1989年発売
南アフリカで、日本企業の多くがオフィスを構えるビルが爆破された。一方、西ドイツでは日本人学校の生徒の誘拐事件が!さらにタイでも…。犯行は『悪魔の劇場』と名乗るテロ組織。一連の事件は、やがて謎の集団の恐るべき目的を明らかにしていくのだった。国際社会を舞台に壮大なスケールで展開する陰謀ノベルの大作。
ドイツと日本を股にかけた誘拐事件…その真相を追うICPOの京増は、『悪魔の劇場』の手によって射殺される。また、往年の腕利き特務機関員である坂主は、愛孫を誘拐した犯人グループの標的が、実は自分自身であることを察知!謎の鍵を解くためタイへ飛ぶ。本格スパイ物の第一人者が世界的恐怖の実態を描く巨編、完結。
猿飛佐助と穴山小助、由利鎌之助たちは、駿府へ向かう家康を東海道で襲撃しようと計画を練る。いざ、と身構えたとき、思わぬ邪魔が入った。三好清海入道、伊三入道の二人が、行列に殴り込みをかけたのだ。
深夜、17分署の一級刑事“モンク”に呼び出しがかかった。事件発生。パーク・アヴェニューの高級マンションで男女の全裸死体発見。男は英国の女首相の不肖の弟、女はKGBのスパイだった。英国からは首相の特使が派遣され、KGBはスパイを使って犯人を探る。ホワイトハウスの高官もからんで、事件は意外な展開を…。-ニューヨーク市警17分署を舞台に、大都会の犯罪と人間模様を見事に描いた警察小説の秀作。
いよいよ夢にまで見た初体験。心の準備はできている。なんたって、今日あたしの誕生日なんだし。今夜だけは門限もないし、シティホテルの部屋も予約してあるし。阪神の池田投手に似たカレを、ちょっとシャレた大人向けのパブレストランに案内して…。ホテルのバスでは、過去二十年間、こんなに念入りに洗ったことはないという程、ゴシゴシと身体を洗う。もう、やる気マンマンなのだが…。
22XX年、高度に発達した電脳都市で探偵業を営む男のもとに、ひとりの美女から、失踪した恋人を捜して欲しいという依頼が舞いこんだ。捜査を進めるうちに、男は首相誘拐事件に巻きこまれ、殺人ロボットから狙われる…。
「この赤ん坊を撃ったやつを見たものは?」「痩せ気味で、皇帝髭を生やした男がうちの子を殺したのよ。うちの子を」「そいつを見つけたら必ず殺してやると約束しよう」離れ離れになった妻と子に再会するため、ハーレーにまたがり、サブマシンガンを携えて、核戦争によって焦土と化したアメリカの大平原をひた走る男、ロークが出会うドラマの数々。
戦前派三作家による名作を収める。本格短編の名品「赤いペンキを買った女」の葛山二郎を筆頭に、「とむらい機関車」「三狂人」等大阪圭吉の代表作4編、そして現在興隆をきわめるトラベル・ミステリの原型ともいうべき蒼井雄の雄編『船富家の惨劇』、連載時に発禁処分を受けた中編『霧しぶく山』の計7編に、中島河太郎「日本探偵小説史」を併載した。
アメリカのインディアン虐待は続いた。徹底して白人を憎悪し、彼らと戦いつづけようとするショッディジージー白人たちから“アパッチの悪魔”と呼ばれ、恐れられた最後のインディアン。だがその一方で、彼は、ビリングズ牧場の白人の娘ウィチタに思いを寄せている自分にも気づいていた…。バローズ入魂のアパッチ2部作は、ここに結末する。
いまこの世界には、大きく恐ろしい力が働いている。そして人間たちは、かつてない大戦に巻き込まれようとしている。それは永遠とも呼べるほど長い時間にわたり、多くの次元の運命を決することになる大戦である…。この世ならぬ地、タネローンを求め、旅に出るホークムーン。そして彼の前に姿を現わす《永遠の戦士》たち。《ブラス城年代記》完結編。
太古の邪神バアルを復活させる研究を進める妖術師グリーディガッドは、おぞましい魔法の完成に必要な血をしぼり取るため、大勢の幼子を誘拐した。人間と狼の姿を使い分ける能力を持ちウルフヘッドと呼ばれるあなたは、子供たちを取り戻すための旅に出発した。狼への変身をはじめとする新趣向のルールを導入した、『ウルフヘッド・シリーズ』の上巻。
日本人のゲリラの相つぐ粛清、革新党委員長の暗殺と、対日破壊工作の魔手を拡げるショックフォース!-ショックフォースが、いまどこに潜んでいるのか、玲子だけが唯一の重要な手掛かりであった。彼女のサイレンサーと射撃の腕はやつらの作戦中で重要な位置を占めるに違いなかった。つまり暗殺計画がショックフォースとの共同作戦なら、玲子はゲリラたちを代表する一方の翼ではないだろうか。だから玲子の行方を追えば、やがてもう一方の翼、ショックフォースにたどりつけるのではないだろうか。それしか手掛かりがなかった。-自衛隊特殊部隊で鍛えあげた一匹狼が、テロと謀略に真っ向から挑むハード・アクション。
中を覗いた少年は、ぎょっとした。目の前の寝台のシーツが赤く染まっていたからだ。爪先立ちした少年が、寝台の上で見つけたのは、血まみれになった男だった。だが、少年は、すぐにその男がどういう状態でいるか理解できなかった。「坊や、どうしたの?」この時、少年は車掌に声をかけられた。「あッ、車掌さん、人が死んでいるみたいです」「本当かい、坊や」半信半疑でドアを開いた車掌は腰を抜かしそうになった。だが、自分を励まし、さらに半歩、前進した彼は、思わず悲鳴をあげていた。乗客の頭がつぶされていたがらだ。目をそらした車掌は、あとずさりすると、少年がまだそこにいたのも忘れて、あわてて同乗している鉄道警察隊員に知らせに行った。-寝台特急〈はやぶさ〉の個室寝台で発見された頭部損壊、両脚切断の無惨な遺体!ますます好評の長編書き下ろしミステリー。
あれから1年…。ようやく平和をとりもどした惑星プラリーに、ふたたびとなりの惑星アリマース大接近の時が近づいていた。前回、アルマースからの侵略者に敢然とたちむかい、見事、勝利を勝ちとったアキラは気が気ではない。また侵略されるのではないか?アキラの不安はつのる。そんな時、知り合いのマッドサンエンティスト、松戸博士がワープマシンを開発した。このマシンさえあれば、となりの惑星だろうが、一瞬のうちに移動できる。…アキラはアルマース行きを決意した。が、例によってリリスに見つかってしまい、結局オパオパ、ラベンダーをまじえた4人で出発することに。アルマースに着いた彼らが見たものは…。
オーストラリア人ジャーナリストのキャクストンは休暇でバンコクを再訪した。ベトナム戦争当時、共に死線をくぐった友人のロビイが当地で酒場を営んでいるのだ。が、さる警察幹部が犯罪者を逮捕する現場を偶然撮影して以来、キャクストンは何者かに命を狙われる。しかも再会したロビイの身辺にも謎が渦巻いていた。キャクストンは調査にのりだすが、その行手にはタイと故国を結ぶ巨大麻薬組織の罠が…。新鋭が放つ冒険サスペンス。