1989年11月発売
花嫁は歌わない花嫁は歌わない
女子大生亜由美の親友久恵が結婚を目前にして自殺した。亜由美と最後に会った時、相手が離婚することが前提なのだ、と漏らしていた久恵。もう少し詳しく訊いておけば、相手が判ったかもしれない。亜由美は自分のドジさ加減にあきれ、ヤケ酒を飲んで大暴れ、そして留置場行き…。留置場帰りの亜由美は殿永刑事とバッタリ会い、久恵とある殺人事件との関係を聞かされる。さっそく事件解明に乗り出す亜由美と愛犬ドン・ファン!迷コンビが大活躍。人気“花嫁”シリーズ第3弾登場。
恐山殺人事件恐山殺人事件
「博之は北から来る何かによって殺される…」恐山の祖母サキの予言通り、青森県下北半島出身の音楽教室講師・杉山博之は東京のマンションで変死体で発見された。そして杉山の同僚、高川伸男も「北」からの恐怖に怯えながら謎の死を遂げる。「北から来る何か」とは?そして杉山が藤波紹子に残した紫水晶とは?真相究明の依頼を受けたルポライター浅見光彦はよびよせられるように「北への旅」へ向かった。
優駿 上優駿 上
生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように…。若者の祈りに応えて、北海道の小さな牧場に、1頭のサラブレッドが誕生した。オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は、緑と光の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩みはじめるが、それと共に、登場人物ひとりひとりの宿命的な劇が、幕を開けたー。吉川英治文学賞受賞。