郷・山形県温海温泉に向かった。そこで知った衝撃の事実!さらに戦慄の殺人事件が。直木賞受賞の女流が、北国の旅情と、花嫁失踪の謎とを見事に融合させたミステリー秀作。
京都の春を彩る「ミス振袖コンテスト」。その審査員に選ばれたキャサリンは、会場で「3・16」と書かれた謎の紙片を受けとった。3番の女性が突然倒れ病院へ。16番の女性の運命は!?しかし大会は強引に進められ、優勝者に王冠がかぶせられた瞬間…!本格推理の醍醐味に満ちあふれた、名探偵キャサリン傑作集。
捜査も遊びも恋愛も、目一杯楽しんじゃう孔雀警視・扇野笙子。今度の特別任務は、政変真っ只中のパナ共和国秘密警察長官の護衛だ!せまる暗殺団の魔手、火を噴く笙子の挙銃!長官はゼッタイ守ってみせる。だって彼って美しくてかわいくて…。不敵でセクシーな笑みを浮かべて、ご存じ孔雀の息もつかせぬ大活劇。パート11。
一流企業のエリートサラリーマンだった神野泉と菱田隆三は、あやしげな不動産会社の新人研修会で初めて知り合った。そこで思わぬ大金を手に入れた二人は、かつて自らをワナに陥れた取り込み詐欺の完全犯罪を計画、被害者から加害者へと変身した…。実際に起きた日本最大の知能犯罪に鋭く迫る長編力作。
資産家、鍋原家の主、栄造はガンに冒され療養所で伏している。留守宅は、長女の左多子夫妻、長男の孝夫、高校生の謙二で守っている。ある朝、謙二の部屋で見知らぬ男が死んでいた。そして孝夫、謙二は行方不明…謙二のライダー仲間矢崎らは捜索に乗り出した。多彩な登場人物と巧妙なトリックで魅了する著者渾身の新境地。
針持天八、48歳。勘がすべての誇り高き迷探偵。酒と女が大好きでひたすらマイペース。奇想天外な頭脳を持った彼には、これまた摩訶不思議な依頼が持ち込まれる。マンションに1人住まいの女性から、いたずら電話の調査依頼があった。電話の内容は、針持が大好きな“あの最中”の女の声。そして、ことは殺人事件にまで発展。
1987年、CIAは、ニカラグアの反政府組織〈コントラ〉を支援して、サンディニス政権を叩こうとしていた。窮地に陥った政府は、ソ連原潜キーロフを略奪。核ミサイルを米本土に向けた。アメリカはニカラグアから手を引け!そして、この危機の渦中には、幼い頃からテロリストとして手を血に染め、今は敵味方に分かれて闘う、名門セグラ家三兄妹の姿があった…。-政情不安な中米を舞台に展開するポリティカル・サスペンス。
結婚式当日の朝、花婿の親友で付添人を務めるはずのチャーリーが死体で発見された。長距離トラック運転手にしてはなぜか金回りがよく、鼻つまみ者だったチャーリー。だが、花婿のジャックにとっては、唯一無二の友だった。一方、病院では6週間前の交通事故で入院中のファンショー夫人がようやく昏睡状態を脱した。夫人が口を開くと、2つの事件は意外な方向へ展開して…。謎解きに見事な冴えをみせるとウェクスフォード・シリーズの傑作。
「超絶の美形で、超A級の精神ダイバー。俺が信用するのは、死体とやらせてくれた女と金だけ」と日頃から豪語する毒島獣太は、ある日、突然不能に陥った。美人女子大生とベッド・インの最中にである。そしてその直後、切断された女の手首が送り付けられ、さらにわけも判らぬまま異様な殺気を放つ男に襲われた。“突然の不能”“女の手首”“襲撃”これら三つの出来事は、いったい何を意味するのか?やがて一連の事件は、二年前、宗教団体黒蓮会の教祖千々岩三風にサイコダイブし、“ある風景”を、毒島が見たことが原因らしいとわかった。眠れる凶人三風の秘密とは?彼を慕う美女八人の思惑とは?事件は巨大な暗黒の顎を開けつつあった。人気絶頂の著者が、鮮烈の人物・毒島獣太と陰陽師ひるこを得た描く精神ダイバー・シリーズの第十弾。
“豪華客船へいあん丸の旅”に参加した、酒場の美人マダム青野瑠璃子が、最初の寄港地沖縄で何者かに襲われた。200人の乗客は、横浜を出発し那覇、マニラを経由して香港を回る2週間余の贅沢な船旅の最中であった。招待客として乗船していた作家・中小路信は、犯人は乗客の中にいると考え調査に乗り出した。やがて青野の愛人の存在が浮かび上がった。平和な旅は一転して不穏な空気に変わり、船は陽光きらめく南シナ海へ。そして、ついに殺人事件が発生した。豪華客船を舞台に交錯する乗客たちの過去。そして惨劇…。綿密な取材に基づき豊かな詩情で実力派作家が贈る初の船旅推理。
渋谷に海があるなんて知らなかった。渋谷の海辺に立つ赤い屋根のホテル。窓から水平線の見える小さなホテルに永遠の宿泊を予約した僕と、僕をめぐる男と女たちの物語。人間と自然への限りない優しさに満ち溢れたTOKYOファンタジー。大型新人の書下ろし処女長編小説。
競馬界に復讐を誓う元調教士。彼は富くじ競馬週間をむかえ大いに湧き立つセンチュリ・オークス競馬場の金庫室に唸っている200万ドルを強奪しようと、強盗のプロ4人とヘリの操縦士を仲間に引き入れ,鉄壁な警備体制を誇る新装なった競馬場を襲撃する綿密な現金強奪計画を立てた、だが…!?鬼才D・R・クーンツの筆が冴えるサスペンス巨編!
カル港第一の奴隷商人サモスに会うためヴォスク川をくだるうち、タール・キャボットは見知らぬ部族の戦士たちに取り巻かれ、捕らえられてしまった。戦士たちを率いる美しい娘がタールに迫る、生き恥をさらして奴隷になるか、それとも誇りある死を選ぶかと。迷ったあげくに、タールは奴隷になる道を選んでしまった。誇りを忘れたタールの運命は?
ファッションモデルのカヤは、過労で倒れたところを獣医の卵である相沢に助けられた。友人の結婚式で偶然再会してから、2人の関係は急速に深まっていった。カヤは、正直で野性的で、かつ優しいと思っていた相沢に、ふとしたことから、影のあることを感じてしまった。彼の婚約者?カヤは愛というものが、男というものが信じられなくなり、ともすると、自分さえー。男と女の愛の痛み。