1989年10月1日発売
あたし、南条キリコ、聖キャロル女子学院中等部3年生。身長159cmだけど、容貌はそれなりの線はコえてると思う。ロンドンに行ったママから送られてきた不思議の国のアリスの“鏡”から、いきなり虹色メッシュのバーニイちゃんがとび出してきて、「Hi、ベイビイ!」だって。鏡の世界は不思議がいっぱいで…!
わたしって、どっちかっつうと一人でいる方が好きな普通の子だと思うんだけど…。名前は陽子、高校生だけど、人魚の生まれかわりなの。誰も信じてくれないけどネ。で、いろいろ事情があって、親威にあずけられたんだけど、その真柴家にアメリカ人がいたんだ。小説家のお姉ちゃんもいてオモシロカった!そこで、恋って何だか知ったの。
あたし、天野美鈴、15歳。ほやほやの高校一年生。江戸時代からつづく星雲一刀流の15代目。剣道の腕前をかくして剣道部に入った。だって剣の達人なんて知られたら、大好きな矢島先輩にきらわれてしまいそう。かわいい女の子になろうとするけど、青い眼、金髪の美青年・ジミーは美鈴の心もしらず。
平和相互銀行の帝王・鬼里山秀蔵は己の事業と地位をより強固にするべく、もと地検で“カミソリ”の異名を取った菊坂重光を顧問弁護士に迎え入れる。が、野望空しく鬼里山は急死。代りに菊坂が第2の帝王たらんと、鬼里山一族はじめライバル潰しを画策する。その内紛を政財界は座視するはずがなかった。平相銀呑み込み作戦が密かに開始されたのだ。
剣の腕は東軍流免許皆伝。男っぷりは当代の人気役者・尾上菊五郎そっくりの御家人高木左京。何が不満なのか世をすねての強請り、騙りの毎日だが、根は気のいい正義漢。その左腕には脅しを効かせるための無数の刀傷。人呼んでうでの左京。そんな左京をつけ狙う岡っ引や、気っぷと男っぷりに惚れ込んだ水茶屋の女、花魁などが入り乱れる痛快時代巨編。
東の果てにあるという、神秘の国ジパング。かつて、この国を支配すべく暗躍した邪教・大門教があった。だが、火の勇者の働きに邪教は倒され、人々は平和を得たのである。しかし…、それは束の間のことであった。地獄の底から大門教が復活し、平和な暮らしに魔の手が伸びる。火の勇者のうち、ナメクジ族の綱手、ヘビ族の大蛇丸までが捕らえられ、どことも知れぬ場所に封じられた。最後の火の勇者、ガマ族の末裔・自来也はただひとり、大門教を倒す旅に出る。目指すは江戸城、大門教の頭領・邪神斎を倒す。-その頃江戸城では、蒼く妖しい光の中で、マサカドの怨霊が蘇りつつあった…。
ヘアンを目指して旅を続けるヨシツネ一行は、途中、生き別れていたヨシツネの兄、ヨリトモと出会う。ヨリトモはヘアンへの侵攻を狙う復興ハラー族の大将となっていた。再会を祝すヨシツネとヨリトモ。しかし、一刻も早くヘアンへと血気にはやるヨシツネを、ヨリトモはおさえる。“我等はハラの直系。むざむざ命を落としてはならぬ”。ヨリトモは、一の腹心カーツ・ヨシナカをすでにヘアンへ派遣していたのだ。が、都より届いたのは、“ヨシナカ乱心”の知らせ。ヨシツネは兄ヨリトモをなだめ、ヘアンへ向かう。ものすごい邪気にあふれるヘアンの空は、紫色に染まっていた…。
あたし、桑名まゆり。ある昼さがり、例によってあたしは、お気に入りの隠れ家へ行ったの。と、その時、あたし、思わず息をのんでしまった。ネズミでも、ネコでもリスでもない、奇妙な生き物が、目の前を通り過ぎるじゃあないっ!クラスメイトで、ちょっぴり近よりがたい雰囲気のユウキが世話をしている、というその生き物、チャマ。ケイスケとトオルも乗りだしてきて、あたしたち4人、チャマに導かれて、どうやら不思議空間にワープしちゃったみたい…。
東京湾に500メートルもある巨大な桃(モモリス)が打ち上げられた。モモリスが出ている『笑撃波』なる奇怪な音波が原因で東京湾周辺住民が突然笑いだすという事件が起こった。危機を感じた日本秘密謀報局の長官(ミスッタM)は、桃太郎(00モモ)に、モモリス解除の命令をくだした。スパイになった桃太郎は、モモリスの秘密を暴くために東京の街へ繰り出す。続々登場する敵スパイたちとの、壮絶なチエイス!果たしてモモリスの正体は?好評シリーズ第3弾。ここに登場。
星好き少年のボク、山村宏明は、その夜も天体観測に没頭していた。と、…隕石発見!ボクはあわてて、隕石落下地点の裏の公園へと急行した。しかし、そこには隕石などなく、そのかわりに妙な機械と、男の死体があった。その妙な機械をいじったとたん、ボクは気を失って…。気づくとそこは、戦国時代。しかもそこでは、歴史を狂わそうとするマインドロボットと、それを阻止するタイムパトロールとの壮絶な戦いが繰り広げられていたのだ。日本の未来をかけた戦いが、戦国の地で始まった。キミは歴史を守ることができるか?
フラナリーは下水道を点検中、まっぷたつに切断された男の死体を発見した。男はラテン系で、検屍官によれば、鰐に噛みちぎられているという。果たして大都市シカゴの下水道に人喰い鰐が棲息しているのか?折りしも愛鳥を何羽も盗まれたという女性が、フラナリーに助けを求めてきた。捜査にのりだしたフラナリーはやがて、一見無関係なこのふたつの事件の間に思わぬ接点を見出すが…。
アメリカ合衆国は、いまや未曽有の危機に直面していた。現職の大統領を破って次期大統領に選出されたジョナサン・スターが、何者かに拉致、誘拐されたのだ。国際テロ・グループの仕業か、果してスターは生存しているのか、就任式までに生還しなければ誰が合衆国大統領に就任するのか?政治・経済、外交面で、深刻な影響が出はじめていた。サザーランド大統領はこの難局を乗りきるために、スター救出作戦を展開するが…。
警視庁のエリート刑事・水上夏樹は、カクテル作りが趣味という独身貴族だ。そんな彼のもとに、レイプ殺人事件発生の報が入ったのは、いきつけの酒場でたまたま美人キャスターの西光寺綾子と知り合った時だった。折りしも、白いソアラの美女ばかりを狙うレイプ事件が頻発していた。水上は犯人の手口を分析、囮を使って間もなく一連の事件の容疑者を上げた。だが、問題はそれからだった。男は犯行を全面否認したうえ、冤罪事件番組の担当である綾子に保護を求めたのだ。惚れた女と対決するハメになった水上に、次いで男の自殺の知らせが入った…。
新米中学校教師の浅太郎が深夜のドライブ中に拾った、ネグリジェ1枚の美少女。触れなば落ちんという風情についフラフラとなった浅太郎。少女を車の中に連れこんでヨロシクやったまではよかったが、実はその少女が、自分の教え子だったから大変。弱味を握られた浅太郎は、少女の色仕掛に翻弄されて…。小悪魔のような少女たちの奔放な性を描く傑作官能ロマン。
その建物がまだホテルだったころの名残で「夕陽ホテル」と呼ばれる小さなマンション。そこの4階の住人たちに、ある日、オーナーからパーティの招待状が届けられた。ほとんどの住人が出席してささやかな祝宴は開かれたが、その日を境にして、それまでお互いの生活にまったく無関心だった住人たちの関係に、小さな亀裂が生じていった…。都会人の孤独を浮き彫りにする、傑作長篇ロマン。
横浜のマンションで大学浪人生がガス自殺を図った。その数日後、浪人生の保険を査定していた岩佐が、何者かに殺されたうえに住まいを放火された。この火災は、さらに隣室の主婦をも巻き込み、彼女は重傷を負ってしまう。毎朝新聞の梶三郎は、避難梯子の欠陥によって主婦が怪我をした事に注目し取材を開始するが、そこには岩佐殺害に関わる謎と意外な人間関係が浮び上ってきた。
焼却炉の中から死体で発見された女が残した1枚の手紙。そこから判明した消防士・有本の殺人動機。だが有本は、湘南で起きたLPG運搬車爆発事故で多くの人命を救い、現場に居合わせた梶の記事もあいまって、一躍英雄として注目される。捜査陣の困惑をよそに続く“火”の惨劇と連続殺人。狂気の炎はさまざまな人間の愛憎を巻き込み、事件はクライマックスへと燃えあがる。大河ミステリー第2部完結篇。